ひばごんさんの映画レビュー・感想・評価

ひばごん

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ファイアーブランド ヘンリー8世最後の妻(2023年製作の映画)

4.0

絶対君主制時代のイギリスで離婚するため、英国国教会を作り、さらに離婚を繰り返した挙句、元妻を追放、殺害してしまう暴君ヘンリー8世。最後の妻キャサリンも夫に対し愛情は全くないが、言うことを聞かないと自分>>続きを読む

アマチュア(2025年製作の映画)

4.1

頼りない感じのCIA暗号解読専門家が妻の復讐を果たそうとする。人を直接撃てない気の弱さを頭脳で何とかカバーしようと奮闘する姿は斬新。脚本に荒さはあるが、純粋にサスペンス性を楽しめた。個人的には謎の人物>>続きを読む

ゴーストキラー(2024年製作の映画)

4.0

大変失礼ながら高石あかり以外の方は知らない状況だったが、見応えがあった。シナリオはシンプルで敵味方がわかりやすく、まさにアクション全振り。あまり深く考えず日常をスパッと忘れられる映画。スカッとします。

片思い世界(2025年製作の映画)

4.9

片思い世界というタイトルで恋愛物と思っていたら、全く異なる世界観の脚本が衝撃的すぎた。ともかく、広瀬すず、杉咲花、清原果耶の演技が素晴らしく、ずっと見ていたかった。ラストの合唱の場面は様々な感情が込み>>続きを読む

ミッキー17(2024年製作の映画)

3.9

SFにとことん振り切った独特の世界観。何度も生まれ変わることができる主人公は命が軽く扱われる、実験台となってしまう立場なのが切ない。ともかく壮大な展開で、後半は風の谷のナウシカにちょっと似てます。

エミリア・ペレス(2024年製作の映画)

4.2

ミュージカル、サスペンス、性転換、親子関係、夫婦関係、麻薬汚染、人種差別、社会貢献、全てがごった煮のトンデモない映画。シナリオどうのこうのじゃなくって、自分の人生を後悔しないよう全力を出し切るエネルギ>>続きを読む

教皇選挙(2024年製作の映画)

4.8

まさかローマ教皇選出選挙が映画になるとは。世界各国から集まったキリスト教指導者が密室で投票を繰り返す。聖織なのに、欲望、嫉妬から逃れられないのは人間の宿命か。主人公の息遣い、不穏な音楽、赤を基調とした>>続きを読む

バグダッド・カフェ 4Kレストア(1987年製作の映画)

4.2

4Kレストア上映。アメリカ西部の砂漠にあるモーテルバグダッドカフェ。登場人物全員がちょっとズレてる人ばかりなのにドイツ人豊満女性ジャスミンが流れ着いたことで徐々に噛み合っていく様子が楽しい。圧倒的な夕>>続きを読む

悪い夏(2025年製作の映画)

4.2

登場人物全員クズというキャッチコピーそのままでエンタメ性と社会性が見事に融合。元々の悪党も途中からの悪党も皆、救いようのない絶望的な目つきになってくるのが印象的。ラスト15分で急にペースアップするトン>>続きを読む

Flow(2024年製作の映画)

3.6

前作よりもアニメーションが大幅に改善されており、流される猫の視点がよりリアルに描かれている。人間が全く登場しないが、人工物が頻繁に登場するため、人類滅亡後という前提なのか。映画の前提が暗喩的=曖昧なた>>続きを読む

早乙女カナコの場合は(2024年製作の映画)

4.3

最初は単調に話が進み、大丈夫かと思ってみていたが、途中からテンポが良くなり最後まで集中してみることが出来た。橋本愛、臼田あさ美、山田杏奈、中川大志、中村蒼の主要人物が、それぞれ個性的で影響を及ぼしあっ>>続きを読む

Away(2019年製作の映画)

