nmさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

4.0

誇り高きアメリカ人兵士の生涯を描いたClint Eastwood監督作品。主演のBradley Cooperがはまっている。イラクの戦いでまさに伝説的な活躍をするも、帰還後、精神に支障を来たし、思わぬ>>続きを読む

父親たちの星条旗(2006年製作の映画)

3.8

本人は出演しないClint Eastwood監督作品。硫黄島の激戦を通じて、戦争の理不尽さを描き出す。硫黄島で両国の若い兵士たちが互いに殺し合うことに意味があるのか。戦争を遂行すること自体をまさに国是>>続きを読む

To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

4.7

終盤の意外な展開に心を打たれた。私が知る俳優はいなかったが、それがよいのかも。登場人物はみなアメリカの田舎町に実在しそうな人々。とくに、Andrea Riseboroughという俳優の演技、瞳の動きに>>続きを読む

ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.0

話題作の多いPaul Verhoeven監督の2021の作品。この時代に、よくぞこのような映画を作ったものだと思う。物議を醸すことを目的にしているのではないかとすら思う。監督はその判断を鑑賞者に委ねる>>続きを読む

地下鉄のザジ(1960年製作の映画)

3.5

1960年のLouis Malle監督の作品。ストーリーや魅力的な登場人物もさることながら、当時のParisの風景や衣装だけでも楽しめる。

メランコリア(2011年製作の映画)

3.8

本作でもLars von Trier監督が突き抜ける。惑星が地球に衝突する話。その不可避な恐怖を前に人々は混乱する。そして迫り来る惨事。ここまで観てくると、前半の混乱ぶりも理解できる。映像は美しい。

遠い夜明け(1987年製作の映画)

4.3

南アフリカのアパルトヘイトと戦う若き黒人活動家をDenzel Washingtonが演じる。ある日、集会参加のために車でよその町に行くと、警察官に捕らえられ連行されてしまう。そして、何があったのか、拘>>続きを読む

JFK(1991年製作の映画)

4.3

1963年11月22日のUSA大統領JFK暗殺事件の真相はいまだに闇の中にある。事件を調べると、暗殺犯はオズワルド単独ではなく、JFKを生かしておきたくない勢力による巨大な陰謀の構図が浮かび上がる。正>>続きを読む

エージェント:ライアン(2014年製作の映画)

3.7

かつて、Harrison FordやBen Affleckが演じたジャックライアンの現代版をChris Pineが熱演。主人公のCIA分析官の敵となるロシアのヒール役にはSir Kenneth Bra>>続きを読む

エアフォース・ワン(1997年製作の映画)

3.8

エアフォース・ワンといえばUSA大統領専用の飛行機。あろうことか、大統領搭乗中の同機がテロリストにジャックされてしまう。正義感あふれる勇敢な大統領を演じるのは当時55歳のHarrison Ford。そ>>続きを読む

ドッグヴィル(2003年製作の映画)

3.7

訳ありのグレースがドッグヴィルにやってくる。よそ者であり、弱みもあり、そのうえ、この村には違和な美しさのために、しだいに人々を狂わせていく。数々のハラスメント、凌辱を受けるその女性をNicole Ki>>続きを読む

コールド マウンテン(2003年製作の映画)

3.5

南北戦争時代を描いた2003年のアメリカ映画。Jude LawとNicole Kidmanが演じるふたりを戦争が引き離し、それぞれに困難を乗り越えて再会を果たすも…..というストーリー。さらにRené>>続きを読む

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

3.7

シザーハンズ直後のJohnny DeppとまだあどけないLeonardo DiCaprioが共演。当時、このふたりの俳優がここまで成功するとはだれも想像しなかったのではないか。しかし、その片鱗を感じる>>続きを読む

サスペリア(1977年製作の映画)

3.9

私が8歳のときの作品。決してひとりでは見ないでください、という触れ込みで大きな話題になり、父とふたりで渋谷の映画館で観た記憶がある。今観ると、美術、衣装が斬新。照明の効果も含めて、舞台演劇のよう。一方>>続きを読む

プロメテウス(2012年製作の映画)

4.0

star warsみたいに、alienシリーズ第1作に至る前の過去に遡ったストーリー。主演でもないのに、魅かれてしまうCharlize Theronの存在感。それに劣らず、主演のNoomi Rapac>>続きを読む

パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間(2013年製作の映画)

4.4

1963年11月22日、時の大統領JFK暗殺からの数日間の出来事を関係者の目線で濃密に描く。臨場感のあるドキュメンタリーのような作品。大統領の命を救えず打ちひしがれるパークランド病院の医療スタッフのも>>続きを読む

パッセンジャー(2016年製作の映画)

-

主演はChris Pratt と思いきや、体当たりで多彩な感情表現を見せつけたJennifer Lawrenceだと思う。斬新なストーリー展開もさることながら、数少ない登場人物や美術、衣装も未来的でお>>続きを読む

ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

3.9

ナチス時代のウソのようなホントのはなし。殺されかけたユダヤ人がペルシャ人だと偽って生き延びる。ペルシャ人のフリをしてドイツ人にペルシャ語を教える。当初は虚偽だときづかなかったようだが、しだいにきづきな>>続きを読む

