ビリーさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ビリー

ビリー

映画(56)
ドラマ(3)
アニメ(0)

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.0

久々に見たら知識階級層の人らの話なんだ、というのが前よりもはっきり分かって、それにどう向き合えば良いのか判断がつかなかった。家族との関係性が日本の(一般的な)それとは大きく異なるので、そこも難しい。>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.2

むかし早稲田松竹で観て以来2度目。首から上で成り立っている映画なんだな、というのが久々に見てよくわかった。首から上の官能性、それはコミュニケーションのコミュニケーションとして取り出しにくい余剰であり、>>続きを読む

エクスタシーの涙 恥淫(1995年製作の映画)

3.8

ほんとに変で、これの何に興奮すればいいのかわからないまま興奮した。露骨なアフレコ(視覚と聴覚のズレ)、キュー番号のコールなど、これが作品であるということが明らかにされるが、同時に何者か明らかにされない>>続きを読む

あなたがすきです、だいすきです(1994年製作の映画)

3.7

二人を通して高知県の土地が撮られているような感覚があった。それは電車、路面電車、川縁などの風景の中に置かれる二人の絶妙な振り付けられ方ゆえだろう。椅子の座り方とか。
北風久則がかっこよかった(いまはセ
>>続きを読む

光りの墓(2015年製作の映画)

3.8

一睡もしなかったけど、ものすごく眠くなった魔法みたいな映画だ。

怒り(2016年製作の映画)

3.5

「信じる」という行為の負荷の高さを映画のなかで撮ることを目指していたのだろう。信じることも疑うことも身勝手な行いだけれど、それによって救われる人が存在しうることは私たちにとって望みかもしれない。「田中>>続きを読む

ハッピーアワー(2015年製作の映画)

4.2

本当と嘘、幸と不幸、善と悪の対立を脱構築するキャラクターと台詞の配置に感銘を受けた。たとえば、嘘のうえにできた関係は嘘だというあかり、自分の夫婦関係について打ち明けなかった純、純が桜子と良彦についた「>>続きを読む

春原さんのうた(2021年製作の映画)

3.8

『ひかりの歌』以来、観るのは2本目の杉田監督作品。まず思うのは、1カットに対する執念が強いこと、そこに出てくるさまざまなオブジェクト(もの、ことば、できごと)に対する「説明」をかなり大胆に省くことの際>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

友達に勧められたり、この映画にインスパイアされた作品を複数見かけたりしたので、気になっていた。基本的に愉快な作品で面白かった。平田オリザがいうところの「セミパブリック」としてのタクシーで繰り広げられる>>続きを読む

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.2

おそらくアニメ・戦闘ものの映画としての出来は良いのだと思う。が、ドラマ的な部分は「面白い」とはあまり思わなかった。呪術廻戦の中でもとりわけ登場人物の感情の揺れ動きに主眼が置かれたエピソードなのだが、共>>続きを読む

不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

3.7

インタビューをしてください、と先生からメールが来てからの数分のやりとりが一番ハッとした。映画の中に流れる時間が50分強のなかで様々に変化していく。あの数分間はとても「人間」が迫り出してくる時間だった。>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

メモ取らないと忘れてしまうような情報量がまずあった。また見たい。レビューなんかではなく、事後的なメモとして。

・一番感動したのは、日本語、韓国語、韓国手話を介して会話の進むディナーシーンだった。『ハ
>>続きを読む

焼け石に水(2000年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

最初から最後まですごい顔ばかり観た。新鮮だった肉体関係が時とともに摩耗し軋む。その現象および過程自体はきっとよくモチーフになるのだろうが、そこで現れる顔の変貌がこんなに映せるのかと驚いた。二人で窓の外>>続きを読む

アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン(2018年製作の映画)

3.5

いままでつまみ食いしかしてなかったAretha Franklinをどかっと浴びることができて良かった。
こないだ、Carole Kingのケネディ・センター名誉賞記念でArethaが歌う動画を見ていた
>>続きを読む