3.5

シナリオがなく抽象的な映像が続くため、想像力が掻き立たられる。時間、空間、生死すら不明なままドンドン話は進む。とても不思議な映画だ。

ノー・アザー・ランド 故郷は他にない(2024年製作の映画)

4.0

緑の乏しい乾燥された大地とユダヤ人ながらもパレスチナ側に立って報道を続けるジャーナリストが強く心に残る。平和、正義、民主主義、人権とは全く無縁な状況に言葉を失う。平和になってほしいと強く願うが、全く道>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

4.4

全く赤の他人と判明した人間を探すというミステリー要素に強く惹かれ視聴したが、全く違う方面からの衝撃がラストに発生する。安藤サクラの丁寧な演技があるからこそ、他の一癖ある登場人物それぞれが輝いている。真>>続きを読む

インビジブル・ゲスト 悪魔の証明(2016年製作の映画)

4.0

サスペンス要素満載。登場人物は少ないのに、二転三転どころか十転ぐらいしている。完全にやられました。

レ・ミゼラブル デジタルリマスター/リミックス(2012年製作の映画)

4.5

ミュージカル映画なのでほぼ歌という構成ながら、その熱量は衝撃的。原作を読んだ!と大声で言えない私にとって素晴らしい158分間でした。「夢破れて」「ワンデイモア」はいい歌だと知っていてもストーリーの繋が>>続きを読む

ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

4.4

ポスター画像の勢いそのままにストリップダンサーのアノーラがロシア富豪のドラ息子に気に入れられ乱痴気騒ぎ。アップテンポの曲に乗せてこのまま突き進むのかと思いきや、途中で転調。ロードムービー風になり、最後>>続きを読む

死に損なった男(2024年製作の映画)

4.0

時間調整でたまたま鑑賞。結果として正解だった。幽霊が出て来るコメディものかと思いきや、想定外の展開に巻き込まれていくのは映画オリジナル脚本の強みか。特に放送作家の日常がリアルで天塩にかけた芸人がブレイ>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.1

職場のタイムループもの。何故かフィルマークスのオススメに出てきたので視聴。脚本がよく考えられており、日曜夜の憂鬱な気分を吹っ飛ばしてくれる快作。失礼ながらマキタスポーツ以外は全く知らない出演者だったが>>続きを読む

劇場版 トリリオンゲーム(2025年製作の映画)

3.9

年度末で残業、休日出勤続きでフラフラの状態で映画館へ。原作、ドラマ未視聴だったが、出演者が個性的でメリハリが効いており、クライマックスまで楽しめた。ツッコミどころは多々あれど、原作見ていない疲労感いっ>>続きを読む

セプテンバー5(2024年製作の映画)

4.5

ミュンヘンオリンピック中に発生したテロ事件を全世界へ生中継することとなったテレビ局の視点で描く。映画はテレビ局内の放送室を中心に進行し、中継困難な部分は電話や警察無線の傍受などによる情報収集に切り替わ>>続きを読む

ファーストキス 1ST KISS(2025年製作の映画)

4.5

私の苦手な恋愛映画なのだが、離婚予定だった夫が急死してタイムスリップすると言う仕掛けが絶妙。大胆な設定にも関わらず、セリフの一つ一つが練り込まれており、住居や職業も含め細部の生活は実にリアルなのだ。>>続きを読む

ショウタイムセブン(2025年製作の映画)

3.7

序盤から中盤は流れるような展開で、一体この映画の終結はどうなるんだろうとハラハラしながら見ていたが、後半はやや失速。展開が古臭く感じてしまった。テレビ局のスタジオがほぼ全てなので、広がりに欠けてしまう>>続きを読む

野生の島のロズ(2024年製作の映画)

4.1

最初は少しダレる時間帯もあったが、雁の雛の育成から一気にテンポが良くなった。この映画のクライマックスである渡り鳥の飛び立つシーンは圧巻で、心が激しく揺さぶられた。ロボットが主役の映画でここまでヒューマ>>続きを読む

