なもさんの映画レビュー・感想・評価

なも

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アンヘル69(2022年製作の映画)

4.0

面白い! クィアな美観、強いられた未来のなさ、そこで燃える若者たち。ひとりひとりが愛おしくて悲しくなる。ラストのショットがとても好き。

石が語るまで(2022年製作の映画)

3.5

ストイックな証言映画。済州島の自然が美しく痛々しい。監督のトークを聞くといろいろ合点がいった。

我が理想の国(2023年製作の映画)

4.0

インド(映画)に関心のある方にはぜひ見てほしい。モディ政権以降の出来事、今のインドでムスリムたることの痛みと意味を、自分の信仰を隠してきたというひとりのムスリム女性の目から映し撮った力作。
ムスリム女
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ニッツ・アイランド(2023年製作の映画)

4.0

ほぼ全編が「Day Z」のゲーム内世界で撮られた作品。ゲーム内の環境のリアルさに驚き、アバターの動きにも目が慣れてくると、やがて本物のアポカリプス的世界にカメラクルーが入ったのを見ているかのような錯覚>>続きを読む

ホワット・アバウト・チャイナ?(2022年製作の映画)

3.5

うーむ。
映像は美しく、音(楽)の作り込みもすごい。重ねられる朗読の内容も面白い。
でもなぜか、描かれている「中国」がとても表層的に思えてしまった。ひたすら外からの視点というか。美しい映像の中の人々も
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ホーム・ストーリー(2021年製作の映画)

4.0

山形国際ドキュメンタリー映画祭にて。
今年のアラブ映画では一番推し。監督はシリア革命にともなう抑圧と内戦で我が家を追われ、故郷を去った難民(現在はノルウェーにいるとか)。「いつか帰る」という希望と、そ
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PATHAAN/パターン(2023年製作の映画)

4.0

シッダールト・アーナンド作品では一番肌に合ったかもしれない。私は愛国心とか国家への貢献って言葉が大嫌いで、そこに舞台装置としての軽率なイスラモフォビアが重なるともうオエーッて感じなのだが、「パターン」>>続きを読む

ソク・ソク(2019年製作の映画)

4.0

「道をひらく2023」にて。
実際の聞き取りをベースに編み上げられた、初老のclosetedなゲイ男性ふたりの物語。淡々としつつ生活の手触りを感じる画面であるがゆえに一層切ない。

鉛筆と銃 長倉洋海の眸(め)(2023年製作の映画)

3.5

テレビ的な作りには感じたけど、長倉洋海という人の人生と、それを取り巻く人々が面白い。美しいアフガニスタンの山嶺に溜め息をつきつつ、その現在を思って暗澹たる気持ちになる。

響け!情熱のムリダンガム(2018年製作の映画)

5.0

Peter Barakan Music Film Festivalにて。オープニングクレジットから圧倒的な音楽に震える。音の説得力がとにかくすごくて、情熱で社会を切り開いてゆくピーターの姿が立体的に見>>続きを読む

The Most Dangerous Year(原題)(2018年製作の映画)

4.0

トランスジェンダー映画祭配信にて。親の目線から、トランスの子どもたちをターゲットにした偏見や法制の理不尽さを問う。トランスヘイトがますます吹き荒れる「今」見る価値のあるもの。

K.G.F:CHAPTER 2(2022年製作の映画)

5.0

やすやすと1を超える2。ひたすらロッキーにドライブされ、呆然としたまま終わる。ムスリム表象に人間味があるのも◎。

火の道(2012年製作の映画)

4.0

悲壮なリティク・ローシャンがただただ美しい。そしてしっかり者のヒロインを演じるプリヤンカー・チョープラーのかわいさよ。アイテムガールがカトリーナ・カイフなのも嬉しいおまけ。
しかし軽率に挿入されるイス
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ブラフマーストラ(2022年製作の映画)

3.5

今のボリウッドが大作ファンタジーを撮るとこうなる!
主人公周辺はいまいち薄いが、居並ぶイケオジたちや夢に溢れた修行シーンなど、ピーキーな魅力のある作品。

バンバン!(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

1年分のリティク・ローシャンを吸ったと思う……顔がいい……リメイク元の「ナイト&デイ」見たことあってよかったな……見てなかったら顔にばっかり気が取られて話ぜんぜん分かんなかった気がする……顔……顔がい>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.0

とにかく歴史ロマンアクションをやりたかったんだろうな〜というエンタメ巨編。神話的要素をうまく使うラージャマウリ節は健在。M.M.キーラヴァーニの音楽も相変わらずすばらしい。個人的には悪役の人物造形に手>>続きを読む

ペーッタ(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

タミルの大スター・ラジニカーントを初めてまともに見た。ラジニカーントだけでなくナワーズッディーン・スィッディーキー、ヴィジャイ・セードゥパティ、「'96」のヒロイン役トリシャーなど、なにげにキャストが>>続きを読む

ダンガル きっと、つよくなる 〈オリジナル版〉(2016年製作の映画)

3.5

Filmarksを始める前に一度見ていたけど、数年ぶりに見直した。
スポ根ものに馴染みは薄いんだけど、そういうジャンルの映画ということでいいのかな。手に汗握るレスリングの試合と、インド映画スターあるあ
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オクトパスの神秘: 海の賢者は語る(2020年製作の映画)

4.0

アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門の受賞作がタコと人間の恋物語だと聞いて見てみたらマジだった。濃密かつ壮大な愛の物語で、へたなラブストーリーより繊細だった。
個人的には海はちょっと怖いし、水中の生き
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ミナリ(2020年製作の映画)

4.0

英米の移民一家を描いた映画は今までもちろちろ見てきたけど、その中でも指折りの繊細さで描かれた物語だったと思う。米国映画ながら抑制の効いた韓国映画のようでもあり、そのさじ加減もこの家族にふさわしかった感>>続きを読む

フライング・ジャット(2016年製作の映画)

3.5

B級でツッコミどころも満載ながら、大筋を見ればなんだかんだ王道を押さえたインド・ヒーロー映画。
インスタではウェイウェイしてる印象のあるタイガー・シュロフだけど、今作では基本的にまじめで弱気で、好きな
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ジガルタンダ(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

劇場では見逃したけど、インディアンムービーオンラインに入ったので嬉々として鑑賞。変ッッッな映画だな!(褒めてます)
ジャンルとしては「ええんかいそれで!?」が乱発されてスリラーなのかコメディなのかよく
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

面白かった! 深く考え出すとよく分からなくなるんだけど、大筋は追えた(気がする)。こういうドンとした映画を久々に見たような。

フィスト・オブ・ジーザス(2012年製作の映画)

3.5

仕事したくなさすぎて、去年勧められたのを思い出して公式YouTube配信で見た。イエスがでかい魚の全身骨格(なぜかチェーンソーのように動く)を振り回すとゾンビがトマトか何かのように潰れるので笑いしか出>>続きを読む

ハスラーズ(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

劇場公開時に見逃してたのがネトフリ入りしたので。面白かった!
着想元になったNew York Magazineの記事(https://jessicapressler.com/the-hustlers-
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

登場人物たちの表情のひとつひとつまで作り込まれた映画。たぶん私には分からなかったことの方が多いけど、それでも夢中になって見てしまった。
マリアンヌとエロイーズの恋が主軸ではあるけれど、ソフィーの存在に
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