ショット、テンポ、編集どれを撮っても今まで見たことがないタイプの映画。シナリオは混乱しているが、そんなことは些細な問題。
スリのシーンはもちろん素晴らしかったが、それ以上に印象に残ったのはマルタン・ラサールの『サムライ』アラン・ドロン的な孤独と弱さを湛えたその佇まい、そしてマリカ・グリーンの圧倒的な存在感だ。ブレッソン作>>続きを読む
おもちゃ屋のショーウィンドウを眺めるシーンでグッときてしまった。亡くなった子供のことを想っていたのだろうか。
『ラルジャン』がそうであるように『やさしい女』も自動性が中核にある作品だ。そしてその自動性は単に物語がそうであるというだけではなく、映画(ブレッソンの言葉でいうならシネマトグラフ)というものが持つ特権>>続きを読む