ちゃたろうさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ちゃたろう

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ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト(2020年製作の映画)

3.9

親の期待を裏切らないために、嘘をつき通して振る舞うハーパーと、そんなハーパーの嘘に付き合う中で神経をすり減らしていくアビーのようすがとてもリアルだった。アビーの友人として、ユーモアを交えながら的確な助>>続きを読む

ザ・プロム(2020年製作の映画)

3.8

期待した通りのごきげんなノリと軽快な歌とダンスで最後まで楽しめた。
一癖も二癖もある俳優たちをユーモアたっぷりに表現していて、たくさん笑わせてもらえた。
テーマとしてはわかりやすく、着地も予想通りの展
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ガタカ(1997年製作の映画)

4.2

他人になりすました主人公が、身バレするのではないか、宇宙に行く夢を実現できないのではないかと最後までハラハラしっぱなしで面白かった!
もちろん主人公のがんばりには胸を打たれるけど、「遺伝子による優劣で
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.2

仕事にプロフェッショナルとして向き合っている人たちの話、やっぱり好きだなと思った。実話に基づいた話ということもあって、視聴しながらどうしてこんなことに…と実際の事件のことがずっと頭の片隅にあった。
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ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)

3.7

性差別が当たり前だった時代を塗り替えていく歴史を知るという意味では、とても興味深く面白い作品だった。2021年現在、選択的夫婦別姓すら裁判で認められなかった日本は、映画の舞台になっている1970年代の>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

4.2

物理の難しい話はわかるところとわからないところがあったけれど、勢いで面白く観ることができた。SFにありがちな危機から人類を救うというミッションを家族愛に絡めた作品なのに、わくわくする表現ばかりで最後ま>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

3.8

主人公は元々黒人に対して差別的だったという表現はそこまで強烈には描かれていなかったので、物語の序盤と終盤の変化の差がそんなに大きくないように感じた。
それでも2人が少しずつ互いを認め合い、周囲の差別に
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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

4.0

家族愛がテーマっぽくなっているけど、どんな属性や障害をもっていてもけっきょく周りの関わり方次第で生きづらくも生きやすくもなるよね、と訴えている作品だと私自身は感じた。
傷ついた人々が他者との関わりを通
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誰も知らない(2004年製作の映画)

3.8

いないことにされている子どもたちや、周辺にいる大人たちの描写が生々しくて面白かった。
悪意は微塵もなく、なんなら子どもを愛している親の挙動をみていると、無責任な親のせいにしていても問題は何も解決しない
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14歳の栞(2021年製作の映画)

4.0

人間のリアルをそのまま切り取るだけで、ドラマになるんだなぁと思った。なぜなら、自分の人生の主役はいつでも自分だから。そういう当たり前のことをコンセプトにして撮影されているのが面白かった。
14歳は大人
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.1

歴史ある(そして資産もある)家柄だけが存在を許される階層に生まれた華子と、地方のどこにでもある一般家庭に生まれた美紀。対照的な二人なのに、どちらも「この人生を自分で選んだわけじゃない」という意識を持っ>>続きを読む

君の心に刻んだ名前(2020年製作の映画)

3.9

アハンとバーディの深い繋がりが描かれているからこそ、愛だけでは乗り越えられないものがあると突きつけてくる作品。
自分の想いに蓋をして、周りから白い目で見られることなく安定した人生を送ることが本当に幸せ
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.3

本当にこれで終わりなんだとはっきりわかる作品でした。
生きるということは、誰かにバトンをつないでいくことなのだと(子供を生むとかそういうレベルの話じゃなく)思いました。
この終劇に至るまでに25年以上
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プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

3.8

スピーディーな展開でライトに楽しめた。ミランダはプロフェッショナルとして仕事をしていてかっこいいな〜と思う反面、自分の上司だったら人生の全てを仕事に捧げる価値観が合わなすぎて大変だろうなと思った。

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.4

恋愛は人間関係のひとつだと思っているので、人間関係に賞味期限があるという考え方は面白いなぁと思った。
人間関係は、ひとつも変化しないことを望んでも、変化を見て見ぬ振りすることを望んでも、どちらも無理だ
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.2

格差や貧困の問題は、誰か特定の人たちを悪者扱いできないので、いつも苦しくなる。この映画はまさに問題の本質を描いていて、かなり心にグサッとくる作品だった。子供を養育できないくせにゼインを産んだ親が悪いの>>続きを読む

レベル16 服従の少女たち(2018年製作の映画)

