モチさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

モチ

モチ

映画(111)
ドラマ(0)
アニメ(0)

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

4.0

初めて香川照之が出てくる場面の短パン姿が、先ず可笑しくて恐い。その姿と台詞で強烈に不味い人だと印象付ける。それでも竹内結子が引き寄せられるのは映画の宿命なのだろう。
印象深いショットも多い。執拗に繰り
>>続きを読む

貞子vs伽椰子(2016年製作の映画)

3.8

4Dを初めて体感したが予想以上に座席が動くので吃驚し、案の定持ってたビールを零す。4D効果はどこの劇場でも同じなのかな。楽しいけど足元を叩くのが気持ち悪く、吹きかける水が鬱陶しい。
物語の効率の為に役
>>続きを読む

たぶん悪魔が(1977年製作の映画)

4.5

モデル(役者)は美しく、衣装も良い。環境の講演を聞いた後の帰りバスの車内での無駄に複雑で格好良いカット割りが異様な空間を造っている。終わりの舞台である墓地に向かう前に、主人公が少し躊躇してカフェに寄り>>続きを読む

山猫(1963年製作の映画)

4.0

美術や衣装、それに美男美女と凄く贅沢な映画。映画にする事によって時を超える喜び。

マイアミ・バイス(2006年製作の映画)

3.8

スタイリッシュで面白い色彩設計をしている。終盤の乾いた銃声が鳴る銃撃戦が格好良い。

スピオーネ(1928年製作の映画)

4.8

冒頭の目紛しく変わるカットでの暗殺の場面から最高に格好良い。物語は複雑で速く進むが、素晴らしいショットの連続で、ラストにボスを追い詰める場面を観終われば全てに満足し、これこそが映画だと感じる。スパイ同>>続きを読む

恋恋風塵(れんれんふうじん)(1987年製作の映画)

4.3

冒頭のトンネルを潜り抜ける頃には特別な時間に迷い込む。青い一輌の電車に線路脇を歩く二人はセンチメンタル。小高い山に映る影に風で揺れるスクリーンはエモーショナル。静謐な行間を埋めるようにおじいさんは喋り>>続きを読む

冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

4.0

いくらでもドラマチックに出来るはずなのに、田舎での夏休みの体験を抑えた演出で通すのが素晴らしい。

世界から猫が消えたなら(2015年製作の映画)

3.5

『メトロポリス』で出会うなんて贅沢な事があるのか!?そして猫を飼ってみたいな。

青い果実(1955年製作の映画)

3.8

ラストの三組のカップルを収めたショットが良くて、ツンデレな森啓子が可愛い。

チャイナ・ゲイト(1957年製作の映画)

4.0

序盤に少し寝てしまい複雑な人間関係に困惑し、突然に起きる銃撃、落下、爆発、キスに驚く。

マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

4.3

序盤から「眼」が強調され、個人を特定し文字通りキーになり、誤って転がすコミカルな場面もある。「見える?」と問いかけられるが、言葉では伝達できず予知能力者のイメージを見て殺人を阻止するしかなく、よく見な>>続きを読む

若葉のころ(2015年製作の映画)

3.5

過去の自転車で追い掛ける場面は良いが、全体的に広いシネスコの画面を持て余して構図が安定しない。只おかっぱ頭は可愛い。

ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

4.0

ギラついた柳楽優弥が良い、希望の光である誠実な弟も兄の後を追う様な同一の行動をするのが悲しい。抑えた色調での朝明けは美しく、音楽がやたら格好良いと思ったら向井秀徳!

真人間(1938年製作の映画)

3.8

間抜けなギャングがいたり、強盗の不合理さを数字で説いたり、ラングらしくないお茶目な作品。終始一貫して犯罪の愚かさを示す啓蒙映画。

裸のキッス(1964年製作の映画)

4.0

いきなりあんなに殴ってしまうと、当然幸せにはなれない。終盤の駆け足と着地点が緩いが、やはり冒頭が強烈で心に残る。

ショック集団(1963年製作の映画)

4.3

恋人が危惧する通りに、観客が予想する通りになる主人公が哀れ。病院内に降る雨は最高にクール!

