mmmounさんの映画レビュー・感想・評価

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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

4.3

観ている最中、観終えた直後は、あそこが物足りない、ここがわからない、といった感想もあったけど、あとあと思い返してみると理解が追いついてきて、なるほどそういうことかと納得した。

相対している世界(日常
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.2

これは、大好き。

ストーリーなんて人間の業を描くための口実に過ぎないでしょ。バリー・コーガンの説得力。ほかの役者たちも距離感の取り方すごくて、お話を現実に持ち上げてる。

理路の整ったデヴィッド・リ
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もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

4.2

物語の設定(SF的なところ含め)は舞台装置に過ぎなくて、愛情も荒廃していくし、目に見えるところが花や葉のように新しくなれば再び愛が芽吹くことにもなる、その普遍性を描いたのだと理解。終わり方はハッピーで>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.5

やさしい物語。個人的には、やさしすぎるのではないかと感じるけれど。誰も泣き叫んだりしないのは好き。

雨を告げる漂流団地(2022年製作の映画)

3.0

子供のセレクトで、年末に家族で鑑賞。

やりたい、描きたい場面がわーっと並べられているようで、大人の頭では釈然としないところも多い。ファンタジーなのだから理屈を持ち出すほうが無粋でもあろうけど。

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.9

もっと映画寄りの映画かと思いきや、映画館を舞台にした人間ドラマで、そういう観点からは期待と違った。とはいえ、オリビア・コールマンの演技はさすがの説得力で、主人公ふたりのロマンスはどうなんだろと首を傾げ>>続きを読む

終わらない週末(2023年製作の映画)

4.0

サム・エスメイルの外連味、大好きだなと再確認。

なにが起きているかわからないというよりは、なにが起きているか想像できるけど認めたくない、信じたくない、という状況を描いていて、それは多分「正常性バイア
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スクリーム6(2023年製作の映画)

3.6

スクリームに求めてるものがだいたい揃っていて、好きなお店のお菓子をお土産でもらったみたいな気分。

タイトル出るまでの展開もひねってあって、理屈なんておまけですよ、というスタンスも、シリーズならでは。

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.0

家族で鑑賞。

正しく児童向けという印象で、ロアルド・ダールやティム・バートンにあった毒気はきれいきれいに除去されている。

悪役側にその色がまぶしてあるとも思うものの、ウォンカの技術(魔法)が確立さ
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女神の継承(2021年製作の映画)

3.5

怖いといえば怖い。でも、最後のところで哀しみがぐわっと上回る。

クライマックスでいろいろしっちゃかめっちゃかになって、そこへもってきて「女神」とはなにかを考えさせられる。おもしろい。

ヒート(1995年製作の映画)

4.0

前半にいくつもの人物とその背景を配置していって、途中、いくつかの駒が剥がれ落ちていき、最後は将だけの一騎打ちになる、そんな構成。

銃撃戦の音にも象徴的なように、人それぞれの背負っているものの重みが感
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.7

もっとコメディ寄りな作品かと思ったら、ぜんぜんコメディじゃなかった。

お酒で近しい人を失ったり、縁を切ったりしたことのある人には、とても辛い作品だと思う。

この作品は徹底して主観的な物語で、みんな
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誰よりも狙われた男(2014年製作の映画)

3.9

こうなるかな、と思わせられる着地なんだけど、その見せ方が渇ききった撮り方で、唖然とした。フィリップ・シーモア・ホフマン、もっと歳を重ねた役を見たかったと改めて思わせられる、好きな作品。

望み(2020年製作の映画)

3.6

ストーリーより、人物と心情に寄り添って観るとか考えるための作品。

父、母、妹、各々の立場からの捉え方、さらには周辺人物たちの言動も、説得力ある。マスコミの振る舞いは類型的だけど、マスコミの人たちは実
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.6

気になっていたけれど、劇場では見逃し。netflixで。

全体に楽しく、ただ、駆け足な感じが気になった。音楽が『ソーシャルネットワーク』な雰囲気なのも、ちょっと残念な気持ちに。

登場人物のどの人も
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ほの蒼き瞳(2022年製作の映画)

4.0

ポーが出てくる意味あるのかな、と、クライマックスまで疑問で、だけど最後まで観ると納得。このあとポーが書く作品に、どうつながっていったかを想像させられて楽しくなった。

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.0

ストーリーよりも仕掛けのための映画、という印象。

バーバリアン(2022年製作の映画)

3.8

Disny+で配信中なの気づいてなくて、おすすめに入っていたから喜んで鑑賞。

ビル・スカルスガルドの扱いで「えっ」となり、続く場面転換で俄然おもしろくなった。

社会風刺と結末とで倫理的にセーフな感
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返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)

