bekuさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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スミス都へ行く(1939年製作の映画)

4.0

始まりのユーモアな展開と終わり方の美しさが対照的で胸を打つ。
まず知事と子供達の家族会議という展開での疾走感あるスタートが面白い。現代の政治でもこのような家族会議で政略が決定している可能性は否定できな
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戦争と平和(1965年製作の映画)

3.0

トルストイという文豪の名前はさる事ながら、戦争と平和という抽象的なタイトル、さらに500人余りの登場人物と7時間程の長さという情報から見るのを敬遠していた。

しかし、鑑賞すれば、ロシア戦役という事実
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.0

ジャズの歴史性に重きを置くという価値観が、同じ芸術である映画にも表れている。数々のハリウッドの名作や、今は廃れたMGMのミュージカル映画へのオマージュが、監督のその価値観を表しており非常に面白い。>>続きを読む

スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

3.0

前半の盛り上げ方はうまい。
登場人物は多いが、キャラそれぞれの過去や性格の描き方が特徴的で、悪人でありながら極めて人間的な彼らの行動に惹きつけられる。
しかし、後半は失速。
戦う理由や行動原理の説明が
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メッセージ(2016年製作の映画)

3.0

未確認生物との対話において、言語を専門的に活用した点に強く惹きつけられた。その言語を媒介として、通常の時間軸を外れてしまう主人公の困惑も映像の美しさとともに語られ面白い。

しかし、だからこそ、大国と
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スティング(1973年製作の映画)

4.0

この緊張感はなんなのか。
数々の賭博に、いつのまにか釘付けになってしまう。古い画であっても、ストーリーが読めてしまっても、その緊張感がひしひしと伝わるところにこの映画の凄さがある。その意味で、時代に洗
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きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

4.0

3時間の長さを感じさせない。
ストーリー自体シンプルだが伏線を回収する演出が上手くあっという間。また、ダンスや歌ももちろんあるが挿入歌が曲として良く、他のインド映画に感じたストレスが全くない。
その意
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ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

4.0

圧倒的美意識。
劇中、日常のシーンから残酷なシーンまで、全てのカットが美しく、監督の拘りを感じさせ目を奪われる。

また、美のテーマがシンプル。
取り入れた美には価値が無く、オリジナルな美でなければ人
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Mommy/マミー(2014年製作の映画)

4.0

子役の怪演に常に引き込まれていた。
その演技力とアスペクト比の変化を利用した組み合わせは圧巻。

また、今作におけるスザンヌの美しさとロランスでの見窄らしさに強くギャップを感じる。ロランスの汚さを醸し
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

4.0

男視点から女視点への移り変わりが鮮やか。どちらにも感情移入させ飽きさせない。

映画全体としては個の目的の達成に最も価値が置かれ、ディパーテッドやウォールストリートなどと同様に、究極の利己を容認する映
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ディープ・ブルー(2003年製作の映画)

3.0

氷原や海底、浅瀬などの空間や昼夜の時間の切り替えがスムーズ。
動物の食生に関してはあまり目新しいものがなく少し残念。
10年以上前では、当たり前か。

君が生きた証(2014年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

主題がはっきりしない作品。
テーマに深みがない分、後半の話の転換による意味が感じられない。ただ、観客にドッキリをしかけたいのかと疑わざるをえない。

テーマが犯罪を起こした息子の理解なら、より父親の心
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アズミ・ハルコは行方不明(2016年製作の映画)

3.0

辛くなったら一旦消えてしまえ
というテーマが、昨今の自殺問題やいじめ問題など、現代の社会問題を強く想起させる。

全体として、ワンカットのシーンや色彩のセンスが垣間みえた。特に、スプレーや女性ギャング
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