朗らかなこっぺさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.0

 『ザ・ファーム』を観た後に、思考を中和させるため真逆の作品を持ってきてみたんだけど、まさかの逆説的プロパガンダ映画。ヴィーガンに中指突き立てる作品かと思いきや、最終的にはやっぱり肉食風刺。

ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖(2018年製作の映画)

2.4

 基本B級映画は2倍速で観るんだけど、残酷描写をとばしたかったのでコマ送りとの合わせ技。監督はヴィーガンなんだろうか?明らかなプロパガンダ作品という印象。でもこれと同じことをやってるんだよなって思うと>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.2

 ケイト・ブランシェットさんの表現力に震えが止まらない。見事な転落劇。衝撃的ラストシーンの賛否は、考察好きな映画ファンとなら何時間でも議論できそう。

千年女優(2001年製作の映画)

3.5

 色々と分析してしまうと矛盾点とかツッコミどころは多々あるものの、勢いだけで最後まで見せてしまうだけの魅力はある。一種のMVとして見るとちょうどいいのかも。『パーフェクト・ブルー』と違って希望に満ちた>>続きを読む

METライブビューイング2022-23 R・シュトラウス「ばらの騎士」(2023年製作の映画)

3.6

 イザベル・レナードさんの大ファンなので彼女のオクタヴィアン役降板を知ったときはショックでしたが、代役を務めるサマンサ・ハンキーさんも素敵な歌声でした。ただ、小柄な彼女と違って元帥夫人役のリーゼさんが>>続きを読む

355(2022年製作の映画)

3.5

 強い女性モノに憧れのある私としてはまさにドンピシャな作品なのでありまして。とは言っても、『オーシャンズ8』のほうがまとまりもあるしキャラクターもストーリーも好きかな?ファン・ビンビンさんのファンなら>>続きを読む

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

3.5

 又吉直樹さんが「20代のうちに観たほうがいい映画」としてYouTubeで紹介してたので鑑賞。入りはやっぱり昔の映画だな〜って感じだけど、確かに「普通におもろいんかい!」って言いたくなる作品。古典的だ>>続きを読む

THE WITCH/魔女 —増殖—(2022年製作の映画)

3.7

 あー。終わらせないねー。
 アバターシリーズ並みの連作企画なのか?監督は「まだ全体の10分の1も出していない」と語っているとか、、、。まあ、いいけどね。何作続こうと見届けてやんよ!

 世界観はその
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声もなく(2020年製作の映画)

3.8

 映画に派手な出来事を期待する人が観ると、きょとんとしてしまいそうな作品だけど、私はとても好きなテイスト。全編通して一言も喋っていないのに、痛々しいくらいに心の叫びが聞こえてくるユ・アインの演技力と圧>>続きを読む

モービウス(2022年製作の映画)

3.1

 お約束の王道を行く展開。スパイダーマンとどう繋がっていく?

エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン(2011年製作の映画)

3.3

 創作を積み重ねる彼らは料理人というよりアーティストに近い。同じ食材の組み合わせでも、冷凍したり粉砕したり真空にしたり、失礼かもしれないけど唯一食べ物で遊ぶことが真っ当に許されている人たちなんだなぁ、>>続きを読む

グッバイ・ゴダール!(2017年製作の映画)

3.3

 政治をとるか、映画をとるか―。あまりにも極端な末路になんだか笑ってしまった。ゴダール作品へのオマージュとも言える本作。至るところに散りばめられた小ネタを見つけてはほくそ笑む自分に半ば呆れながらも楽し>>続きを読む

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.1

 あれ?レディー・ガガってこんなに英語カタコトだったっけ?って混乱したけど、役作りだったのね!なかなかの努力が垣間見える。ブランド疎いので、まさかグッチにそんな歴史があったとは知らなんだ。レディー・ガ>>続きを読む

前科者(2022年製作の映画)

3.5

 森田剛さんはもちろんなのだけど、若葉竜也さんの芸達者ぶりが発揮されていると感じた。彼はそのうち山田裕貴さんみたいなポジションのカメレオン俳優になると思う。
 強いメッセージ性を内包した作品だと思うの
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サンバ(2014年製作の映画)

3.4

 シャルロット・ゲンズブールさんは『ニンフォマニアック』の衝撃以降、無視できない存在なのでありまして。とはいえそれは後付で、タイトルにつられて視聴。平和ボケした日本人からすると「こんなことホントにある>>続きを読む

大統領の料理人(2012年製作の映画)

3.5

 前職と現職の2つの時間軸が一緒に進んでいくので、最初2つの職場を掛け持ちしてんのかと混乱してしまった。飯テロ感は非常に強い。目に美味しい料理の数々にうっとりする至福の時間。

きさらぎ駅(2022年製作の映画)

3.4

 低予算っぽい作りではあるものの、予想より全然面白かった。ホラーというより、VRゲームに参加してる感覚。「世にも奇妙な物語」シリーズが好きな人は十分楽しめると思う。

シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~(2012年製作の映画)

3.5

 フランスシェフ版わらしべ長者って感じ。キャラクターがみんな可愛らしくて愉快で笑ってしまう。やっぱ適材適所ってあるよね!って学びにもなる。

紅い服の少女 第二章 真実(2017年製作の映画)

