東京湾沿岸の急速な開発「バビロン計画」と、大規模な建築を可能にするレイバーにより取り壊されていく下町の風景には、帆場や押井守自身の古いものへの懐かしさや愛着を感じられる。都市計画の感じは丹下感がある。>>続きを読む
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良い映画だった。
イェンタウンという架空だが、90年代日本を戯画化したような街に住む移民たちは、金稼ぎに奔走しているが、却って金に執着していない。グリコもアゲハもフェイホンもリャンキも、あくまでもお金>>続きを読む
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なんの説明もなく一人二役ってありなのか。ファンタジーかと思ったら、全然可能性としてはあり得る設定だった。
中学時代のシーン--委員会の投票、いじり、後輩の先輩への告白、陸上部の大会、図書委員の子たちの>>続きを読む
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『四月物語』からの発展、続編のような印象があった。すなわち、東京を生きる女性の成長の物語として、"普通"に縛られ不幸だった皆川を、トリックスターとしての安室が色々仕組んで最後は皆川は生き生きとしていた>>続きを読む
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悲劇であるところはファーストから踏襲されている。
オールドタイプのカムランさんとブライトの会話が一番良いシーンだった。「フィアンセにはそうする資格があります。」。しかし、ガンダムは映画の尺では魅力を発>>続きを読む
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戦争に動員されざるを得ない子供や女性と、兵器があるせいで発生する悲劇という主題は、ファーストから引きつがれているがファーストのほうが深く表現されていると感じた。個人的には、本作の主人公のカミーユは復讐>>続きを読む
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戦場の男女やスパイについて描きたかったんだろうと思うが、人間理解が足りていない。同じテーマならファーストのカイとミハルのストーリーのほうが良い。ファーストのほうが名言も多くキャラも魅力的。
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「足なんて飾りです。偉い人にはそれが分からんのですよ」
さすがに名作だった。戦争と独裁という構造が産む不毛な戦いを批判的に描く。ザビ家が優勢思想者ギレンの暴走によって滅ぶ悲劇だった。学徒出陣の動きの>>続きを読む
カイやシャアを始めキャラクター達が人間味に溢れていて、単なるロボットアニメにはない魅力になっていた。
ニュータイプという設定や、ファシズム的なテーマが濃くなってくる。
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「二度もぶった。まだ父さんにもぶたれたことないのに」の後のブライトの台詞「それが甘ったれだ。殴られもせず一人前になった奴がどこにいるものか」など名シーン多数。アムロが子供っぽさがあって、ブライトやシャ>>続きを読む
大学の自己紹介の自分をすごく見せようとする感じ、いじる感じ、ちやほやされる人が決まる感じがリアルだったし、いつの間にか松たか子に感情移入してファンになってしまう映画。田辺誠一の爽やかさも良い。90年代>>続きを読む
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演技することについて。花は演技を辞めたところでリアルに、アリスを演技を通じて自己を確立していく。宮本にはアリスが演技してたこととか父を重ねられていたことはまだ見えていないんだろうな。アリスは今で言うヤ>>続きを読む
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「車でタイムスリップするのバックトゥーザフューチャーだな」と思っていたら、何度もタイムスリップしまくっていてその一回あたりの気軽さに「軽快すぎないか?」と思うも、そこにこそ何度変えようとも変わらない一>>続きを読む
「何盗もうかな。この水全部?」
女の子の孤独感と男児の男児であるがゆえの無力さ、抗いようのない運命を45分で表現している。
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中盤まで見るのがしんどかったが最後の展開で捲られた。キョヌが失敗するベタなシーンはややしつこくノイズなんだけど、後半はそれも含めて魅力になっていた。UFOが写っていたり、5つ子のおじさんが出ていたり、>>続きを読む
独立したかったジオン公国がどこまで世界を善くすることができるが見届けたい。
