安藤エヌさんの映画レビュー・感想・評価

安藤エヌ

安藤エヌ

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.9

原作の大ファンで実写(特に邦画での)は身構えるタイプのオタクですが、いや、本当によくやってくれました。

原作のストーリーを忠実になぞりながら、青春を不可逆なものとして描く手腕や"愛の話"として深みを
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雨に唄えば(1952年製作の映画)

5.0

映画史に残る傑作とはまさにこのこと。観終わってから立ち上がって拍手してしまったのは不可抗力だし、ジーン・ケリーの活き活きとした、生きる歓びを体現したかのようなダンスに拍手喝采するほかなかった。長い人生>>続きを読む

ロスバンド(2018年製作の映画)

3.7

クリスティアン・ロー監督の新作『リトル・エッラ』を試写で観たので、ずっと観たかったこちらも。
シング・ストリートやグッバイ・サマーが好きな私にはぴったりの微笑ましいロードムービーだった。凸凹な登場人物
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リトル・エッラ(2022年製作の映画)

4.0

試写にて鑑賞。
なんだこの純度100%な愛しい映画は!
叔父トミーのことが大好きな主人公エッラ。ある日彼の恋人スティーブが現れ、友情を守るため悪戯を仕掛けるが……?
友情とは人生の庭に咲く花。愛と友を
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.7

ティミー推しの母と恒例の鑑賞。
歌が……歌が良い……推しには歌をうたってほしい人間なので幸せでした、ティミー歌ってくれてありがとう……
ヒューグラントのウンパルンパが予想以上に良かったのと、オリヴィア
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彼方に(2023年製作の映画)

4.0

ほんの一瞬のうちに愛する妻子を失った男の悲しみは計り知れない。けれどふとした時、救いは訪れる。救いの光が差し込む瞬間が美しく瞼に残る、喪失のその先に続く物語。

主演デヴィッド・オイェロウォの演技が素
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バービー(2023年製作の映画)

3.8

監督のファンなので、最初に監督がバービーを映画化すると聞いたとき、「彼女のことだからただのエンタメじゃなく必ずメッセージ性を入れてくるだろう」と思って楽しみにしていた。残念ながら本国プロモのせいで悪印>>続きを読む

ONCE ダブリンの街角で(2007年製作の映画)

3.7

ジョン・カーニー監督好きなら観て損はない、というか彼の原点的な作品なので好きな人は観るべき。音楽愛に溢れていて所々に大好きなシングストリートを思い出すシーンもあり、監督らしさを充分に感じられた。ジョン>>続きを読む

いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

4.0

ひとつひとつのカットの意味が切なくなるほど伝わってきた。ろうそく、窓、赤い手紙。質素で何も華美ではないけれどそれらから浮かび上がってくる、父の無償の息子への愛。観終わってから反芻するタイトルが確かに胸>>続きを読む

きっと、それは愛じゃない(2022年製作の映画)

3.6

幼馴染の見合い結婚を追うドキュメンタリーを撮る主人公の視点から描き出す「恋愛とは?結婚とは?」の問いかけ。異文化の宗教観、価値観の違いにはっとさせられる場面が何度もあり、多くの現代に生きる女性に寄り添>>続きを読む

最高の人生の見つけ方(2007年製作の映画)

4.0

人生に悩み始めたら観ようと思っていた本作、今だ、と思い立ち鑑賞。嗚咽するほど泣いた。

エドワードを見ていると人生の幸せに比例するのってお金じゃないんだなと思えるし、本人たちの周囲を取り巻く環境がわり
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ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

5.0

こんなんボロ泣きするやろ!!!!!!!!!!むり!!!!!!!!!
ディズニーが伝え続けてきた夢と魔法とイマジネーションがこれから先の100年も語り継がれていきますように。誰かを愛することのすばらしさ
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.3

ウェス・アンダーソン作品初見でしたがなるほどこれがアンダーソン節……となった。舞台のような演出とセットの豪華さ、構図の美しさは確かに唯一無二で楽しいけどあまり情報量の多い映画に慣れていないので好みかど>>続きを読む

パディントン 2(2017年製作の映画)

4.0

人生に悩んでくさくさしてる時に観るべきハートぽかぽか幸せ映画だった……

映画ファンからも2は評価が高かったので期待して観たけど最後まで楽しませてもらいました。悪役のヒューグラントもチャーミング。ナッ
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カレとカノジョの確率/一目で恋に落ちる確率(2023年製作の映画)

4.0

推し(ベンハ)が出てるので観たんだけど、まさか泣くとは思ってなかった……すごく良かった。
ただのラブコメじゃなくて色々自分の今考えてることとリンクする部分があって、ベンハの演じるオリバーにすごく感情移
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バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年製作の映画)

4.2

初見だったけどやっぱり名作はいつまでも色褪せないな……当時マーティに影響を受けてスケボー始めたりファッション真似たりする人がいたのも納得するほどマイケルJフォックスのマーティがめちゃくちゃかっこよかっ>>続きを読む

シチリア・サマー(2022年製作の映画)

4.0

オンライン試写にて。

凄い映画を観た。ジャンニとニーノ、彼らが過ごした夏の鮮やかさと恋の瑞々しさに迫る無理解の暴力。どうして世界は理解(わか)り合えないのか。彼らの只々純粋な姿を前に呆然と憤ることし
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E.T.(1982年製作の映画)