大きな玉ねぎの下で(2025年製作の映画)

4.6

爆風スランプの名曲を中心に現在と過去の二重構成で親子、バイト先、手紙と交換ノートと変数要素が巧みに配置され、恋愛映画の苦手な私でも飽きずに最後まで鑑賞出来た。映画鑑賞後に気づくようなものも含め、小さな>>続きを読む

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.2

サーチ1が面白かったので2も視聴。デスクトップ画面上だけで物語が進行するという制約がうまく想像力をかきられたれ、全く飽きない。二転三転の脚本も見事というしかない。読めなかった展開にただただ脱帽。

機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-(2025年製作の映画)

3.8

ファーストガンダムをうっすら覚えている程度の私だが、評判がいいので思い切って視聴。ファーストガンダムを使ったメリハリの効いた2部構成で本当に見ごたえがあった。シャアの小気味良いセリフでモビルスーツに憧>>続きを読む

リアル・ペイン〜心の旅〜(2024年製作の映画)

4.0

常識人、IT系企業勤務のデビットと奔放で無職の従兄弟ベンジーのロードムービー。旅行という非日常ではコミュニケーション能力が高く、思ったことを率直に言うベンジーがガイドやツアー参加者の歓心をかっさらって>>続きを読む

search/サーチ(2018年製作の映画)

4.1

ちょっと時間があったので、「U-NEXT サスペンス映画オススメ」で安易に検索したら、父親がひたすらネット上で検索しまくって、連絡のとれなくなった娘を探すという映画だった。
シナリオが実によく練り込ま
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サンセット・サンライズ(2025年製作の映画)

4.4

都会のサラリーマンが地方に移住して釣りを楽しむコメディー映画という呑気なイメージで視聴したら、プラスアルファが多くて驚かされた。
都会と地方の格差、空き家、コロナウイルス、東日本大震災というテーマを上
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アンダーニンジャ(2025年製作の映画)

2.5

原作未読。福田監督には「聖⭐︎お兄さん」で失望させられたが、今回は最後まで視聴できた。とはいえ、内容詰め込みすぎで、追いついていけない箇所が多々あった。
監督得意の長尺のギャグについては、好みがはっき
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満ち足りた家族(2024年製作の映画)

4.0

現実主義的な弁護士の兄、自分の美にしか興味のない後妻。理想化肌の医師の弟、難民支援活動を行うその妻。社会的成功を収めている4人は罪悪感のカケラもない子供の不祥事に苦しめられる羽目に。
理想肌の人は一旦
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(2025年製作の映画)

4.2

人間は食欲と色欲から逃れられないのか。
長塚京三演じる、隠居した大学教授が営む静謐な生活。自炊する蕎麦、韓国冷麺、焼き鳥、茶漬け、焼魚などが実に美味しそう。
一方、知的レベルの高い常識人が理性で抑えつ
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トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024年製作の映画)

4.6

新年早々、香港のアクション映画を堪能。
渋すぎる役者陣に、香港カンフー、メリハリのついたシナリオと面白くないわけがない。
さらに、燃えよデブゴンのサモハンキンポー!懐かしすぎる。アクション頑張ってた。
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2001年宇宙の旅 新世紀特別版(1968年製作の映画)

5.0

久しぶりに鑑賞。セリフが極力排されているため、純粋に音楽と映像の組み合わせの威力に圧倒される。
感心するのは、デザインの素晴らしさ。宇宙船、船内の機器、宇宙ステーション、服から文字に至るまで、綿密に作
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室町無頼(2024年製作の映画)

4.3

先行上映。飢えや病気のため道端に死体がゴロゴロ転がっている様子は衝撃的。民衆のことなど全く顧みない将軍役の中村蒼、有力大名役の北村一輝の好演で、勧善懲悪が見事に完成している。
登場人物が多く、分からな
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