おじぇにさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

おじぇに

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炎上(1958年製作の映画)

4.0

驟閣を舐めるように広がって行く美しい炎が忘れられません。
火を放つのが必然と思えた。

三島由紀夫の耽美な文章から、冷たく硬質な部分を掬いとって、コンパクトにしている所が興味深いです。
小説でない形で
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何がジェーンに起ったか?(1962年製作の映画)

4.8

仰天。むちゃくちゃ面白い。
余りに有名ですが、優等生的な作品ではなく
むしろカルト映画のような好み分かれるやつ。

ドン引きしながら目が離せない傑作。

不敵な男(1958年製作の映画)

3.5

かなり前に、ケーブルTVで途中から観るともなしに観始めたのだけれど。
汽車の窓にもたれ、死ぬほど気怠そうにタバコをくゆらす和製アンナカリーナに私の目は釘付け。

川口浩のみ知っていたので其れをヒントに
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吹けば飛ぶよな男だが(1968年製作の映画)

3.9

男はつらいよの原型らしいけれど、
主人公は寅次郎の10倍くらいダメな人間です。

子分の蛾次郎とつるみ、騙した少女を売り飛ばすことを生業にしてるその日暮らしのチンピラなべおさみ。
田舎者の家出娘、緑魔
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社長太平記(1959年製作の映画)

3.8

むちゃくちゃ好き。小林圭樹が何だか格好良く見える…社内の立場が戦時中と立場が逆転してるのがミソで、彼が森繁を叱り飛ばす度に笑ってしまう。下着会社という舞台設定も効いてる。
勿論、三木のり平はやってくれ
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唇からナイフ(1966年製作の映画)

3.1

セルDVDを所有。面白いかと問われると…でも、60年代英国カルチャーが好きな方なら間違いなく必修科目。

モニカヴィッティやテレンススタンプの良さが発揮されてるか、というと又…でも、テレ東深夜の感覚で
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悪い男(2001年製作の映画)

3.5

ジョージ秋山の漫画かと思いました。
ギドクで一番好きかも。
DVDを放置してたら母親が勝手に観てて「良かった」
若干引きました。

I love ペッカー(1998年製作の映画)

3.4

サブカル過剰な学生だったので、うっかりデートで観に行ってしまいました。

帰り道に見せた彼氏の辛そうな顔、忘れられない…

パラダイス 愛(2012年製作の映画)

4.0

どこまでも美しく居心地の良い地獄。

堅実に生きてきた中年主婦がバカンスで訪れた常夏のリゾートに浮かれ金をバラまき、現地の若者を買い漁る話。

欲望を解放した結果、心身共に醜い自分を思い知り、此れだけ
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遭難者(2009年製作の映画)

4.0

本作は『女っ気なし』のイントロデュース的な短編なんだけど私にはめちゃくちゃ刺さってしまい…依るべない気持ちになって泣いた。
自己嫌悪、猜疑心、喪失感、そして鈍感でイラつく天使の無垢な優しさ。

相当わ
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推手(1991年製作の映画)

4.0

他ふたつに比べ華やかさはないものの、三部作で私はこれが一番好きでした。

老いしても自立していることの重要さをビシビシ感じてしまう。心を守る手段として。そして、そういうことが出来ている大人の男性をおじ
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香華 前後篇(1964年製作の映画)

4.0

私のベスト木下恵介です。

DVDが2枚に分かれてて観るの躊躇したのに、再生してから秒で終わった感じ…

毒母乙羽と、それゆえ残念な人生を送る他なかった娘岡田の女の業の物語。
全編に渡る二人の演技合戦
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