ズートピア(2016年製作の映画)

4.0

種族の差別が動物になる事によって分かりやすくマイルドになり間口が広くなる。二足歩行のアンバランスなビジュアルが格好良く、各動物の大きさに合わせた機器の発想が面白い。

ベートーヴェン通りの死んだ鳩(1972年製作の映画)

4.0

時空も空間も歪んでいるので足を怪我した逃走者には追いつけないし、方向もデタラメになるが、それ故に自由でナンセンス擦れ擦れな可笑しな出来事が頻発する。しかし見せ場の筈の一対一の決闘があんなので良いのか!>>続きを読む

激怒(1936年製作の映画)

4.3

大衆扇動の恐ろしさを描き『M』と対をなすような作品。素晴らしいが序盤にピークがきてしまった。

シナのルーレット(1976年製作の映画)

4.0

思わず笑ってしまう凄い修羅場や残酷な娘の行動がとても怖い。

あやつり糸の世界(1973年製作の映画)

4.0

何度も鏡やガラス越しに人物を映し何層にもなっている世界を暗示させ、最後も果たして実存の世界なのか分からない。そして主人公が何回も連絡役を勘違いするのが結構笑える。

扉の陰の秘密(1948年製作の映画)

4.3

人物の行動や動機に無理があるが、真夜中にジョーン・ベネットが懐中電灯を照らし疑惑の7号室を暴く場面の照明、音楽、編集が素晴らしく、中の部屋が殆ど予想出来るのにハラハラする。

山河ノスタルジア(2015年製作の映画)

3.8

失われたものが顕在化する時空を超えたダンスが切ない。

世紀の光(2006年製作の映画)

3.8

やっとまともに観れたアピチャッポン。1カットが長く退屈に感じてると、時々はっと息をのむカットが入る。

ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)

4.0

上の句ほどの高揚感は得られなかったが上の句より泣かされた。
広瀬すずと松岡茉優の声が素晴らしくて、試合の後に広瀬が松岡にかける暖かい言葉、松岡が放つクールな嫌み。やはり松岡茉優の存在が疾走感の代わりに
>>続きを読む

ブンミおじさんの森(2010年製作の映画)

3.8

最初から素晴らしいショットの連続。さらに食卓に集合する場面で完全にぶっ飛び、凄すぎると感じたが、中盤以降から何かはぐらかされた様に乗れなくなる。

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

3.8

何か呆気に取られ、観賞後の余韻が薄い。最初の戦闘の様な緊張感が持続しないのは物語が単調なせいなのか。テクニカルな撮影はあまりリアルとは感じなかったが火が灯る場面は綺麗で見応えがある。

殺られる(1959年製作の映画)

3.5

序盤かなり引き込まれたが、徐々にドタバタして行ったり来たり。

生き残った者の掟(1966年製作の映画)

3.3

まさかの犬のケリをつけに来た!フレンチノワールは摩訶不思議。

飾窓の女(1944年製作の映画)

4.3

ミスの多い犯人たちは、現場に同行されたり、徐々に追い詰められるが、突然の銃撃戦に物語が遮断される。オチに驚くが、ジョーン・ベネットの登場の場面の比ではなく此処を観るだけでも価値がある。

ビッグ・ヒート/復讐は俺に任せろ(1953年製作の映画)

4.5

綺麗な35㎜プリントで観れて良かった。物語は丁寧だが駆け足で進み、脇役だと思っていたグロリア・グレアムの輝きが、この映画を一段上の高みに引き上げる。見せ場の連続にかかわらず90分に収まるのは本当に感嘆>>続きを読む

緋色の街/スカーレット・ストリート(1945年製作の映画)

4.3

此間観たアンソニー・マンの『グレイト・フラマリオン(たそがれの恋)』と殆ど同じ物語で両作に小悪党役でダン・デュリエが出演している。観客は何度も心の中で主人公に忠告するが通じない。落ちぶれて、看板の点滅>>続きを読む

ブルースカイ(1994年製作の映画)

3.3

好みではないがジェシカ・ラングの存在感が魅力。しかし終盤がやけにあっさりしている。