ellieさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.4

上映当初ここでの評価が結構高かったので期待しすぎてしまってたせいか、そこまでじゃなかったなあという感想。

原作より毒が少なくて、結構淡々としたストーリー展開になってる。麦ちゃんは相変わらず上手だし、
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.9

坂元さんの、めんどくさい感じの細かい脚本が好きなので、所々吹き出しながら観た。

中盤の、長岡の花火を、なんか微妙にディスってない?みたいな感じがしたのも面白かった。

現実をみてても夢を追い続けるの
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

4.0

ちょっと泣きすぎたというのもあって、予想より体力のいる映画だった。良かったので二回観た、という知人がいたけど、物語の追体験がきつかったので個人的には二度は観られないかな、と思う。

日本の大手戦争映画
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老後の資金がありません!(2020年製作の映画)

3.5

親と気軽に観られて面白かったし、意外にしっかり作られている部分もあったりして、なかなかの出来。天海祐希と松重豊は流石の安定演技だけど、この手のストーリーだと毒っぽくなりがちな姑役が草笛光子だったのが大>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

3.9

静謐な怒り、というものがあるとすれば、こういうことをいうのだろう、と思うことしきり。
原作を読んだあと、X役に窪田正孝、その妻里枝が安藤サクラ、と聞いた時点で、この映画は間違いなく秀作になると思った。
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さかなのこ(2022年製作の映画)

4.0

すごくよかった。
のんが好きだし、さかなクンも好きだし、この空気、なんか泣くかも…と、思ったけど、途中でやっぱり泣いた。

のんのすごいところは、誰しも人間のすごく深いところにあるうっすらとした狂気み
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コーヒーが冷めないうちに(2018年製作の映画)

3.5

ヤバイです。泣ける映画的な宣伝のやつが苦手なのでずっとスルーしてたんですが、つい観てしまって結局泣きました。
何せアンナチュラルの塚原あゆ子さんと、Nのためにの奥寺佐渡子さんですよ。泣かないわけない。
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.3

細かいことは考えずに観るなら正解な映画。でも、大きなスクリーンよりお家でビールでも飲みながら盛大に突っ込みをいれつつ観る方がきっともっと楽しい。

伊坂幸太郎氏の「マリアビートル」が米国経由だとこんな
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キャラクター(2021年製作の映画)

3.6

グロくて痛くて劇中漫画が超絶にうまい。
そして思った以上にfukaseのサイコパス感がすごかった。

それにしても、警察、あまりにも無能過ぎない?そして出版社、こんな対応あり?の部分が気になりすぎて途
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キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

4.0

コロナゆえ1からだいぶ間があって、何となく気持ちが間延びして少し不安だったがブランクを全く感じさせない上質な出来上がりになっていた。

可憐だが深い闇を背負う、原作の羌カイの大ファンゆえ、アクション俳
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先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.4

タイトルがよき。
黒木華、柄本佑、柰緒、金子大地、そして、困ったときの風吹ジュン。
漫画を心から愛するプロ漫画家ならではの着眼点からラストへの怒涛のどんでん返しが、何となく地味に淡々と過ぎるこのストー
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地獄の花園(2021年製作の映画)

3.5

微妙に時代を感じるヤンキーがド派手なアクションの合間にバカリズムらしい小ネタを挟んできて、その兼ね合いが絶妙で想像以上に笑えて面白かった。
キャストが皆豪華で上手。特に広瀬アリス。この間テレビドラマで
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女子高生に殺されたい(2022年製作の映画)

3.1

奇抜なタイトルから連想されるイメージとはだいぶ違う、真面目に変態で真面目に深刻な話。オートアサシノフィリアという性癖は知らなかったが、「どうやって、誰に殺されるか」にすべての意志が集中しており、話とし>>続きを読む

接吻(2006年製作の映画)

4.2

地方の単館上映だったので、マイナーなアート映画と勝手に想像しながら観て公開当時椅子から立ち上がれないくらい衝撃を受けた作品。
当然ここに上げてると思ってたら、何故か抜け落ちてることに気づいたので今ごろ
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鳩の撃退法(2021年製作の映画)

3.3

最後まで我慢して観ないと、こういう映画なのかと全く読めないし、ストーリーの展開のさせかたが弱い。伏線の回収自体はうまいけど、出してくるタイミングが遅すぎるのではないかな。
小説ならなるほどそう来るかと
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ずっと独身でいるつもり?(2021年製作の映画)

3.0

ジルスチュアートのコスメと、藤井隆の「子育て?やってますよ。育メンですか?僕が?いいえ、父親だからです」「僕自身は、男とか女とか結婚してるとかしてないとか子供がいるとかいないとか、正直全部、ほんっとに>>続きを読む

見えない目撃者(2019年製作の映画)

3.5

途中まではすごく面白かったのに、最後が微妙だったのが残念。
吉岡里帆は、正義感全開で突っ走り勝ちなキャラクターをかなり上手に演じていたと思う。

盲導犬の賢さから終始目が離せない映画。

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.3

段々主人公たちが若返ってく記憶の流れが逆回しになってるのがちょっとわかりづらくて、話に入ってゆくのに時間がかかった。
それでも、見終わったあとにもう一度頭のなかで時系列に再生して、なるほどこういう話だ
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.5

