ベトナム帰還兵のジョン・ランボーは前作で、戦争の不条理や死んでいった者たちへの想いを爆発させ、むせび泣いていました。今作ではどうかといいますと、ベトナム兵たちをあの手この手で八つ裂きにし、ゲームの雑魚>>続きを読む
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このレビューは多分に妄想を含んでいて、映画に描かれていた事実や公式設定と細かく照らし合わせたら明らかに違う部分があると思うのですが、私にはどうしても、この映画は「二週目」を描いているのではと思えてなり>>続きを読む
タイラーがああなったのはタイラーのせいではないように、父親のロナルドがああなったのもロナルドのせいではない、というところがこの話の肝ではないかと感じられます。自分を鼓舞するため、弱さに負けないために高>>続きを読む
<病的な元カレが透明になって追って来る>
眠れない夜、何もない空間を見据えていると、いつかそばにいた誰かの姿が浮かんできて、罵りの言葉が口をついて流れるけれど、返事は誰からも返ってはこない、自分一人し>>続きを読む
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終盤、地下に幽閉されていた例の人が階段を上がってきて凶行に及ぶ場面ですが、彼は台所で包丁を抜き取る際に一度もはっきりと手元を見ません。食べ物を物色しつつぬるりと凶器を手に取って、すたすた歩いていきます>>続きを読む
人の心を読み異界と交信する不思議な力、シャイニングの使い手は一人ではなかった。前作で負ったトラウマに耐えつつ、大屋さんの言いつけ通り静寂の日々を送る主人公でしたが、敵の出現によってそれは粉々に破壊され>>続きを読む
格闘ゲームをかじっていた頃、波動拳は「遠距離攻撃の手段」ではなく「リーチが無限大の牽制技」だと認識すべきだという話を聞きました。一体何を言っているのか私も未だによく分かっていないのですが、この映画を観>>続きを読む
悪とは何かと考えたとき、その本質の一つは「相手がいて初めてこの世に存在できる」ということではなかろうかと思います。あいつに復讐したい、あいつを酷い目に遭わせたい、そうした悪い心の多くはそう強く願わせて>>続きを読む
食事が美味しいかどうかより食事の画像がインスタグラムで映えるかどうかの方が切実な問題になり得るとか、自分にとって心地良い情報だけを検索して暮らすことが可能であるとか、そういう世界はもはや人類を支配する>>続きを読む
小説や漫画で気に入ったキャラクターに出会うと、そのキャラたちが動いているところをもっと見ていたい、何も事件の起きない日常で良いから見てみたいと思うことがありますし、実際に二次創作というやり方でそれを形>>続きを読む
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この主人公の帆高君に対して、誰も幸せにしない行動を取り過ぎとちゃいますかという感想を持つ人は私も含めて少なくないのではないかと思いますが、映画を観終えてふと、もし彼が諸々の暴挙に出ず大人しく田舎へ帰っ>>続きを読む
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恋愛感情、突如生まれた責任への戸惑い、自分への自信の揺らぎ…数々の青春要素が物語を彩っていますが、中でも一際印象的に描かれているのは、「悪い大人の甘い言葉に踊らされる経験」だと思います。
ベック(ミ>>続きを読む
夏休みを間近に控えた小学校で、旧校舎に封じ込められていた妖怪たちが目を覚ます…この映画に登場する子供はほぼ全員に共通点があって、それは不登校の弟を抱えた双子の兄だったり、父親を亡くした男の子だったり、>>続きを読む
怪獣映画が好きな人は皆程度の差はあれ、世界が滅びるのを見たいと心の底で思っていると思います。でも本当に滅びたら自分も死んじゃうしそれはさすがに嫌だしなあ、という矛盾にこちらが気づく前にヒーローや自衛隊>>続きを読む
ポケモンは初代赤緑世代です。図鑑の後半に固まっている、バリヤードやケンタロス等の進化しないポケモンが個人的に好きでしたが、この映画を作った人たちも多分好みが似ているんだろうと思えるところがあって和みま>>続きを読む
エモいという言葉は悲しみや慈しみのような柔らかな情感とも解釈できるような気がします。ローマ帝国時代、一人のユダヤ人とイエス・キリストとの出会いを描いた本作は最高にエモい映画で、まずキリストの登場シーン>>続きを読む
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まだ観てない映画のネタバレレビューを読む悪癖の持ち主が私以外にもいると信じて、四割ほどのネタバレに抑えようと努力しますが、これは一割ばらした時点で全部ばらしたのと変わりないような映画です。
本作を観>>続きを読む
気にくわない奴がいて、わだかまりを残し続けるくらいなら、そいつと一度とことん喧嘩してみた方がすっきりするかもしれない…現実には色々な意味で、誰かと喧嘩するなんてそうそうできることではありませんが、この>>続きを読む