3.2

 1だけで釈然としない人は2へどうぞ。「僕のスウィートデビル」のレイニー・ヤンさんが主演ということでこれはもう観るしかない。彼女も母親役をやるような年齢になられたのね、、と驚きつつ視聴。相変わらず虫の>>続きを読む

紅い服の少女 第一章 神隠し(2015年製作の映画)

3.1

 少し前にミニシアターで見かけて気になっていた作品。かいばしらさんの動画でやばいシーンがあることはあらかじめわかっていたので、豪華な虫の食事シーンは秒送りで回避。1だけで見れば、ハッピーエンド。

帰れない山(2022年製作の映画)

4.8

 確実に良い映画だけど、どこにぐっと来るかは人によって結構違いが出てきそうな作品。
 父との関係性を中心に描く前半と、親友との関係性を描く後半の二部構成で、そのいずれも「帰れない山」という秀逸なタイト
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METライブビューイング2022-23 ヴェルディ「ファルスタッフ」(2023年製作の映画)

3.8

 オペラは喜劇より悲劇のほうが好みなんだけど、悲劇ばかりを書いてきたヴェルディが最後の最後に喜劇を書いたこと、その意味を知って、喜劇って奥深いなって思った。80歳のヴェルディが、これを書いてる最中に奥>>続きを読む

マシュー・ボーン IN CINEMA 赤い靴(2020年製作の映画)

3.8

 アダム・クーパー目的で観たのに、アシュリーさんの身体能力の高さにびっくりしてすっかりファンになってしまった。
 お話自体がややダークめで好みなので、あらかじめストーリーが入っていればもっと楽しめた気
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.6

 地上600mでの光景に足が竦む竦む。その辺のホラーより全然怖い!『127時間』を観たときにも思ったけど、こういうときに使えるものは全部使おうとする頭の良さと、最低限の筋肉は必要。

スマホを落としただけなのに(2022年製作の映画)

2.5

 ん〜。ん?
 日本版もそれほど面白くないけど日本版のほうがまだいい。イム・シワンくんの怪演を見届けること以外、あまり惹かれる点がない。
 スマホ社会への警鐘作品として別枠で捉えればいいのかも。

METライブビューイング2021-22 ブレット・ディーン「ハムレット」(2022年製作の映画)

3.5

 WOWOWで配信開始されたので早速視聴。ライブビューイングを見逃して残念に思っていたので本当にありがたい。オンデマンド万歳。
 『ハムレット』のオペラはなんと世界初演。このことにまずビックリ。戯曲と
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籠釣瓶花街酔醒(2012年製作の映画)

3.1

 どうせ振るなら散々貢がれる前に初手で振るのがせめてもの礼儀というものよね、じゃないと痛い目に遭うよね、という人生への教訓なのかどうかはともかく、そんな一種の恐怖と狂気を孕む作品。醜男を表現するのにあ>>続きを読む

人狼(2018年製作の映画)

3.1

 タイトルで混同しやすいが、日本の人狼シリーズ作品とは何の関わりもない。南北統一反対派組織を鎮圧する目的で作られた後、公安とも袂を分かち、「人間であって人間でない」冷酷さ強さを持つ精鋭部隊を“人狼”と>>続きを読む

劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室(2023年製作の映画)

3.7

 ドラマを観ていた人なら間違いなく楽しめる。杏さんの役どころが典型的当て馬というか、もう少し立体的な個性があっても良かったと思う。カリスマ性だけでなく演技力もある方なので、少しもったいない気がした。反>>続きを読む

パリタクシー(2022年製作の映画)

3.6

 高齢施設に入所する予定の女性を乗せることになったタクシー運転手の物語。タクシーで寄り道するあちらこちらのパリの風景が実に美しい。偶然に出会った二人が心を通わせ合って、お互いに大切な存在となっていく過>>続きを読む

最後まで行く(2014年製作の映画)

3.1

 状況が切迫してるが故にどうにか誤魔化そうとする前半は、主人公にとっては絶体絶命なのだけど観てるこっちはなんだか笑ってしまう。後半戦は、主演お二人の体を張った演技対決という感じ。もうすぐ日本版が公開予>>続きを読む

METライブビューイング2022-23 ジョルダーノ「フェドーラ」(2023年製作の映画)

3.4

 ソニア・ヨンチェヴァさんが相変わらずお美しい。ベチャワさんは『リゴレット』の影響で適当な遊び人のイメージが強かったけど、今回は超がつくほどの真面目な男性。主演お二人が演技派なので、グッと引き込まれる>>続きを読む

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.1

 一定の狙いを持った演出であることはわかるけど、船上の嘔吐シーンが長すぎる。くどい。不快の極み。『ザ・メニュー』のような豪華客船での食事、『東京島』のような理不尽がまかり通る無人島、映画全体でどこが中>>続きを読む

ちひろさん(2023年製作の映画)

4.0

 原作未読。好きだ。なんかこんなふうに生きていきたいよなぁ。強いなぁ。多恵さんの「あなたなら、どんな場所でも孤独を手放さずにいられるわよ」って言葉、パワーワードすぎる。心が疲れすぎたとき、何かある度に>>続きを読む

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.5

紛うことなき純愛映画。
サリーが怖すぎる。
最後はハッピーエンドと思いたい。

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.9

 映画好きな会社の先輩におすすめされたので鑑賞。久々に頭をかち割られた。これはすごい。すごいけど、心が元気なときに観ないと引きずられる危険度100%。
 最初は、『明日、君がいない』や『明日の食卓』の
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