よい映画だった。
ただ、美しく撮ってしまうことの問題も感じた。
在日クルド人がどのような境遇にあり、なにに悩んでいるのか。難民申請を中心に、日常と困難を描くもので、多くのひとがみるべきだと思う。>>続きを読む
よい作品だった。
回教徒に扮することで生き延び、名もなきものにされてしまったひとの名前をペルシャ語に託すことで記憶に留める。
どうしてもアガンベンの『アウシュヴィッツの残りのもの』を想起するが、た>>続きを読む
やはり繊細な映画で、ミシェル・ウイリアムズ演じる「リジー」が素晴らしかった。
『ファースト・カウ』同様の主題だと思ったが、各登場人物の配置などが異なるために、だいぶ異なる印象を受けた。
ただ、根底に>>続きを読む
面白く、鋭い作品だった。
『國民の創生』を実際に批判的に参照しつつ、そのうえでクロスカッティングを効果的に用いるなど、アメリカ映画をフッテージに、その理念を問題にしているようにも感じた。
また、ア>>続きを読む
資料としてしばしば見返すけど、やはりよい作品。
どうしてもヒロシが我に返るシーンは泣ける。
20世紀のニオイにあてられてしまったヒロシとミサエだが、長年歩き走ってきた足に蓄積された「ニオイ」を嗅いで>>続きを読む
本当に素晴らしい傑作。
脚本も演技も撮影もすごくよく、イヤホンで聴いていた音楽が挿入される場面は、未来を文字通り描くようで、思わず泣いてしまった。
母親との出会いなおしであり、母親が娘と出会いなお>>続きを読む
終始画面が美しく、素晴らしい映画。
とくに、お父さんの運転する車が暗闇のなか小さくなっていくシーン。
あみ子の主観性を反映しているようで、静かな場面だけどとても力強いものがある、
しかし、なにより>>続きを読む
よい作品だった。
途中で挿入されるアニメーションが素晴らしく、その他の演技も細やかに力を入れるところに入れていてとてもよかった。
こういうアニメが作られていることは嬉しい。
また、前評判の通り、『>>続きを読む
自分向けの作品ではなかった。
背景や空気感の表現はよく、またキャラの演技(スカートのはためきはとくに)もよかった。
(ただ、スカートを捲る場面やキスシーンはどうかと思う)
けれども、全体のテーマな>>続きを読む
素晴らしい映画。
複数の記号系の横断を主題とした作品として読みました。その意味で分かりすぎてしまうところもありましたが、5回くらい泣きました。
音声は、(目に見えない)画面外を占めうる記号系として>>続きを読む
全体を通じて、画面の構成やコントラストが上手い。
ただ、そうして演出的に撮られた「東京」の表象については疑問がある。
まずなにより、冒頭の、低めのアングルから、ブラックライトと赤熱電球の光を対比的に>>続きを読む
とても素晴らしい映画だった。
間違いなく、ここ一年間のベスト。
冒頭の美しいショットが予告するかのように、「流れ」が主題のひとつになっていて、ひとの移動、資本、血統、ミルクといった流れと、それにい>>続きを読む
とてもよい映画だった。
向き合っているのではなく、たまたま隣に座っているだけだという言葉が示すように、助け合う隣人関係が主題だろう。
藤沢さんと山添くんは、結局のところ、それぞれの孤独さを生きるので>>続きを読む