ジムモリさんさんの映画レビュー・感想・評価

ジムモリさん

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チャイルド44 森に消えた子供たち(2015年製作の映画)

3.5

旧ソ連(ウクライナ)を舞台にした作品なのだが、ハリウッドらしく(?)共産国の誤謬性と不条理さがふんだんに描かれる。事件の中心になる殺人にしても、ウクライナでは殺人事件とは資本主義の欠陥から生じる事柄と>>続きを読む

ナイトクローラー(2014年製作の映画)

4.0


ギレン・ジェイクホールのエスパー伊藤みたいな目つきがとてもいい感じの映画。
エンターテイメント化した報道に警鐘を鳴らす作品。
数字を叩きだすのは視聴者であり、需要があるためにそれを供給する報道局、
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闇を生きる男(2011年製作の映画)

4.5

クライムムービーかと思って見始めたが、思った以上に深みのある作品だった。違法な成長ホルモンを家畜に打つ主人公はある出来事により、自らも男性ホルモンを打たないと男性性を維持できない。そこから見て取れるの>>続きを読む

ローン・サバイバー(2013年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

戦争映画の良し悪しを決める重要なファクターとして、敵兵側・現地民の立場もきちんと描く事。
というのがあると思っているのだが、近年はそうした側面を描くことなくスプラッター映画状態になってしまう戦争映画が
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マシンガン・プリーチャー(2011年製作の映画)

2.0

良くも悪くもアメリカ的な倫理観を反映している。
過去に罪を犯し悔い改め神父になった主人公が
紛争が相次ぐ地で武力を持ってしてキリスト教ベースの「正しさ」を広める。
良い悪いは語らずともイデオロギーは保
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オープンハウスへようこそ(2018年製作の映画)

3.0

ホラー映画というのは概して社会批判的な立場をディフォルメして発言しやすい媒体としてしばしば使われる、という話があったりなかったり。
問題抱えながらオープンハウスに住む、主人公達の空虚さは現代人が一歩間
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大いなる陰謀(2007年製作の映画)

4.5

アメリカ映画の特色として主張は何にせよ英雄譚である事が多い。ディフォルメした言い方をすれば、一人のヒーローが犠牲になったり成功したりして世の中の為になる、みたいな話が雛形として成立しているように思う。>>続きを読む

アイム・ノット・ゼア(2007年製作の映画)

3.0

ボブディランが随分と昔に、「ボブディランのポスターを見ると、彼と僕とは別人のように感じる…」的な事を言ってたらしいが、ともすれば、この映画の作りは彼としては満足だろう。主役が何人もおり、それぞれ背景が>>続きを読む

ナイン・シガレッツ(2003年製作の映画)

3.0

一言で言い表すならメキシコ版スナッチ。ダイヤが絡んできた辺りでやっぱりスナッチと思いました。クライムムービーにも関わらず、特定のヒーロー的存在が不在で、各登場人物の背景をきちんと描く辺り、好感が持てる>>続きを読む

スクープ・悪意の不在(1981年製作の映画)

2.5

マスメディアの悪辣な面を描くと言う意味では、大統領の陰謀と対を成す映画だろうか。後半に入る辺りから話の筋が分かり難くなってしまってるのが残念。

ルード・ボーイ(1980年製作の映画)

3.0

映画としては確かにイマイチだけど、ジョー存命中に制作されたパンク映画(アバンギャルドって意味ではない)である事に注目されたし。
実際のナショナルフロントに対するデモ隊の映像や、ライヴ映像から何かを感じ
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アモーレス・ペロス(1999年製作の映画)

5.0

ハリウッド製の犬を使った映画は概してハートフルなものである。悪くはない。しかし、其処にあるのはペットとしての「犬」と「飼い主」という絶対的な関係の中で繰り広げられるドラマである。このアモーレスペロスは>>続きを読む

メタルヘッド(2010年製作の映画)

2.5

人は2つあるタマを失った時、初めて一つしかないタマを新たに見直し、向き合います。家族を失った少年と、長髪のメタルファンのあまり心温まらない物語。
映画自体は着眼も題材もいい。しかし内容がイマイチ。
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犬神家の一族(1976年製作の映画)

4.5

石坂浩二が金田一にはまりきってる。市川崑が監督してる事もあって、横溝先生の映像化作品ではコレの右にでるものはない。

シッコ(2007年製作の映画)

4.0

ドキュメンタリーはイデオロギーの塊である。だが、大きな病気をした事がある人ならわかるはず。日本の保険会社もかなり面倒な手続きを踏ませ、出せないほどではないが、ただの用紙で数千円取ったりする。やはり、セ>>続きを読む

ピエロの赤い鼻(2003年製作の映画)

4.0

人を悲しませる事、怒らせる事は比較的安易に出来る。だが、笑わせる事は難しい。話の筋は、ピエロに扮する父親を誇りに思えない少年が、過去を知り父親を見る目が変わる話だが、映画を見た観客も、身近に居る笑わせ>>続きを読む

コンスタンティン(2005年製作の映画)

