adamさんの映画レビュー・感想・評価

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きまぐれで書いたり書かなかったり。

あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)

3.9

私一人の感想でも「すごく好き」と「すごく嫌い」が混同する映画だったので、賛否両論ありそうな映画だ。しかしもう、「すごく好き」なところである役者陣の演技やハマり具合が素晴らしすぎて、役者の表情と共に自分>>続きを読む

ユリゴコロ(2017年製作の映画)

3.0

吉高由里子と松山ケンイチが美しかった。薄い顔ゆえに何色にも染まれそうな役者さん。そこから発せられる存在感と演技力で、二人が並ぶだけで良い邦画だった。しかし展開が読めてしまう所や伏線の回収の雑さ、不必要>>続きを読む

三度目の殺人(2017年製作の映画)

3.8

問題解決ではなく問題提起という映画の作り方が好き。何かと理由を求められる社会で、理由のないものに理由を付けて思い込む、疑う、納得する、そんな世知辛さを感じた。クローズアップと横顔のインパクトが強く、そ>>続きを読む

エル ELLE(2016年製作の映画)

4.0

イザベル・ユペール様の目元、口元、眉のわずかな動きが、「女優としての貫禄」と「主人公の倒錯」を表している。歳と共に、落ち着きよりも錯乱を生み出す、64歳現役女優。その演技だけでも観る価値がある。

風船(1956年製作の映画)

3.8

風船を見つめるまなざしと共に、揺れ動く男女の恋心、とでも言い切れない色んな人情が絡む複雑化した劇だった。まるで古典ハリウッドを観ているような瞬間があった。物語のスジをぼやかしてしまう複雑さではあったが>>続きを読む

雁の寺(1962年製作の映画)

4.9

白黒の重鎮な趣から、観光地になった雁の寺を皮肉にポップに描く展開まで、素晴らしいセンス。人が死ぬシーンの演出は神がかっている。雨、扉、物音、完璧。そしてここでも若尾文子の美しさたるや。声や立ち居振る舞>>続きを読む

女は二度生まれる(1961年製作の映画)

4.7

若尾文子と川島雄三というベストタッグを目の当たりにした。可愛さと賢さを兼ね備えた「こえんちゃん」演ずる若尾文子。これはもう、増村作品と並ぶベストオブ若尾文子。女も落ちる大物でした。大衆娯楽と括られるに>>続きを読む

受取人不明(2001年製作の映画)

3.3

受取人不明の手紙を米軍が手にする、そして読み上げる、このラストが強烈に良かったのに、序盤から重さと過剰さのみで芸術的な美しさが欠けていた。韓国、差別、米軍。題材がすこぶる面白いけれど、もう二度と映画で>>続きを読む

友だちの恋人(1987年製作の映画)

3.6

愛憎劇を徹底的に喜劇にしてしまう力量の凄さ。今回も女の感情の機微から、恋愛における背徳感を軽やかに描いていて好印象だった。しかし、他作品よりは緩やかすぎる部分が退屈に。最後の衣装の色のチョイスはクスっ>>続きを読む

女系家族(1963年製作の映画)

4.6

父親の遺産相続をめぐるしたたかな三女の戦い。そこに也哉子をはらんだ愛人が登場。誰もが頷く「愛人・若尾文子」のおかげで話が狂う狂う。妬みも醜さも全て美しさに負けるのか。若尾文子は群を抜いて美しく只者では>>続きを読む

肉屋(1969年製作の映画)

3.9

死体発見とラストにかけての一瞬一瞬が凄みしかない。大人の恋物語と見せかけた卓越したホラーサスペンス?

セトウツミ(2016年製作の映画)

3.2

役者が良い。会話劇の構成もやろうとしてることも斬新さがあって良いなと思った。しかし、あともう一歩、コントとは一線を画した笑いが欲しかった。
関西人はもっと滝のような流れで喋り通すので、シュールな間を持
>>続きを読む

甘き人生(2016年製作の映画)

4.1

ベロッキオの作るイタリア映画の質感に惚れた。陰影の強い色味とそこに差し込む光。群衆の雑多感。お涙頂戴ヒューマンドラマとしてみせることを否定した意図が確かに見えた。終始涙したけれど、それは映画が人間の悲>>続きを読む

愛の勝利を ムッソリーニを愛した女(2009年製作の映画)

4.6

ムッソリーニの愛人・イーダを、監督はヒーローだと言い切った。そう納得せざるを得ないのは、政治的な批判の意が表に描かれず、最後まで真実を訴え貫く、一人の女性の強い生き様がストーリーを成していたからだろう>>続きを読む

昼顔(1967年製作の映画)

4.0

ドヌーヴのファッションセンスの良さには目を奪われるが、これは可愛いお洋服を楽しむフランス映画ではない。官能映画と呼ぶべきものでもない。娼婦の放漫さを描く映画は無数にあるが、これは自らの罪を罪で消そうと>>続きを読む

洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)

4.1

街並みの草臥れた感じと活が良い人間模様の描き方にセンスを感じる。人と人がすれ違いまた出くわす定めというか何というか。男と女の腐れ縁をサッパリと。脇を埋めるちょっと癖のあるキャラクターと、その出し方が絶>>続きを読む

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