さすがは成田凌。ここで描かれる「まともじゃない」に関しては映画的に言えば特にまともの範疇を越えてないんだけれども、成田君だからこそ大野君のずれてる感じが嫌味なく見られて好感が持てたし、お陰で清原果耶ち>>続きを読む

ファッションが教えてくれること(2009年製作の映画)

3.6

2009年の作品だが、ヴォーグの女王アナ・ウインターの「氷の女」ぶりがまさにリアル「プラダを着た悪魔」。ドキュメンタリーなのにはらはらして、すごく面白かった。

アナの毎日のファッションが素敵すぎて、
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0

パラサイト=寄生生物、というタイトルを見る限り、寄生者はどこまでも宿主を生かさず殺さずいなくてはならず、主体となって表に出ればその瞬間に共に消えざるをえない宿命と、まさにその通りの結末に拍手。

当初
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.0

全編に渡る笑えて恐怖のストーリー展開とまさかの豪華キャスト全員の振り切った演技に拍手。アリアナ・グランデにボロクソ言われるおじさんディカプリオと鼻ピのジェニファーはまあ予想できたけど、はじめはブリーが>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.5

ストーリーからイメージするのとだいぶ違う話だったが良かった。ただ黒沢清作品お得意の、作品全体をわざわざ繭のなかに入れ込んで薄い膜越しにそれを観る、みたいなのが今回も感じられなくもない内容で、前半から中>>続きを読む

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

3.7

本谷有希子はほんとに人間を抉るなあ。どこまで人のどうにもならなさを凝視すれば気が済むんだろう、と、はじめこそうっすらと苛つきながら観ていて、そのうち、気づいてたら頷きながら泣いていた。

安寧の名を抱
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.7

9人の翻訳家を高級シェルターに閉じ込めて世界的ベストセラーの翻訳をさせるという導入だけでも、かなり知的好奇心をそそる。

小説書く人や翻訳小説が好きな人、世界同時発売みたいな怪物的人気本をよく読む人に
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his(2020年製作の映画)

3.5

宮沢氷魚の演技が彫刻級に美しい。
彼にはなんの役を演じていてもある種の揺らぎのない箱というか計算された枠のようなものが感じられるのだけど、生身の役者に対しても独白や台詞のないシーンでも常にそのなかで演
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.2

怖い新しいとさんざん聞いてたので期待値が高すぎた。
なにも前情報がないままにみた方が評価が上がったかも?という作品。



ホラーじゃなくてカルト映画かな?
とにかく人が怖い。信じる、を爆走する集団心
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.9

震災から十年、生活保護叩きが横行する昨今、弱いもの同士が叩きあい傷つけ合う社会を少しでも和らげたい、そういう意思を感じる映画だった。

知ってるロケ地が沢山出てきて、あとはやはり避難所の様子がリアルで
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マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)

3.4

面白かった。前作同様、この映画で木村拓哉という人の(よくも悪くも)画面上の過剰さをそれほど感じないのは、ひとえにバディが長澤まさみという、過剰さを演じてもどこか色のつかない役者によるプラスマイナスの効>>続きを読む

ナラタージュ(2017年製作の映画)

3.1

さまざまなサイドストーリーを削ったせいか、原作よりうまくまとまっていたし、葉山先生が何故泉とそういう関係になろうとしたのかが脚本に(少しは)描かれている気がした。

島本理生さんの小説は『Red』や『
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.2

村上春樹流を下敷きにして、彼の世界観を壊すことなく、それを超えた風格と普遍的哲学要素が感じられて、すごい、の一言。

映画の醍醐味と多量なテキストが絶妙に融合してるので、ここまで淡々と進んでいても飽き
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水曜日が消えた(2020年製作の映画)

3.6

多重人格ものがすきなのと、せっかく中村倫也を使うのなら各曜日の倫也アレンジがもっとじっくりみたかった、という点において非常に物足りなさが残る映画。中盤まで色んなことが大変わかりづらいのだが、後半はまあ>>続きを読む

るろうに剣心 最終章 The Beginning(2021年製作の映画)

4.1

前回の『the final』に混乱して、観るのをやめようかと思ったが、渋々観て結果良かった。良かった。フライヤーにある通り、おそらくは全話で一番の傑作。

途中で、今までのあれはなんだったのかというく
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るろうに剣心 最終章 The Final(2021年製作の映画)

3.5

るろ剣ファンにして、緋村剣心=佐藤健の私、公開の遅れに遅れたこれを今か今かと楽しみにしていたのだけど、待ちすぎたせいか、期待しすぎたせいか、悲しいことにうっすらと目が覚めてしまった感のある回だった。>>続きを読む

私をくいとめて(2020年製作の映画)

4.0

全くなんの情報も入れずプレビューだけ見て、これは呑気に観れそうだと思って観始めたら、ほぼ出ずっぱり独り舞台ののんの迫力ある怪演と内容に引き込まれて瞬きも出来ず、一気見。

大体、はじめの方で脳内ポイズ
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ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)

3.1

前半、原作のモノローグ的面白さをそのまま映画にしちゃってて、その辺は少し失敗してたように感じた。小説の文章だからこそ魅せられる箇所をそのまま映像にスライドしては、なんというか映画の意味が半減。

キャ
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