3.6

エンタメとして楽しませてくれつつ、女性は従順で美しくあらねばならないという社会からの要求や圧力を可視化した作品で面白かった。設定に粗いところはあるものの、少女を「飼育」する施設に監禁された主人公のヴィ>>続きを読む

籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.8

外の世界と断絶されて、父親がすべてのルールになっている家庭。子どもに見せたくないもの、知られたくないものを徹底的に排除し、変型している家庭は狂気的に感じるけど、社会という価値観の異なる複数の人間との関>>続きを読む

フォーカス(2015年製作の映画)

3.8

フォーカスは詐欺師の手法だけど、ニッキーもジェスも仕事なんてそっちのけでお互いに相手のこと好きすぎ!(互いにばかりフォーカスしてる)という意味でのダブルミーニング、おしゃれさと恋愛における滑稽さが両立>>続きを読む

コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

3.5

初めて観たコンフィデンスマンシリーズ。初見でも、キャラクターやこれまでの経緯は理解できるようになっていたので、しっかり楽しめた。途中はツッコミどころ満載だけど、それも最後のどんでん返しがあるから、粗く>>続きを読む

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

3.8

他人を騙して大金を思うままにすることのできるフランクが本当に追い求めていたものは「愛情」だったというところが、人間らしくて面白かった。フランクが司法試験に合格できた理由は、予想できたけど引っ張り方も種>>続きを読む

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.8

トゥルーマンを見せ物として楽しみながらも、本気で心配したり応援したりする視聴者たちがある意味で一番滑稽なのかも。フィクションとして他人の人生を消費する私たちに対する皮肉になってて面白かった。
定点カメ
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.5

人間の欲深さをおしゃれに滑稽に描いていて、最高に痛快な作品だった。口の達者なジョーダンが、華麗に他人を丸め込む様子と、クスリで狂乱するアホさ加減の対比が面白かった。最後は人生下降するストーリーだろうな>>続きを読む

インターンシップ(2013年製作の映画)

3.5

時計の営業マンというテクノロジーとは程遠い世界にいたビリーとニックが、どうやってGoogleのインターンを切り抜けるのか⁉︎という視点でハラハラしつつも、始終笑える作品でした。口が達者なビリーが、仲間>>続きを読む

イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

4.0

主人公のカールが行動を変えるきっかけになったのが、怪しげな自己啓発セミナーというところが斬新で面白かった。自分から他者と関わりを持たなければ、誰も自分に寄り添ってくれるわけがないし、自分の人生は変えら>>続きを読む

LIFE!(2013年製作の映画)

4.0

冴えない男ウォルターが、自分がイケてる設定でたびたび空想の世界に飛んでしまうので最初から笑った。仕事の問題を解決するために大冒険に繰り出すも、これは危険すぎるだろ!と思わずつっこみたくなるような状況で>>続きを読む

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

4.1

悪ガキのムーニーたちがいきいきと遊び回る様子は、子どもの無鉄砲さと無邪気な可愛さが感じられて微笑ましかった。フロリダの真っ青な空と色鮮やかな建物も、見ているだけで楽しくなる感じだった。
幸せそうにして
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.0

シャロンがうまく世渡りできないのは、彼が戦っている相手が「社会」そのものだから。たまたま社会の仕組みに一致した人たちと違って、スタート地点がそもそもマイナスの位置にある。同性愛差別が当たり前にあるコミ>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

5.0

最高のシスターフッド作品!
エイミーとモリーは学力レベルに関して、自分たちは賢い!と、周りの遊んでる同級生のことをバカにしてたけど、勉強にしろ恋愛にしろ仕事にしろ経済力にしろ、人間は自分よりレベルが低
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ダークサイド(2018年製作の映画)

2.5

夫婦仲が深まって良かったねと思いましたが、サスペンスにしては犯行の動機やギミックの種明かしが弱かったのでそれが少しもったいないと思いました。犯人は一体だれ…!?というところまで持っていくのはまあまあで>>続きを読む

ゲド戦記(2006年製作の映画)

3.1

アレンが生きることに執着しなくなり、自分の影に追い詰められていく様子が、現代に生きる自分自身にも重なるところがあり、興味深いと思いました。全体としてはキャラクターそれぞれの言動における意図や理由がぼん>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

3.5

全体的に淡々と進んでいくストーリーが、この映画の描くテーマを重みのあるものにしていると思いました。神父の未成年に対する性的暴行と、それを教会が組織ぐるみで隠蔽していたこと、そのどちらもがセンセーショナ>>続きを読む