柴芋さんの映画レビュー・感想・評価 - 25ページ目

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.0

事前にグロさを意識しすぎたらそこまででもなかった。ただナイフが刺さる瞬間は嫌だなぁ。ラース・フォン・トリアーが実際鬱病とカトリックだったという話を聞いて、うーん納得のストーリー。宗教も答えをくれなかっ>>続きを読む

Mank/マンク(2020年製作の映画)

3.1

予備知識なしの鑑賞者は置いてけぼりになりますよ。映画館で両隣のお兄さん寝てた。そんな私も市民ケーン観ておらず、当時の情勢もしっかり把握してなかったから考えながら観ていたです。でも言いたい事は伝わった。>>続きを読む

聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

3.1

私達が考えなきゃならないのは、少年院は彼らを更生させる所ではなくて、より狭い世界に閉じ込める所になってる事じゃないか。人の心を動かすのはホンモノの言葉。宗教の言葉も、長い歴史の中で人々が突き止めた答え>>続きを読む

ダニエル(2019年製作の映画)

3.0

良作!って言葉は出ないけど、こういう雰囲気何故か求めてしまう。ダニエルはリアルじゃない。リアルじゃないダニエルに翻弄させられる私達。ラースフォントリアーの、ジャックのハウスと同じものを見た気がする。あ>>続きを読む

ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

3.6

捨ててるようで捨ててない。捨てて良いのか悪いのか。物事は捨てる捨てないの二択では成り立ってない。結局は自分が気持ちよくなるための断捨離は、人との関係では無効なのかも。ってかどんだけ人に物を借りているん>>続きを読む

そこにいた男(2020年製作の映画)

3.6

分かりたくないのに分かってしまう部分がある自分に落胆。好きな人の一部だってその人自身だし。決してカッコよくもない彼なのに、親しみを感じてしまうのは似た容姿の人と関わりがあったからかな、、って人たくさん>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.6

壮大な自然美と、彼女達の繊細な、でも力強い愛がすごく綺麗でずっとその中に浸っていたかった。この映画に批判的な意見を持つ人も居るけど、こういう飾らない自然体の美しさを持つ映画の良さが分かる人の方に居たい>>続きを読む

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.0

空飛ぶシーンだけはちょっと、スーパーマンチックだったけど、愛することができるのはたった一人だけじゃない素晴らしい世界を信じたい。

生きちゃった(2020年製作の映画)

3.1

私には分からない、なぜ言いたい事を言わないのか。それ故に周りを不幸にしているのに、、思ってる事って言わないと伝わらないんだよ。それで失敗してる人たくさん見た。周りにもそういう人居る。北村有起哉がいい役>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.0

東出くんの不穏さがすごく似合ってた。高橋一生も何考えてるか分からない怖さが引き立つ役。日本の隠したい事実を映画にする面白みというか、それができる人間は一味違う。蒼井優は熱い役が強い。ロケ地が気になる建>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

3.4

戦争の歴史は人間の歴史。集団の人間の悪意って底なし。相手が子供だろうが全く関係なし。人って相手を自分が思ったように動かしたいって思ってる。それが叶わないと身体や心へ暴力を振るう。こんな歴史繰り返したく>>続きを読む

本気のしるし 劇場版(2020年製作の映画)

3.7

女としては浮世の人間性の方が分かる。本当にこういう子いる。狙って無くてそう振る舞ってしまう子。高校の時読んだ舞姫を思い出す。当時は自我が強過ぎて分からなかったけど、エリスは悪女じゃない。浮世も違う。主>>続きを読む

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.5

どんなホラーより突き付けられる現実が怖ろしい。私達はこんな中に生きているのか。他人を思い測れないのは男に限らず、同性の姑や伯母も自分の価値観でジヨンを閉じ込める。純粋に生きてる女の子は何も悪くないのに>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.4

最高のシンデレラストーリー。自分だけの王子様を見つけられる幸せ。地位も名誉もある上っ面だけのクソ野郎は要らない。人には理解できない自分だけが分かる魅力ってすごく惹かれる。夢見る気持ち、こうやって持って>>続きを読む

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.6

スケートボードと仲間は現実を逃避させてくれる。家族の問題って簡単には人に話せなくて、自分の中に溜まっていく持っていたくない嫌な感情を消化してくれるものってこういう外に表現する事だと思う。上手く言葉で表>>続きを読む

イット・フォローズ(2014年製作の映画)

3.6

これは考えなくてはならない、何故付いて来るのか、何が付いて来るのか。自己に向けられる他者の性的欲求?レイプされて死んでる様にも見えたし。妊娠への恐怖心?宗教の戒律?親元を離れて自立する事?ただ一つ分か>>続きを読む

ある画家の数奇な運命(2018年製作の映画)

3.8

尺は長いがドイツの、人の、歴史的な面で過去を振り返る事と今を見据えること、真実が美しい事に気付かせてくれる押し付けのない語る映画。そこに持って行くのかという作り込まれ具合に感動。真実が美しいがカタチに>>続きを読む

エマ、愛の罠(2019年製作の映画)