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

4.5

ナチス映画のなかでも異彩を放つ作品である。虐殺計画を決定する会議の一部始終を描く。会議は粛々と進められるが、決して平坦なものではなかった。平然と恐ろしい言葉が語られ、極端な価値観に支配され、あの結論に>>続きを読む

アンチクライスト(2009年製作の映画)

3.7

Lars von Trier監督は突き抜けている。子を失ったトラウマがしだいに妻の心を崩壊させていく。そして魔性が夫にひたすら快楽を求め、ついには極限の痛みを与える。Charlotte Gainsbo>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

4.3

最後まであきさせない壮絶な展開。ようやく安心か、と思いきや、落とし穴に突き落とされる。とくに、指導教官役のJ. K. Simmonsがよい。シンプルな黒Tに、頭蓋骨が浮くスキンヘッドで、突如落雷。あの>>続きを読む

ひまわり(1970年製作の映画)

3.8

🇮🇹のMarcello MastroianniとSophia Lorenのダブル主演。戦争がふたりを引き裂く。その年月はふたりの間の溝を埋めることができない。決別のラストシーンは切なく胸に迫る。ロシア>>続きを読む

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.0

Björk主演。よく見ると助演はあのCatherine Deneuve。後半、ストーリーが劇的に展開する。純粋無垢な主人公は、やむなく人を殺めてしまう。息子を守るための行為ではあったが、理由がどうあれ>>続きを読む

オットーという男(2022年製作の映画)

4.0

スウェーデン映画「幸せなひとりぼっち」のリメイク。本作の主演はTom Hanks。この名優がこの作品に出演することを選んだのだと思う。ややとっつきにくい、ひとりの高齢男性の、とてつもなく壮絶で劇的な人>>続きを読む

ブレイブ ワン(2007年製作の映画)

3.8

Jodie Foster主演。強く聡明なイメージのこの俳優が、とてつもない悲劇に見舞われ、立ち直り、しだいにリベンジに向かう女性を演じる。NYの地下鉄で制裁を下すシーンはjokerを彷彿とさせる。善と>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.2

多数の神父による性的虐待を教会が隠蔽してきた事実を社会が見過ごしてきた。この大問題を、メディアが地道な取材活動を通じてついに暴き出す。人間が繰り返す悪行を正すのも人間。正しそうな人間だから、その悪行が>>続きを読む

シャイニング(1980年製作の映画)

4.6

1980年の作品。当時、小学生だった私は、ホラー映画の一種だと認識していたためか、最後、迷路で凍死する父親の姿がなにやら滑稽に映った。その後、5回は観ただろうか。冒頭から徐々に緊張感を掻き立てられる。>>続きを読む

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

4.3

おとぎ話は、じつは人間に対する戒めに満ちた、とても恐ろしい話だった、といったことがままある。人間の無邪気で身勝手な欲望が自然界の摂理を歪めていく。しかし、この作品では、アダが生まれたのは奇跡ではない。>>続きを読む

アミスタッド(1997年製作の映画)

4.8

年齢を重ねたSteven Spielberg監督による壮大な歴史的実話にもとづく黒人人権問題法廷ムービー。Amistadとは船の名前。西アフリカのSierra Leoneの青年たちがまるで獣のように捕>>続きを読む

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.0

タイトルは、せりふにもたびたび出てくる「marsh girl」でもよい。湿地で育ち生きる女性の波瀾万丈な人生を描く。この女性は孤独だがたくましい。周囲の人間たちの醜さには幻滅するも、商店を営む黒人夫妻>>続きを読む

クリーン ある殺し屋の献身(2021年製作の映画)

4.1

「戦場のピアニスト」でもそうだったが、Adrien Brodyはずるい。計り知れないような悲しみを背負った役が似合いすぎる。また、それだけに、底知れぬやさしさも際立つ。そんな男がいよいよ覚悟を決めて、>>続きを読む

シング・ア・ソング!~笑顔を咲かす歌声~(2019年製作の映画)

4.0

Military Wives Choirsが原題。こちらのほうがストレートでよい。彼女たちは、それぞれの苦悩を抱えながら、歌うことでひとつになる。それぞれのキャラクターも際立つ。彼女たちが歌う歌に惹き>>続きを読む

ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

Roman Polanski の1968の作品。無垢な女性が悪魔の子をみごもり、産む。母となる。その間の女性の肉体的、精神的な変化を描く。すこしずつ何かがおかしいと気づいていく緊迫感。当時のNYの景色>>続きを読む

イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

3.8

Quentin Tarantinoによるナチスへの強烈なリベンジ映画。ナチスもリベンジする側も、やることなすこともはや人間ではない。Brad Pittの毒のある演技も面白いのだが、ほかのだれよりも、ユ>>続きを読む

ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

4.0

スリラーに分類されているけれど、非常に緊張感のある喜劇のように映る。このロンドンのレストランには、まさに多様な背景の従業員がいて、そこにこれもまた多様な背景の客がやってくる。それにしても、たった1日の>>続きを読む

ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)

4.5

小野田少尉のことは知っていた。しかし、その真実はほとんど知らなかった。また、この作品の存在も知らなかった。実在した日本人の話だが、フランスほかの作品である。日本人には描けなかったのかもしれない。津田寛>>続きを読む