塚田進之介さんの映画レビュー・感想・評価

塚田進之介

塚田進之介

象は静かに座っている(2018年製作の映画)

4.1

本を1ページずつゆっくりめくるように味わうことができます。秋の夜長にぴったり。

僕たちもまた、象の声を聞くかもしれませんね。逃げろや逃げろ。行き先など知ったことか。

マミー(2024年製作の映画)

3.8

明確な意図をもってパッケージされた“空気”に私自身の目も曇っていたようです。
「冷静に見ればおかしい」
マスコミの演出や警察の“操作”。映画制作の熱意もまた。

疑う目を養うきっかけになる、良質なドキ
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Winny(2023年製作の映画)

3.9

日本人自ら日本人の首を絞め殺し、日本人自ら日本人を信じた史実を丁寧に描いた良作だと思います。

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

枯れ葉を踏みしめて歩く2人と1匹のように、前へ進む力を与えてくれる映画だと思います。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

一瞬で映画に恋に落ちて、終わるとまた映画に恋をするだけ。

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.7

【教訓】仕事は言われなくてもすぐに、やりましょう

オットーという男(2022年製作の映画)

4.3

きれいな脚本、丁寧な演出。
トムハンクスがすごいだけでなく、すべてのキャストが輝いている素晴らしい作品だと思いました。

怪物(2023年製作の映画)

5.0

どんな脳が入っていればこんな脚本が書けるのか。
是枝監督の眼差しは相も変わらず静かで。紡ぎ出すスタッフ、キャストの熱。
環境音やもしかしたら心音に溶けてゆくような音楽。
すべてが渾然となる幸福な映画。
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

5.0

クレイジーで暴力的、官能的でドラマチック。かっこよくて、くだらなくて。
その刺激に少年の頃、ビデオテープで何度も何度も観た映像と音楽。
それがスクリーンで動いている感動。上映のために動いてくださったす
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.0

ファンタジーで廻る現実を映す、虚構である映画についてのアニメーション、という螺旋に脳汁が出ます。ニューシネマパラダイスへのアンサー。
花譜さんの声質がとてもよく合っていてジーンときます。

KAPPEI カッペイ(2022年製作の映画)

3.5

こんな告白されてみたいランキング2022で第一位に選ばれた作品です。
嘘です。
最強を目指して修行を積んだ、終末の戦士が恋と闘います。
あらゆる苦痛に耐えてきた彼らにも耐え難い苦痛を与える、カタオモイ
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.3

音楽がとても好きです。
風景と心情にきれいに溶けています。
彼らが灯す心の在り方は、まるで映画のようでした。

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.8

若い頃に観れば熱量の使い方を教えてもらえただろうなと思いますし、年を重ねて観れば、正しく挫折を人に与えられる大人になれているか考えることもできる物語。

音楽に触れた人の脳内ヴィジュアルを具現化したア
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

身が焦げるような美しさ。
退屈で何もないはその対価だと言えるほど結構なことと思います。
正義も、巨悪もない、にもかかわらず舞い降りる諍いは精霊が囁いたとする方が腑に落ちます。
身を切るほど何かを残した
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レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで(2008年製作の映画)

3.9

喜劇と悲劇の境界のいちばん旨味のある部分を、サムメンデス監督の巧みな包丁捌きで薄ーく剥かれたひと切れの街のお話。
ゆっくり丁寧に体から人工的に愛を摘出するのはやめましょう。公的機関で電気ショックにより
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レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

4.7

ゆっくりページをめくってる感じ。好き。めくる指先が冷たくなっていく気もするし、熱くなっていく気もする感じ。

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.3

人と交わり人と成るのですね。ブルーハーツの青空を口ずさみながら寝ました。

百円の恋(2014年製作の映画)

4.5

百円にぎりしめて恋する、すべてのルーザーへのカタルシス