(当の本人は眠っている)誰も知らない親密な時間を見つめる。
ラストシーン、良かったなと思う。
(長い映画だし、天候不良だし、殆ど宣伝されていないし、空いているだろうと思って上映の数分前に行ったら、100人近く並んでいて驚いた。)
2018年に早稲田松竹で観た以来。
ラストシーンだけ覚えていた>>続きを読む
この映画に続きがあったら、と考える。
考える程に、この映画が好きだなと思う。
こんな難しい世界にあって、この映画は正しさしか提示しないのに、何の矛盾も感じなかった。
ふいに誰かと思いもよらない瞬間を共有する。
何も解決しないまま、その驚きが、意味もなく、連れ出してくれるような。
「1日千ドル稼げるかもしれない」
「経費抜きで?」
「人の懐事情にフルチンで入ってこないで」
笑った。
何か、ぼんやりしつつ、良い映画だなと思った。
この監督の作品は早春しか観たことないが、同じ文体だ、と思った。
音と映像が同期して心地良い、むしろ効果が映画になっているような感じというか。
何を見て何を感じたのか、何故かあまり覚えていないけれど、エンドクレジットが流れる時間だけ記憶に残った。
物語は淡々と進んで、ラストシーンもあっけない程に静かで、意外だった。
ハッピーエンドにはなり得ない題材だけれど、不思議と後ろ暗さに沈み込まなかったのは、主人公の女性の独り言が、ずっと清潔な声色を保って>>続きを読む