3.5

続編出ないかなーってずっと待ってる映画。コミックス原作なのに、超人的能力の無い主人公が異形の者と戦う構図が渋い。

テープ(2001年製作の映画)

-

vhsで見たら雰囲気が味わえたかも。点数はあえて付けません。

フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

4.5

戦争と言う非日常は狂気が正当化され、良識を否定する。微笑みデブ君の末路は正にその中間にある兵舎での決断である。ちなみに2chでよくネタにされてるハートマン軍曹が出てくるのはこの映画です。

ジャスティス(1979年製作の映画)

4.5

アメリカにおける司法の黒い面をコミカルに描いてある。日本も陪審員制を取るようになった今だからこそ見るべき。

バスキア(1996年製作の映画)

4.5

ユニ○ロのTシャツのデザインにバスキヤのプリントがされているのを見て、違和感を禁じ得ないのは、この映画の影響だろう。作中のバスキヤはストリートの芸術家である。壁にアートを施し、退廃的な作風であり、エキ>>続きを読む

リクルート(2003年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

アルパチーノはやっぱり悪役が似合う。ラスト、悪役パチーノを出し抜いた主人公は立派なCIA捜査官になれたに違いない。特に考え事をせずに見れるいいサスペンスでした。

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

5.0

イタリアンマフィアとは、日本のヤクザに似ている。通常、マフィアとは非合法組織をさすが、日本のヤクザとイタリアンマフィアは看板を掲げ地域に密着して活動する。(両者、今現在はどうだか知らないが)そうした、>>続きを読む

スマグラー おまえの未来を運べ(2011年製作の映画)

3.5

メロソ、メガヌ。実は笑える作品です。んな訳ねーだろ!を超越して見れる方向け。

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.0

ここの所のタランティーノ作品はあまり好きでは無かったが、これは氏の作風が全面に押し出されてて良い。日本の時代劇(日活?)からの影響も随所に見られる。奴隷が主人公と言う点も、突飛な強さも、ただただ面白い>>続きを読む

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

5.0

一家の再生をテーマとしたロードムービー。見事なのは、一家だけではなく問題を抱えた、彼等に関わった人々の再生、再出発も描く。素晴らしい。

LIVE FOREVER リヴ・フォーエヴァー(2002年製作の映画)

4.0

90年代のブリットポップの隆盛から衰退までを当事者の証言(インタヴュー)を中心に構成したドキュメンタリー。その近辺の音楽が好きな人にはたまらないと思うが、それ以外の人は退屈かも。

ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男(2005年製作の映画)

2.5

ストーンズのオリジナルメンバーであるブライアンジョーンズの死因の一説である殺人を仮定して作られた映画。故に、ブライアンの内面にはあまり切り込んでいないような感じを受ける。リーダーでありなから、曲を書け>>続きを読む

デッドマン(1995年製作の映画)

4.5

ジムジャー流、スタイリッシュ西部劇。ネイティヴアメリカンの儀式を受け、西洋の流儀にとらわれない事で「アメリカの」ガンマンになった主人公と見れば、アメリカンヒーロー物とも考えられなくはない。自分はそ>>続きを読む

ライフ・ドア 黄昏のウォール街(2008年製作の映画)

3.5

IT系ベンチャー企業で成功しつつある兄弟を描いた作品。兄はプレゼン、営業。弟は技術者。兄弟愛に基づくお涙頂戴の話かと思うが、そうではない。技術者と経営者の確執を書く。ラストのシーンはしんみりな音楽がな>>続きを読む

クロッシング(2009年製作の映画)

4.0

生き方の違う警官三人を描くオムニバス。彼等は各自闇を抱える。映画にカッコいいだけのハードボイルドは無用である。キャストの演技は全員凄いが、特にイーサンホークのうらびれた演技が冴えている。

エレファント(2003年製作の映画)

1.5

銃乱射が起きるまでの周辺の生徒の日常を描く。そこまではいい。ただ、犯人二名を最初から理由もなく異常者として描いているのでは、学校にエイリアンがやって来て生徒を食い荒らすパニックムービーとあまり変わらな>>続きを読む

女と女と井戸の中(1997年製作の映画)

4.5

あえて、教訓的なものを織り交ぜたフィクションを物語と呼び、エンターテイメントと区別するならば、これはサスペンスと言う体を取った物語と言えるのではないだろうか。良い物語であり、サスペンスだ。

スカイ・クロラ The Sky Crawlers(2008年製作の映画)

5.0

押井の映像作品は難解なのか、何を言いたいのか解らない物が多い。だが、これは大きく原作を崩す事もなく、かつ氏の主張も感じられる。大人の寓話とは、よく考えられたキャッチコピーだ。世界観が素晴らしい。

シンデレラマン(2005年製作の映画)

4.5

題材がベタ。展開もなんかベタ。でも心洗われて、いい映画。ベタとは王道の別名なのだ。

スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする(2002年製作の映画)

4.0

なる程、クローネンバーク。難解過ぎて意味が分からなくても、ファンなら楽しめます。