nori110さんの映画レビュー・感想・評価

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奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール(2017年製作の映画)

3.2

くっっっだらなぁ!

でもそこかしこに共感。

くだらなさを自覚したホントに悪い映画。
あっでも悪い=Bad

いかしてるよ。
大根仁は好きなんだ。

太陽の塔(2018年製作の映画)

3.8

岡本太郎はスーパースターだ。

ベクトルは全く違うが、この域まで突き抜けたのは先日亡くなった長嶋茂雄くらいしか思いつかない。

彼がその命をかけて作った異物がこの太陽の塔だ。

この映画は様々な人の証
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苦役列車(2012年製作の映画)

3.0

最初に言うと、この映画は嫌いだ。

なぜ嫌いなのか思いを巡らせたのだが答えは明白だ。

卑屈。

そして主人公の生き方がとにかく辛い。いや辛すぎる。

でもこの映画で絶対に救われる人がいる。
しかしそ
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.8

喪失は映画になりやすい。

でも喪失はいつも欲しいものじゃない。

だから見る時の自身のシチュエーションや気持ちのありどころで評価が大きく変わるように思う。

今は残念ながらそんな気分じゃない。

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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.0

これはとても象徴的な映画だ。
意図的にそして意識的に。

アメリカ、銃、支配的な男たち、男尊女卑、性暴力。そしてそれがより色濃い保守的な中南部の州。

その全てに対して抑圧された女性の側から中指を突き
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

3.0

30年振り2度目の鑑賞。

30年前と印象は変わらず。
嫌いな映画ではないのだが、世間の評価ほど心には刺さらなかった。

ギルバートの心の葛藤を上手く描いているが、ギルバート自身何をやりたいのかがあま
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東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007年製作の映画)

4.0

元々原作も読んでいたので冷静な判断はできないかなと思う。

人の終わりを描く映画は、悲しい。
原作を読んだ時もそうだが、悲しい。

リリーフランキーのイメージとしての、くだらなさや、軽薄さ。

そして
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波止場(1954年製作の映画)

3.8

権力と個人の戦いの映画。

フジテレビ、ジャニーズ、兵庫県、なんてこった、今の日本だ。

今、日本人がまさに見るべき映画だ。

『見ろ、今のこの俺は、ただのクズだ。』
その言葉と共に権力に対して立ち上
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そばかす(2022年製作の映画)

3.7

樹木希林かと思った。

見た目だけの話ではない。
三浦透子という人は、ただただ居るだけで見ていられる存在感と空気感がある。

良いとか悪いとかじゃなくて、感じる感情や感覚の前例がある方が、観る人を受け
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ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

4.2

予定調和。

マイナスな言葉と捉える人が多いと思う。

こんなストーリーのこんな予定調和だったら、私は泣く。

ただただ泣く。

素敵な映画。

万引き家族(2018年製作の映画)

4.5

どうしてなんだろう。

心がずっと痛い。
なぜこんなに、心の深い部分をえぐるんだろう。
親子とは。家族とは。
血の繋がりのある薄い関係。血の繋がりのない深い関係。
何が正しくて何が間違いなのか。
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ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

3.8

十年ほど前に観て今回二回目。

最後に流れるビーチボーイズ『God only knows』をこんな幸せな気分で聴けるこの映画は本当に素敵。

最初から最後までThe Happy Ending をめがけ
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.6

何回見ても、違った視点での気づきを与えてくれる。

大体2-3年に一回のペースで観てるのだけど、毎回感じ方がちがう。

今まではマイケルの気持ちに寄り添っていたが、最近はドン(マーロンブランド)に近く
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

4.3

あれ、これ自分のこと??

と思うくらい自分の思い出のように重なる映画。

至極、個人的なことだから万人には受けないはずだけど。

映画って自分の気持ちや想いが重なる時、信じられないくらい輝きだす。
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その日、カレーライスができるまで(2021年製作の映画)

4.2

この映画なんなんだろう。
失ったものがメインのテーマの1時間足らずの作品。

リリーフランキーの淡々とした語り口や所作がこの物語を支えている。

ちょっとだけ特別な日常のただの一コマのはずなのだけど。
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クローサー(2004年製作の映画)

4.3

何より主題歌の『the blower's daughter』がめちゃめちゃ名曲。

映画の方も個人的には出会いと別れを何度も経験した人にとってはとても、本当にとても痛みがわかる映画ですばらしい。

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イージー★ライダー(1969年製作の映画)

3.9

斉藤和義が歌の中で、

『すてきなストーリーの年に何度か一人で夜中に見たくなる映画』

だと言っているがまさにその通りの映画。

善と悪、新と旧など価値観の地殻変動が起きていた時代の本当にピュアな素敵
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あん(2015年製作の映画)

