伊達巻さんの映画レビュー・感想・評価 - 26ページ目

アンナ・カリーナ 君はおぼえているかい(2017年製作の映画)

4.0

久しぶりに、ひとりの人間の人生を描いたドキュメンタリーを観て、心底感動した。
そんな言葉も陳腐に聞こえるくらいに魅力的な映像が、アンナの人生を彩る。
ゴダールを始めとして、アンナに惚れ込んだ男たちが彼
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.7

特に目新しいものはないと思うんだけど、思春期真っ只中の2人の友情が、話が進むに連れて色を帯びて見えてくるようになり、少しずつではあれ、じわじわと彼女たちのことを好きになれた。
人種差別や性差別に焦点を
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アンナ(1966年製作の映画)

4.6

アンナカリーナの事は、昨年の訃報以外は全く知らないで観たんだけど、それでもたったこの一作で恋に落とされた。
内容自体はなんてことないし、ミュージカルも大好き!ってほどには至らなかったんだけど、ファッシ
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パッチギ!(2004年製作の映画)

4.8

いやー相当良かった。
在日の事を描いた映画で、こないだ行定監督の『GO』を観たけど、どこかやり切れないというか、物足りなさを感じていた。それは主人公の行動であったり、話の展開によるものなんだけれど、今
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映画ドラえもん のび太の新恐竜(2020年製作の映画)

4.5

久々にドラ映画観た。大優勝。泣かされたっていいわ。ドラえもんだもん。どこか遠くに置いてきた純粋な冒険心を取り戻すことができた。
ダイナミックなアニメーションも至高。

あと、周りにキューとミューがたく
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.8

優等生すぎて立ち入る隙がないというか、映画としては完璧とも言える完成度なんだと思うけど、いざこの映画が好きかって聞かれたら多分首傾げちゃう
噂通り音響も映像もかなり良かったんだけど、そこまで、って感じ
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コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

4.0

完膚なきまでに騙された。やられた悔しい
めちゃくちゃ面白かったし俳優人もお茶目で超かわいい。ドラマ観てないけど大好きになった。
これに深みやなんやを求めるつもりは微塵もない。余韻は秒で消えたけど観てよ
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アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

3.9

セロン様が他なんでも良くなるくらい最高
意外とちゃんと観ないと置いてかれる系のアクション映画だった
ラストはもうあれがラストで十分私は

はちどり(2018年製作の映画)

4.7

バチバチに良かった。
小さくか弱い少女の、迸るようなヒューマニティーと、彼女を取り囲む社会の現実。
狭い世界の片隅で彼女が見つめた世界は極めて普遍的なメッセージへと通じ得る。
こんなにも良い意味で余裕
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野火(2014年製作の映画)

4.5

毎年観たい作品。
この作品が作られた背景を含め、この先も長らく観られ続けて欲しいと思う。究極の戦争擬似体験が、あくまで映画芸術の中に於いて可能であった。唸るほどの映像美の中に一種の陶酔感を覚え、その余
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紳士は金髪がお好き(1953年製作の映画)

4.2

ほんわかしてんな〜って肩肘ついて幸せモード全開で観てたけど、ラストのリー(マリリン)のダンスと台詞に色々考えさせられたし、彼女の「哲学」を聞いて、観る人たちは男も女も優しい自信を持てるんじゃないかなな>>続きを読む

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

5.0

面白かった!!!
愛おしくて楽しいシーン盛り沢山なんだけど、それでいてこれ以上ないくらいに切実な監督の怒りとか悲しみとかのメッセージがぶち込まれてて心臓掴まれた。
賛否両論あるラストも監督のそんな想い
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.0

過去に戻ることはできないけれど、前に進み続けることで蘇ったり、あるいは修復したりすることはいくらだってできる
失われた4年間を持ってしてのあのラストに結びついた時の達成感というか、そこには言葉にできな
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透明人間(2019年製作の映画)

4.8

たまらんおもろい
余白を写すことで「そこいるいるいるいる!!!」って思わせてくるカメラワークは秀逸で最高に楽しかったし、流石『アップグレード』の監督でアクションも超爽快で大満足!
シンプルに「透明人間
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劇場(2020年製作の映画)

5.0

かなり良かった
人によって振れ幅ありまくるとも思うけど
いかに二人に共感できるかに全てがかかってる、原作読んでないけど、きっと又吉さんが伝えたい「情のややこしさ」みたいのがバシバシ伝わってきて耐えられ
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

4.9

めちゃくちゃ良かったし、ずっとずっとこんな映画を待っていた。
個人的にさほど好きなプレイリストでは無かったけれど、それでもあの時代の青臭さと奔放さ、そしてエゲツない孤独感を思い出すには最高なBGMだっ
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SKIN/スキン(2019年製作の映画)

3.8

狂気を生み出す信念よりも、さらに大きく紛いない信念と勇気。それこそが、己の手で絶望を切り開く唯一の希望となる

黒猫・白猫(1998年製作の映画)

4.7

溢れんばかりの生命力。
「これが素晴らしい友情の始まりだ」
自分史上最高レベルのハッピーエンド
いや、始まりか

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

3.4

泣いた。泣いたけど全然好きじゃなかった
期待値上げすぎたのもあるけど、どうしても「命」がテーマだと厳しく観てしまう
彼らにとっての愛はあれ以上ないだろうし、それはほんとに素敵だなって思えたんだけど、ど
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オアシス(2002年製作の映画)

4.9

余韻に殴られてしんどい
二度と観ないけど死ぬまで忘れない
二人にとってのオアシスを理解できる社会はなかったし、それを望む二人でもなかった。切なく愛おしく、希望と絶望の狭間に放り投げられた

この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.0

例えこの世界の片隅で絶望しても
私たちはこの世界の片隅に幸せを見つけて生きることができる
のほほんとした作画からは予想もつかないような勢いが感じられる作品
とてもよかった!!

パディントン 2(2017年製作の映画)

5.0

むちゃくちゃよかった。涙出尽くして枯れた。1から続けて観たけどその流れの中でパディントンの成長、ではなく!パディントンの周りの人達の変化を見る事ができた。そしていかにパディントンの行動が、人間の本来あ>>続きを読む

トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

3.8

絶望的な孤独の末に認めた自由。
その涙の余りの切なさに心を打たれた。
映像はとことん美しかったが、全体的にぼやけた印象があった。
その捉え所のなさがまた好奇心を唆るとも言える。残り二作もしっかり見届け
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SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.6

かなり良かった。20分とは到底思えない出来の良さ。多くは語らず、多くを伝える作品。

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

4.0

無音のfuckin ideology!!をひたすら叫びながら彼等の情熱のタップに夢中になった

Curve(原題)(2016年製作の映画)

3.8

観賞後、改めてポスターから連想されるものは何か。

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

5.0

最高です大感謝!!!荒廃を極めた絶望的な世界で激しく鼓動する生命の泥臭い美しさといったら眼前に果てしなく広がる砂漠を覆う満天の星空に引けを取らない。だだっ広い大地のド真ん中に轟く大爆発に無限のカタルシ>>続きを読む