RYOさんの映画レビュー・感想・評価

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怪物(2023年製作の映画)

4.0

是枝監督が描く子どもたちの世界は、相変わらず大人の社会を鏡のように映し出している。
残酷な現実と無防備に向き合いながらも、シェルターのような最果ての場所から見えた希望。
この世界を諦めてしまわぬように
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.5

カオスな展開に巻き込まれるような、あっという間の2時間ちょっと。竹田ダニエル氏の「#Z世代的価値観」を読んで、この作品を観たのだけど、くだらなさの中に刺さるフレーズが散りばめられていて、なるほどーっと>>続きを読む

キリエのうた(2023年製作の映画)

4.0

22年前に「リリィ・シュシュのすべて」を劇場で観た時のことを思い出して感慨深いものがあった。
岩井俊二監督のライフワークのテーマのようなものを肌で感じながら、相変わらず大人の都合で振り回される子どもた
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.8

どの立場に居ても葛藤がある。災害や貧困でそれが露呈する時、私たちは無力を感じてしまうけど、決してあきらめてはいけない。

ねことじいちゃん(2019年製作の映画)

3.0

思い出深い佐久島がロケ地ということで鑑賞。島の風景も美しく撮られていた。昔はシーズン中の海水浴か釣り人くらいしか島を訪れていた人は居なかったけど、アートの島として知られるようになり、よくここまできたな>>続きを読む

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.5

僕の中では原作とはまた違ったイメージだったけど、最近の楽曲も取り入れた小沢健二の存在感が増してちょっと嬉しくなってしまった。手紙から香る匂いを嗅ぐシーンとかなんかリアルだったなー(笑)SNSでは味わえ>>続きを読む

街の上で(2019年製作の映画)

4.0

なんか久しぶりに映画の中の世界に浸かっていたくなる作品だった。若さ故の不器用さとか真っ直ぐさとか、恥ずかしくなるくらい、どっか心に閉まっておいた、いつかの記憶を呼び覚まされた感じがした。たぶん自分の中>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.5

立派な家に住んでいても寂しさに震えながら生きている人がいる。一人旅の途中で仲間と励まし合い孤独を愛しながら生きる人もいる。運命を受け入れて強く生きることの尊さ。原作とはまたちょっと違う感情が込み上げて>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.0

山内マリコ原作の映画化作品は幾つも観てきたけど、今回もリアルで丁寧な描写や印象に残るセリフにハッとさせられて胸に迫るものがあった。女性だけでなく男性もまた生きにくさがある。それがこれから少し変わってい>>続きを読む

ハローグッバイ(2016年製作の映画)

3.0

程よいスケール感で作り手の想いがストレートに伝わってくる。よくあるシチュエーションから世代を超えて通じ合う何かを感じさせてくれる。ラストシーンでそれは確信に変わり、どうか二人の未来が信じられる世界であ>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.5

最初から最後まで引き込まれっぱなしの展開だった。いろんな要素が入り混じっていて、絶妙なスピード感とリズムでスクリーンから目が離せない。韓国特有の社会問題ではなく世界が抱える影の部分を容赦なくぶち撒けた>>続きを読む

ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

3.8

モヤモヤしていた若かりし日、岡崎京子の漫画に初めて出会ってスカッとした懐かしき体験を思い出しました。建設中の選手村かな、オリンピック前の再開発の最中、色んな意味で東京のメモリアルな映像になった気がしま>>続きを読む

天気の子(2019年製作の映画)

3.5

相変わらず良い意味でロマンティックだ。ついていけないくらい。「君の名は」の方が個人的には好きだけど、これはこれで壮大でありながらシンプルなテーマで、アニメならではの表現が効いている。

泣きたい私は猫をかぶる(2020年製作の映画)

3.0

どっかで見たことある景色だなーと思ったら常滑市だった。ストレートな展開だけどロケ地を知ってるだけでテンション上がってしまう。

ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

3.0

アニメから入ったので見た目そのままだけど、原作だと読解力と想像力が鍛えられそうだ。その辺りが森見登美彦の魅力なのかな。

ラストレター(2020年製作の映画)