4.5

あまりにも名作。あまりにも素晴らしい。

良い意味だし、それがスティーブン・スピルバーグなんだという意味で小難しさが全くない。衒いのないストレートな感情表現とストーリー、はっきりした起承転結だからこそ
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赤と白とロイヤルブルー(2023年製作の映画)

4.0

推し(ニコラス)が出演すると聞いてずっと前から楽しみにしてたので、大きなスクリーンを借りて友達と念願の鑑賞……最高だった……

王道ラブロマンスを貫きながら、それに付随してくるヘンリーが抱える王室との
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.1

「愛する人を抱きしめたい 私から」
この言葉がまさにウェイドとエンバーだなと思った、私もこんな風に誠実にまっすぐ誰かを愛せるようになりたい、愛の話であり家族の話であり、そんな話を大好きなpixarだか
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ダウンサイド・アップ(2016年製作の映画)

3.6

自分が生きている世界で"普通"とされていることは、マジョリティが自分たちをそうして決めつけているに過ぎない。そこから外れた者は"異端"とされ、"治療"される。それは果たして善なのか。障がいに関わらず、>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

観た直後でのスコア。理解しきれてない部分も多々あるので、今後見返し続けていくにつれ変動の可能性はある。

以下、考察メモ

おそらく今作での重要な部分は、タイトルの問いにつながる①"炎"の描写 ②眞人
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ファンフィク(2023年製作の映画)

3.5

トランス男性であるトシェクの自認に至るまで/父親を含む周囲が理解に至るまでの過程、トシェクと同じようにクィアであるレオンの心を苦しめる近親からのホモフォビア、彼らふたりが稀有な関係性を結ぶまでの道のり>>続きを読む

ホールディング:絶望男女の最強タッグ(2018年製作の映画)

3.4

人生なんて気楽に生きりゃいいんだよ、みんな何かしら抱えてるんだからって言ってもらえた気がした。優しさも描いてて良かったな。ちょっと突拍子もないけど(笑)

take it easy、牛乳でも飲もう

ダウン・トゥ・アース(2020年製作の映画)

3.0

少年少女が繰り広げる冒険ものの良さを10分に凝縮したような作品。宇宙人のチープさがとても良い……SF×少年少女×冒険って、たぶん嫌いな人いないよね……音楽が好き。

ジャム(2020年製作の映画)

2.4

下ネタかよ!!!(笑)
頷けるところがなきにしもあらず。主人公、確かに文才はあると思う(笑)

ディスタンス(2020年製作の映画)

3.6

今の自分の周囲の状況とリンクする部分があったのもあって、勇気ある彼女のようでありたい、こうでありたいと強く思ったけど、なかなかこれが難しいこと。
分からない、ということから生まれる不安や恐怖と、いつか
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スタンドバイ(2016年製作の映画)

3.4

タイトルがぴったり。
言葉のひとつひとつからふたりの関係が垣間見えるの良いなぁ。

チェロキー(2014年製作の映画)

3.4

周りに迎合せずに中指立ててfuckYouする精神って時と場合によっては必要だけど、これはどうなのか(笑)子どもの発育を考えると親の態度や言動ってほんとに大事なんだなと思う……ブラックユーモア効いててな>>続きを読む

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

4.0

予告が出始めた時からハリーちゃんのパートオブユアワールドを聞き続け、絶ッッッ対にIMAXで観ると固く誓って楽しみにしていた実写版。最高に最高だったんですけど、ちょっとまず今回新曲を書き下ろしているリン>>続きを読む

フィーリング スルー(2019年製作の映画)

3.7

最後のテリークの行動は、自分ではきっと慈悲とかお返しだとか善の連鎖とか、本人はそんな風には思えないだろうし、そういった端的な言葉で表現できない。でもアーティと出会ったことで変わったその瞬間、「YOUL>>続きを読む

ハリケーン(2021年製作の映画)

3.6

人はそれぞれ乗り越えられない、どうにもならない荷を背負いながら生きている。
それを誰かと一緒に持つことができたなら。誰かと苦しみを共有し、自分も楽になることができたなら、何にも囚われない広い空を見るこ
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さまよえ記憶(2023年製作の映画)

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最近よく短編映画を観ているのだが、短編は短い時間で実験的な気づきをアプローチしている作品が多く、洋画ばかり観ていたところ今回ご縁ありこちらの短編を鑑賞する機会をいただいたので。

「記憶」というものは
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エルヴィスへの誕生日プレゼント/ザ・ギフト(2014年製作の映画)

3.7

子どもに対してこんなふうに諭せる大人になりたい。素敵。『エルヴィス』も観なきゃ。

グッバイ、サマー(2015年製作の映画)

4.2

思春期の戸惑い、焦り、苛立ち、歓び、愛おしさ、すべてが詰まった傑作。久しぶりに自分にとって何もかもが好きと思える映画に出会えた。

スタンド・バイ・ミーでクリスが別れを告げたあとの背中がだんだん薄くな
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ゲーム(2016年製作の映画)

3.8

すごく見応えがあった。
AJの発する言葉ひとつひとつに意志がこもっていて、はっとさせられた。

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