3.2

ゲーム原作だからか、ゲームっぽく撮っていたり、ゲームっぽい展開だったりで、映画にした価値は人の表情や息遣いなんかにあるのかなと。

台湾の歴史を多少は知っておかないと、もうひとつ胸に響かないかなとも。
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約束の宇宙(そら)(2019年製作の映画)

3.6

静かな映画。

女性宇宙飛行士への賛歌という側面が強いものの、母と娘を軸に描かれる物語は普遍性が高い。

男どもが、そろいもそろって、という印象なのが残念な気もする。

空はどこにでも(2022年製作の映画)

3.2

身近な人の死と、それを乗り越えるための音楽、友情、恋愛、そして家族。いつの時代にも変奏を続ける主題で、いまを生きる若者向けのアレンジがそこかしこに活かされている。必要としている人に届いてほしい作品。>>続きを読む

ナイト・ハウス(2020年製作の映画)

3.0

見せ方が好みのシーンがいくつか。

物語としては好みでないというか、長い長い予告編を観ている印象。

ミュンヘン:戦火燃ゆる前に(2021年製作の映画)

3.5

「こうだったかもしれない」を描いたフィクションなのだけれど、世界情勢が緊張の度合いを高めているいま観ると、「こうなるのかもしれない」という印象をもたらす、良作。

マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

3.5

『ドント・ルック・アップ』からの流れの方、多いようで、僕もそのひとり。

映画っていうよりは、有名キャストを起用した贅沢な再現映像という印象。いわゆる第四の壁を超えてくる手法も、これが敢えて映画であり
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

3.6

前に序盤で観るのやめてしまったのだけれど、再度鑑賞。今回は最後まで観ることができた。

小説の映像化としてはすごい作品なのだと思うものの、映画単体としては好みではない。

いくつもの価値観がせめぎあっ
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グッド・ヴァイブレーションズ(2012年製作の映画)

3.6

若い子たちの背中を押してやりたくなる痛切な気持ち、よくわかる。

紛争の只中にあって、次の世代のために奔走する主人公の姿に胸打たれる佳作。

コロナ禍に貴重な時間を奪われている若者たちのことを考えずに
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ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

居心地の悪い緊張感が続く作品。映画館で観た方が心構えもできて、もうすこし穏やかに受け止められたかもしれない。

女性の物語であり、母性をめぐる苦悩を描いた作品なのだけれど、もっと普遍的な親子の呪縛につ
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.8

愛情も憎悪も観る側にまるごと投げられてきて、終始いたたまれない。善人も悪人もいなくて、誰にでも寂しさの宿痾があるだけなんだって思い知らされるよう。

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

3.7

とても素直で、良い作品。
映画的大逆転なんかなくて、『リック・アンド・モーティ』の話題で人生まるごとすくわれるかもしれないっていうリアリティ。
狭い世界にあわせるんじゃなくて、ここで生きていきたいって
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.6

俳優陣が皆うまくて、演出の巧さなのかもしれないけれど、どの人物を主役にしても成り立ちそうだった。

物語としては物足りない。それが事実としてあったことなのだという割り切りなのだとしても、ちょっと腑に落
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エノーラ・ホームズの事件簿(2020年製作の映画)

3.5

予告で期待したとおりのものがしっかりと味わえる佳作。

現代的なテーマをいくつかぶちこんでる割に、ぎりぎりのところで押しつけがましさを回避して、十代の暴走というエクスキューズもかわいくふりまきながら、
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薄氷の殺人(2014年製作の映画)

3.7

美しくて、荒々しい。
自分では決して見ないタイプの、他人の夢を覗いているような心地にさせられた。

絵作りのうまさが卓越していて、編集のテンポにも独自性がある。個人的に絵のほうにはうっとり見惚れてしま
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レベッカ(1940年製作の映画)

3.6

アマゾンプライムで旧作豊富だったので、ひとつ選んで観た。鑑賞後にnetflixのリメイクが配信間近と知る。そちらも楽しみ。

クライマックスのところは「そっちかーい」と「やっぱりあんたが持ってくんかー
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悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)

4.0

役者陣のショーケース的な側面をうがって考えてしまう。それくらい豪華。それぞれの従来のイメージを壊すことを目的としていると見られても不思議ではない。だけど小手先ではなく、根っこがちゃんとある作品。

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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

4.0

醒めて見る夢、といえば映画全般そうだけど、これはひとつの極めつけ。

原作もあって、答えを欲する向きは原作小説を読んだほうがいい。あちらは(幾多の可能性は残るものの)読者が不安にならない程度の筋道を示
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オフィシャル・シークレット(2018年製作の映画)

3.8

11代目ドクターことマット・スミスがメインどころで出ていることもあり、いそいそと観賞。

ポスターやらチラシには「国家の嘘を暴く」とあるし、作品の流れもだいたいそんな感じではあるのだけれど、巨悪を叩い
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