4.2

最初の10分でこれは絶対に好きな映画だと分かった。

静けさの中にある、感情の渦。 
それぞれのキャラクターが密かに抱える闇と悲しみ。
それを丁寧に優しく、そして淡々と描く。

この監督は本当に丁寧だ
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.5

この映画を観て真っ先に思い当たったのが、サム・スミス。

別に彼がゲイであるとか、クリスチャンであるとかそういうことではない。

彼の作品の悲しみに満ちた中の微かなポジティビティ。力強さ。
まさにこの
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かくしごと(2024年製作の映画)

4.0

杏の映画。

間違いなく杏の映画。

怒り、悲しみ、喜び、憎しみ、全ての感情が散りばめられ、それらの感情を滲ませる演技はとてもリアルに心に響く。

改めて本当にとても素敵な俳優だなと心から思った。

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

とてもとても古典的なストーリー。
でも泣いてしまうのはなぜだろう。

歌の力。
そして言葉にならない家族の絆。

シンプルに予定調和の映画といえばそれまで。

でももっとそれ以上にシンプルに人間の根源
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.8

何だろう、この独特な雰囲気は。
ソフィアコッポラの作品に近い感覚。

とても女性的な映画だなと思った。

感覚的でとてもエモーショナル。
ロジックなんていらない、素直に感じたら良いんだ。

そして流れ
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アバウト・ア・ボーイ(2002年製作の映画)

4.5

多分5-6回目くらいの視聴。

"No man is an island."

劇中で何度も繰り返される、作家John Donne の有名な言葉。
(個人的にはJon Bon Jovi のSantaF
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15年後のラブソング(2018年製作の映画)

4.1

ニック・ホーンビィ

大好きな作家の映画。

『アバウト・ア・ボーイ』『ハイ・フィディリティ』などUKらしいウィットのきいたセンスの良い言葉選びやカルチャーに対する造詣の深さなど、本当に素晴らしい作家
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

ヴィムヴェンダースはこの作品をPerfect Daysと名付けてどんなおもいで創ったのだろうか。

焦燥感と対極の安堵感の表現なのか。

アニマルズ、ヴェルヴェットアンダーグラウンド、オーティスレディ
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マチネの終わりに(2019年製作の映画)

4.2

ボタンの掛け違い。

人生って、そんなちょっとした掛け違いで大きく変わるもんだ。

それがなんだ。それが人生。と思うか、そうじゃないか。
私は割りきれない。そんな掛け違いの経験があるから。

その掛け
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アナログ(2023年製作の映画)

4.0

恋の芽生えのあの感じ。

もうそれだけで、気持ちはワクワク。
そして心が満ちてくる。
海、汐風、リネンのシャツ。
そして、隣にいるあなた。

でもそれだけではない。

泣いちゃう。
先は言わないけど泣
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いまを生きる(1989年製作の映画)

4.2

言葉の嵐。

30年前に観て二回目の視聴。

今も変わらない、その言葉たち。

実はこの映画に触発されアメリカンポエットを大学で専攻した。


映画の中の言葉たち

自分の信念を貫き通すのは難しい
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きみの瞳(め)が問いかけている(2020年製作の映画)

3.6

泣いてしまった。
シンプルに琴線に触れる。

文句のつけどころはあると思う。
でも心が感じたのだから仕方ない。

どれだけ好きな人のことを覚えてるのだろうか。 
どれだけ本当に必要な事を感じられている
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.5

あぁ、なんてロマンチックな映画。
好きでたまらない。
 
育ての親と実の親。親と子。男と女。理想と現実。

そして距離感。

その距離感を埋めるべく、トラヴィスは歩く、そして車をはしらせる。
悲しみを
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ローレル・キャニオン 夢のウェストコースト・ロック(2020年製作の映画)

4.0

あぁ、本当にその場にいたかった。その場を生きたかった。

生まれてはいないけれど、グランドキャニオンのコミュニティ、そしてウッドストック、ヒッピーカルチャー、本当にその場にいたかった。

大学でもアメ
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恋は光(2022年製作の映画)

3.8

色々な視点がある映画。
どのキャラクターの立場で観るか。

恋とは、愛とは。
永遠の課題。

漫画的だが、光で表現する演出は面白い。
視点により共感の大小はあるが、どの立場で観ても、恋の機微やドキドキ
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箱入り息子の恋(2013年製作の映画)

3.5

映画が人を変える。
人が映画を変える。

星野源は間違いなくこの映画を変えた。
そして星野源はその後の人生も変えたのかなぁ。

星野源、世の中は怪演というが、多分不器用な恋愛という意味では、同じような
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.6

とても偏った見方であるのは承知だが この映画は小泉孝太郎の代表作だ、と言うかこれ以上ないハマり役だ。

この配役自体が世の中へのステートメント。主張だと思う。

登場人物の心の機微を上手く描いていると
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.0

あっ
これは素晴らしい映画だなってすぐ思った。
この映画はその雰囲気がぷんぷん香る。

ストーリーが面白い、役者の演技が素晴らしい、感情移入の在りどころが明確。
全て大切だけど、全部微妙に違う。

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