このレビューはネタバレを含みます
この作品に対する評価を決めかねている。
物語としての強度やカタルシスは弱く、エンタメとして面白いか面白くないかで言うと後者だ。大筋は異世界での経験を経て少年が成長するという普遍的なストーリーなのに、>>続きを読む
この作品で描かれる不条理は現代においてとりわけ新しい視点でなく、幾度となく語られてきたものだ。個人的には、その前提があった上で、じゃあそれに対してどうすんの?どう生きていくの?の表現を観たいという気持>>続きを読む
原作の素晴らしさは、やはり絶妙なバランス感覚によるものだったのだなと改めて感じた。
言いたいことは山ほどあるけれど、これは原作厨の戯言に過ぎないのかもしれないので控えておきます…。
僕が怒っていたこと>>続きを読む
"全然大丈夫じゃないわたしたち"の気持ちを掬い上げてくれるやさしさと、やさし過ぎるが故の辛さや危うさも孕んだ映画だった。だからこそ、客観的な視点を持つ白城の存在はとても大きい。
何が正しいのか、何が>>続きを読む
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正直、いまひとつノリきれない部分も割とあったのだけれど、大好きなシリーズの完結編として楽しく観られました。
監督が描き続けているテーマは、制作時のゴタゴタとも重なって胸にくるものがあったし、次の展開へ>>続きを読む
「あり得たかもしれない人生」と「今ここにあるもの」を巡る物語というのがそもそも好きなのだけれど、バカバカしさと愛とアクションと映像のアイデアが沢山詰まったエンタメでとても面白かった!人を選びそうな感じ>>続きを読む
(言葉という意味で)多くを語らずとも、多くを観る者へ訴えかけてくる作品だった。
その役割を担う要素のひとつである映像がとにかく魅力的で、荒川周辺の河川敷や下町の風景を捉えた画はどれも印象に残っている。>>続きを読む
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前二作ほど突き抜けた感じはなく、揺さぶられる感覚もなかったのだけれど、描こうとしているテーマはとても誠実だし、良い映画だった。
東日本大震災の記憶が薄いであろう十代含め、多くの人が観る大規模なエンタ>>続きを読む
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稲垣吾郎さんをはじめとした役者の演技、会話の空気感、間が妙に心地よくて、定期的に観たくなりそうな作品だった。
淡々としているけれど、いちいち良い様々な"窓辺"のショットや、「手に入れる・手放す」を繰>>続きを読む
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原作ファンとして思うところはあったけれど、原作ファンだからこそ脳内補完して楽しめた感じもある。
声のついたナナコがとにかく素晴らしくて、終盤の秘密を打ち明けるシーンでボロ泣きしてしまった。
ファンとしては、あのキャラクター達が喋り動いている姿を再び見られることがとても嬉しいのです
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ラストシーンが素晴らしかった。
後半はもう笑ってしまうくらいに惨劇の連続なのだけれど、あのシーンが一番心へのダメージが大きかったかも知れない。あの人が生きていればもしかしたら救いがあったのでは…という>>続きを読む
ストーリー自体に大きな推進力はないのだけれど、画面に映し出される表情、風景、光、衣装、音楽、そして文字通り左右に行ったり来たりする主人公たちの躍動が感情を揺り動かす。
冒頭のシーンが素晴らしいのは言わ>>続きを読む