夜ごとラップバトルが繰り広げられる「シェルター」では黒人が主役です。白人である主人公が逆にニガーと呼ばれて蔑まれ、クロの真似をするな、帰れ! とブーイングを受けます。黒人たちには人種的マイノリティとし>>続きを読む
白人警官たちをひとくくりにして「ピッグ」と呼ぶ黒人女性に対し、そんな差別的な言い方をするな、良い奴もいるんだ、と黒人警官である主人公がたしなめる場面が忘れられません。それまで被害者だった人が新しく加害>>続きを読む
主人公がトイレに入って外で鳥が鳴いているだけの無為な時間とか、片づけても片づけても落ちてる犬のフンとか、普通の映画なら刈り取る要素がふんだんに…というか序盤はほぼそれのみで、油断した頃に突然はっとする>>続きを読む
あり得たはずのもう一人の自分、生きなかったもう一つの人生が誰にもあるものかもしれません。理想の自分はパラレル・ワールドにしかいないかもしれない、現実の自分は無精ひげを生やして中年太りかもしれない…それ>>続きを読む
こんなにお茶目な意地悪爺さんの映画だとは意外です。おっかないマフィアたちが銃を突き付け合って口論してる中、口を半開きにしてリップクリームを塗ってる(しかも口論の原因を作ったのは自分)場面なんか私の中で>>続きを読む
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観客が認識する出来事と実際に発生している出来事が異なるって、去年ヒットした邦画にもそういう作品がありましたが、この映画もあれに匹敵するほど面白くて、真相に辿り着くためのヒントが中盤までに出揃っているの>>続きを読む
ランボー、ディア・ハンター、ジェイコブズ・ラダーなど、「普通の人が戦争等の極限状況を経験しておかしくなっちゃう話」には名作が多いと思っていますが、この映画も素晴らしいです。主人公のどこが恐ろしいって、>>続きを読む
主人公や他のサイボーグたちの機械の体がとにかく「硬そう」だという点にCGの凄さを感じました。刃物で切り付けたらほんの少しだけ傷がついてうっすら白い線になりそう、とか、手で強く押したら手のひらの肉の方が>>続きを読む
部屋をうろうろしてはウサギに餌をやってケーキを貪り食う女王、野性的な立ち回りで玉の輿と王室乗っ取りを目指す侍女…主要な人物は皆人格がうっすらと破綻していて、増税や戦争の話をしていたと思ったら突然痴話喧>>続きを読む
頭がハンマーみたいなシュモクザメとか危なそうな色合いのタコとか、魚やそれをモチーフにしたメカがどれもこれもしっちゃかめっちゃかにかっこよくて、グロテスクな深海魚にまでキャラの立った役割があって、その物>>続きを読む
暗く狭いコクピットの中で重力の負荷に耐え続ける、宇宙飛行士の目線でこの映画は常に撮られていて、こんな物凄い揺れの中で複雑な計器とか操作するの…と始まってまず絶句します。最初の有人ロケットなんかネジ止め>>続きを読む
人は皆天国へ行くけれど、悪人は罪の意識からそこを地獄だと思う、という話を読んだことがあります。このマイル22という地獄のような映画は、アクション映画ジャンキーにとって心安らぐ天国以外の何物でもありませ>>続きを読む
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この映画はずっとマルコム医師の視点で進行していて、だからこそのあのどんでん返しなわけですが、他の人の目線に立つとどうなるかと考えるとまた違った感慨深さがあります。
自分は幽霊が見えると明かす場面でコ>>続きを読む
「正義のヒーロー」が持つ意味を、普通とは逆の方向から描いた奇妙な映画です。悪役がいて、無数の犠牲があって、彼らの存在が正義の輝きを裏側から支えている…最後の最後にそんな事実が突き付けられます。で、以下>>続きを読む
自分は随分アホな映画を観てきたな、もっと高尚な映画を観なければ、と思うにつけ脳裏に浮かんで離れないのが、この映画の一場面です。主人公に撃ち殺された敵の死体が山のように積み上がり、「現在の死亡者数、ロボ>>続きを読む
結果より過程が大切だと言うと、結果への不満がかえって浮き彫りになったり過程も実は大したことないんじゃと思えてきたりする場合があると思いますが、この映画は結果も過程も同じくらい凄いという稀有な作品です。>>続きを読む
運命ってあるんでしょうかね。全てが予め決まっているのかいないのか、今ここで考え込むこと自体も予め決まっているわけだ、と考え込むこと自体も予め決まっているわけだ、と考え込むこと自体も予め…無限に続くので>>続きを読む
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この映画の何がやばいって、ネオナチの二人が犯人だとは「一度も明言されてない」、あの二人は本当に無実だったのではと考える余地が残されていることです。
爆弾をのせてそうな自転車を止めた女がいたからそいつ>>続きを読む