4.2

久々に泣いてしまった。世代を繋いでいく感じがまた一貫してる世界観を大きくしてるなぁーと思った。それにしても配役が過去作を意識してしまう憎い演出!届かぬ未来への手紙の返事を一気にもらったような気分で、周>>続きを読む

PARKS パークス(2016年製作の映画)

3.0

すごーく昔の話だけどNHK教育テレビで土曜の夜にソリトンって番組があって、大塚寧々とさねよしいさ子が散歩しながらトークしてて、ここ行ってみたいと思ったのが井の頭公園と僕の出会いでした。

ミッドナイト・バス(2017年製作の映画)

3.6

原作をずいぶん前に読んだのだけど、なんとも味わい深い作品で印象に残ってる。映画の方もすごく丁寧に作られていて、長い尺でありながら見入ってしまった。家族って難しいけど親子で成長していくもので、向き合い続>>続きを読む

ポエトリーエンジェル(2017年製作の映画)

3.0

梅農家と詩のボクシングの組み合わせって一体、、、終わってみれば爽やかなお話でした。ちょいちょい挟み込まれた細かいギャグが効いていて面白かった。地方でワイワイ楽しみながら映画が出来た!って感じかな。

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

3.5

ドンピシャな世代には響くものがあるかもしれない。流れる曲を聴いているだけでテンションが上がるだろう。若い世代がこれを観て何を思うのか聞いてみたい気がする。

旅猫リポート(2018年製作の映画)

2.5

自分の中では福士蒼汰くんはイメージ通りだったけど、原作を読んだ時ほどの感動はなかった。まぁ、先に読んでるのだからしょうがないよね!?

砂時計(2008年製作の映画)

3.6

帰省シーズンに観たので、なんだかタイムリーに入ってきた。「過去が未来になっていく」という砂時計の仕組みに人生の意味を見出したキャッチフレーズは秀逸。ハッとさせられた。

ふきげんな過去(2016年製作の映画)

3.3

小泉今日子と二階堂ふみのためにあるような作品だった。台詞の掛け合いが楽しい。

ぼくは明日、昨日のきみとデートする(2016年製作の映画)

3.6

あり得ないファンタジーだけど、胸がキュッとする切なさがある。思えば人生なんてそんなものかもしれない。京都へ行った色んな思い出も重なって、もう取り戻せない時間の尊さにこみ上げるものがあった。

百円の恋(2014年製作の映画)

3.8

これぞ、女優の魂。完全に魅せられた。痛みは昇華して希望になる。地上波ではもう観られないかもしれないけど。

ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)

3.8

淡々としたストーリー進行だったけど、フジファブリックの「茜色の夕日」を口ずさむところでグッとくるものがあったな。

少女邂逅(2017年製作の映画)

4.0

公開当初、すごく評判が良かったので劇場へ足を運ぼうと思ったのだけどタイミングを逃してDVD鑑賞。
ふと「銀河鉄道の夜」の女子版を思い浮かべると共に、繊細かつ大胆な演出にすっかり引き込まれました。
才能
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チワワちゃん(2018年製作の映画)

3.8

キラキラというかチカチカという感じだったけど、最近モヤモヤしていた僕としてはEDMの爆音と相まってライブのような感覚を味わえて映画館で観て正解!と思えた作品だった。岡崎京子の映画化作品の中で一番好きか>>続きを読む

アズミ・ハルコは行方不明(2016年製作の映画)

3.0

原作は読んでないけど、他の山内マリコ作品には触れていたので言わんとすることは分かった気がした。郊外に住む若者のあるあるが痛々しくリアルに表現されていて、そこはよくぞ表現してくれた!って感じ。確かに評価>>続きを読む

続・深夜食堂(2016年製作の映画)

3.0

クセになる。あのオープニングの曲が。親子の愛について考えさせられる。まだ自分が高校生だった頃、2番目の母親が家を飛び出した時、父親の母親が九州から駆けつけて世話をしてくれた。あの遠い記憶の温もりを思い>>続きを読む

ストロベリーショートケイクス(2006年製作の映画)

3.5

生きづらさについて。原作者である魚喃キリコさんの迫真の演技に心を打たれながら、今ごろ彼女はどこでどんな風に生きているのだろうかと心配になったりもした。原作のコミック以上に岡崎京子のリバーズエッジに通じ>>続きを読む

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