帝国的支配と植民地、アースノイドとスペースノイドというガンダムの対立構造が、ものすごく戦後思想とリンクしているということを知>>続きを読む
感性的でエモーショナルな演出で防御力を下げて来たところに会心の一撃を入れてくるタイプの映画で、見たあとしばらくは「岩井俊二やばい」としか言えなかった。
まだ自分と他人が分かれておらず、繋がっているか>>続きを読む
俳優、シナリオ、演出どれも渋くてかっこいい。
特に、2回あるジープのコメディーシーンのゆるさが良かった。緩急の付け方。
1977年にこの世界観を産み出したと思うとすごい。デザインと音楽がよすぎる。
一方、ストーリーは極めてシンプルで演出はやや冗長。だが、その余白に色々惹きつけられる。
子どもの時はルークに感情移入をして>>続きを読む
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おもしろいかつまらないかで言うと後者だが、刺さった映画。
「タンゴ・ハッスルは知っているか?」
「プエルトリコ人をいじめているだけだ」
エンタメ系かと思いきや70年代アメリカの不況、ベトナム戦争以後、>>続きを読む
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・風刺系かと思ったら愛がテーマの映画だった
・水色の背景の中のキスシーンはすばらしい
全体的に光と音楽の使い方が美しく好き
・ドラマの尺で見てみたいようなポテンシャルを感じた
・感情が抑制されるとい>>続きを読む
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イメージボードの表現の凄さに感嘆。神の船や神の使いのデザインがすごい。こうした表現ができるからこそ、君の名はやすずめの戸締りのような映画を作ったのかと腑に落ちた。
他方で、これを子供も見るアニメ映画と>>続きを読む
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ちょうどスマホが普及する直前の2006年に公開された映画だが、現実と夢(インターネットと類似と言及される)が混ざり合ってしまうテロリズムとの対決を批判的に描いている。悪夢に取り憑かれ狂って行く人間を、>>続きを読む
この世界が頭に入ってるアニメーターってやっぱすごい。
一人で挑戦した一回目の盗みは失敗し、ゴエモンとジゲンがいた二回目で成功しているのも監督のメッセージがあり良い。
消費社会から逃れるように新興宗教のように殴り合いクラブが広まっていく様。ミニマリストのオルタナ。ヘレナボナムカーターが良かった。
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・面会のシーン
めちゃくちゃよかった。人間が向かい合っているときの、一触即発感。お互いに核心に触れられると深く傷つくような場面。二人が本音で話し合って変化したシーンだと思う。
このシーンが見られただけ>>続きを読む
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・フェイクモキュメンタリーが好きな人や70年代のニューエイジ感が好きな人には刺さる映画。
・生放送のオカルトショーで徐々におかしくなっていく展開はサスペンスのお手本のようで素晴らしい。冒頭の5秒カウン>>続きを読む
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・洞窟のシーン
ガロ「火を出すのやめられないのか?そしたら普通に生きれるのに」
リオ「おまえ馬鹿だな」
・ラストシーン
ガロ(災害を思わせるような崩壊した街を見ながら)「この街はこっからだ。働くぞ!」>>続きを読む
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・シンプルに面白い。
・ジークフリートがヒルダ姫救いに行くというドイツの神話をなぞるように、黒人のジャンゴが黒人の妻を救いに行く話。マクベス?
・早撃ちのガンマンがバトルするだけ。隠したピストルを撃つ>>続きを読む
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・司法やマスコミが白黒付けることは確かに正義だが、それによって生活が救われるとは限らない。多田羅のような良くも悪くも社会的にはグレーの存在が救いうる生活もあるんだろうな。多田羅の「タバコくらい吸っとけ>>続きを読む
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・ゴジラを調査したい科学者vs早く倒したい政治家vs何が何でも報道したいテレビvs最強の兵器を開発したけど使いたくない科学者の態度の違いが面白い
・エンタメだけど明確に水爆実験批判を盛り込んでいるとい>>続きを読む
冒頭の流暢なドイツ語に趣があった。
ゲイ、貧しい、好きになった側というマイノリティ属性満載の主人公が搾取されていく。マルクス主義的で悲観的なタッチだが「幸せとは、今の会話が楽しいかどうか」みたいな台詞>>続きを読む