4.3

何その生き方、何その考え方、カッコいっ!とんでもなく魅力的なエマが醸し出す雰囲気は容姿だけじゃなくて人を引き付ける話し方と表情、立ち振る舞いがゴージャス。経験人数を優位に語って小さな世界を作ろうとして>>続きを読む

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

4.0

グレタ・ガーウィグの作品めっちゃ好み!痛くて笑っちゃう主人公にいつも自分が重なってダイレクトに心掴まれる。持ち前の明るさが彼女の物語をずっと照らしてる。このバカやる気持ち、失くすものか!私はこれからで>>続きを読む

バイオレンス・ボイジャー(2018年製作の映画)

3.9

子供の頃に観たかった~。こういう全くご都合主義じゃない後戻りのできないトラウマ級のアニメは最高です。ゲキメーションは初めて知ったけど、宇治茶さんの絵力個性強すぎてファンになりました。痛い大人はヤバいな>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

4.0

ビバヒルみたいに華々しい人じゃなくて、そこから外れたちょっと痛くてダサい子に光が当たってるから、その痛さ、共感できるなぁ 笑。親の愛なんて子供には分かんないし、自分だってイケメンの彼氏欲しいし、その先>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.9

シアーシャ・ローナン大好きだ。時代に負けず女性の幸せの多様性を弱きを認めながら突き進んでく姿が痺れる。痺れ過ぎて観てて感情が抑えられない~。包み隠さず全てをぶつけてくれるから私の感情もそれに全力で応え>>続きを読む

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

3.6

他者とは違う自分を醜いと思わされる社会と、その意味に特別を持たせる希望的物語。でもその幸せで終わらないのも、人間社会の現実を見せてる。この世で一番美しいのは生命の誕生かもと初めて思った。肉体的な関わり>>続きを読む

名もなき生涯(2019年製作の映画)

3.9

信念を貫く生き方がこんなにも辛く孤独なのは間違ってる。長いものに巻かれる奴隷的精神に気付けるものはこんなに稀なの?人は自由なのに。自然の美しさと対照的な人間の愚かさが際立っていた。自分を騙して生きてい>>続きを読む

透明人間(2019年製作の映画)

3.4

久々に怖い映画観た、、エイドリアンの執着怖っ!次何が来るのか、どう来るのか、ドキッとするのが怖ろしいけど楽しい。これは主人公のエリザベス・モスが最高です。彼女は何観ても魅力的なんだよな、そういう意味で>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

2.5

ジョジョの言動が最後まで中年の分からずやクソオヤジにしか見えなくて全く可愛さを見い出せなかった。しかし親友のヨーキーの現実受け入れ感は凄まじくて面白かった。その他の要素は良かったんだけど、終始イラッと>>続きを読む

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

3.5

People can be such assholes.「人ってバカだよな」ってことが分かってる人の一言に救われる。自分の感情ばかり押し付けて相手の言葉に耳を傾けないと独りよがりの愚か者になる。妹と恋>>続きを読む

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

3.4

下半身の緩い男。この言葉が頭から離れなくて、、久々のド恋愛映画でした。男女より同性の方が気を遣わずストレートにぶつけられて、良いような気もしてきた。外では女を選んで、内では男を抱く。建前を許される存在>>続きを読む

テルマ(2017年製作の映画)

3.9

殻を破って己の道を開くストーリー大好き。怖れていてそれが何になるんだ。親が必ずしも正しいとは大いに限らない。自分を閉じ込めるんじゃなくて開放して折り合いをつけていくのが大人になること。違った世界が見え>>続きを読む

愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.5

テルコを振り回すマモちゃんは魅力的なのに、すみれさんに媚びるマモちゃんは最高にダサい。岡本太郎は犬は媚びてるから嫌いと言った。私ももうマモちゃんにはなるまい。私はテルコと違った、他人より自分が好き。テ>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.2

「私は何も変わってなかった」他人からどう見えたって、自分の感情の赴くままに突っ走ったっていいじゃない。だって、そう言うところが好きなんでしょ。こんなぶっ飛んた気持ちで恋愛できたら最高よね。私の指南本。>>続きを読む

息もできない(2008年製作の映画)

5.0

No.1韓国映画。何も考えず暴力的な仕事にのみ従事していれば知らなかった世界、損得なしに心で繋がれる存在の価値、そこに気付いた時があればそれでよかったのかも。絶対的な悪は己に縛られて他を見ようともしな>>続きを読む

淵に立つ(2016年製作の映画)

3.9

なぜ家族だからと巻き込まれなければならないのか、なぜ家族だからと同じ道を辿らなければならないのか。血縁なんてクソ喰らえで、知ってて知らないふりは子供も犠牲になるのは取り返しのつかない所まで来ないと分か>>続きを読む

メメント(2000年製作の映画)

3.3

初見では全然理解できず、数年後ようやくメッセージが解読できた。人は自分の見たいとこしか見てない。そう思いたい事しか憶えてない。でも本当は真実を知ってるから、図星を突かれると怒る。

ピアニスト(2001年製作の映画)

4.2

分かるんですよ、この閉塞感。抑えつけられてきた者が突然得たチャンスを幸せに受け入れられない事。欲求を開放するととんでもない方向へ向かってしまう事。この痛々しさが自分のことの様で辛い映画。ミヒャエル・ハ>>続きを読む