音や曲が止まったり流れたりするあのダンスのシーンってどうやって撮ってるんだろう。
こんな凄い映画があったなんて。抒情性を一切排した、渇ききったハードボイルド。
前半と後半で展開が完全に分離しているせいか、何がやりたかったのかよくわからない作品だったけど、蘭姉ちゃんがコックピットに着いてからは割と楽しめる。いつのまにか蘭姉ちゃんが飛行機の操縦させられていて笑っ>>続きを読む
思い出したのでマーク。色使いやファッションが気になって見に行ったが、ストーリーや演出が期待外れだった記憶。
青山真治の『ワン・プラス・ワン』。青山真治が事務所で酔っ払いながら、「核」「幽霊」「遺骨」について学生たちと語る。私たちの知る、あの青山真治の姿だ。曰く、核抑止論なんてもんは許し難い、そんなのは人々に>>続きを読む
『ゴダールのリア王』のオマージュでありながら、どうやってもアメリカ映画みたいになるのが青山真治のユニークさだろう。流行り病で連れ合いを亡くた男が、意識の戻らない娘を甦らせるため、映写技師を呼ぶ。生者と>>続きを読む
面白かった。画角、ショットが決まりまくり。そして、椅子が逆さまになってテーブルに乗っていた。
本作を観られたこと以上に、ようやく「Curve Death Match」を聴けたっていう嬉しさが強い。
ユダヤ系と黒人の二人の少年の、階級や人種を越える夢と共同性は「大人」たち──大人たちが押しつける「現実」──の介入によって崩壊する。本作を見ながら、自分の瘡蓋を剥がされるような、苦い思い出が蘇る。ジェ>>続きを読む
この程度のことをやるにしては長すぎる。これ見よがしなシャンタル・アケルマンへのオマージュも鼻につく。
階級を越える関係を築こうとする糞尿譚。これを『ダウン・バイ・ロー』や『デッドマン』を撮ったジム・ジャームッシュが監督したと言われても私は特に驚かない。『せかいのおきく』は、近年、怪作良作を職人的に撮り>>続きを読む
点は暫定。通ってる映画館の初日に見たけど、感想がうまくまとまらない。とりあえず言えるのは、これは『エッセンシャル・キリング』の路線というか、あれに似た絶望感が漲っている。
いささかシリアスでハイコンテストだった前作とは打って変わって娯楽に全振りしてて、落差にたじろぐ。
毎回おなじみの冒頭の説明パートで「誰に向かって話しかけてるん?」みたいな激寒演出があって相当げんなりし>>続きを読む
飛び抜けて面白い。注意してクレジットを確認すると、野沢尚の名前があり、さらに驚く。明らかにこれまでの作品とは質の異なる、劇場版シリーズの画期をなす、最も充実した一本である。
作品の仕掛け、ナラティブ>>続きを読む
劇場版シリーズを見続けてきて、あまりにも爆破に頼りすぎててさすがにげんなりしてきたけど、哀ちゃんがたくさん映ってるからスベテヨシ! 蘭姉ちゃんのスタントもあるよ!
ところで、歩美ちゃんの恋愛相談は微笑>>続きを読む
滑り出しは良い。オープニングあけて、テレフォンボックスから出てきた刑事がいきなり射殺される冒頭に期待が高まるが、蘭が記憶喪失になるあたりでだいぶ興醒めしてしまう。謎解きも小ぶり。けど、終盤、遊園地でコ>>続きを読む
謎解き要素はしっかり見せているので、怪盗キッドの魅力が全然わからない人間でもそこそこ見てられる。最後、鳩多すぎ!
時代劇撮れるのかな、大丈夫なのかな、と思いながら見てたら、これって『エッセンシャル・キリング』みたいだな、と気づいた。
傑作。今のところ、三宅唱のベスト。車と並走する人物と自転車を追う躍動感のある横移動に舌を巻く。車を追いかけて荷台に乗り込むまでを引きで捉えるショットも素晴らしい。
三宅唱の作家性が萌芽した最初の作品。二人の男と一人の女。二人乗りしていた男女の女が、線路をくぐって、別の男の自転車に乗り込んでいく一連の印象的な場面に、その後の三宅作品でも反復され続けるモチーフのよう>>続きを読む
三宅唱、中学3年生の頃の習作。この監督のキャリアはじめが、「追いかけっこ」を撮ること、つまり「運動性」をカメラで捉えようとしていたことにある種の感動を覚える。
出てくるレジェンドたちが、みんな「顔を無くしていく」さまを見せているところに、ひたすら胸を打たれる。書かれた顔というのは、作家/演者の顔をなくし、ただただ作品に奉仕することを指しているのではないか。