しのさんの映画レビュー・感想・評価

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別れる決心(2022年製作の映画)

3.7

破滅に向かう主人公と謎めいたファム・ファタールという様式美に沿いつつ、現代のテクノロジーを伏線として採用した秀逸な現代の韓国フィルム・ノワール。
主演のパク・ヘイルの慟哭と情けなさが滲み出る表情が良か
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たぶん悪魔が(1977年製作の映画)

3.8

ひたすらに死の匂いと、(当時の)この世界への絶望と諦念が充満している作品。
ブレッソンよ…現代もそんなに変わらんっすわ。
登場人物のファッションがおしゃれ…!

春原さんのうた(2021年製作の映画)

5.0

余白にそっと吹き抜ける風が、ほんのりと温かさを残していくような作品。
日々を生活するうえで、色々あるけれど優しさを信じたい、生きているだけで、十分だよ頑張っているよと、誰かにも自分にも伝えたくなりまし
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女神の継承(2021年製作の映画)

4.2

これは大変良き民俗ホラーでした!
至る所に散りばめられた邪悪なテイストにテンションぶち上がり。
※いっぬが可哀想な目に遭います…うぅ…

呪詛(2022年製作の映画)

4.0

POVという手法を上手く活用した作品。
大黒仏母の造形や本作のポスター等、ヴィジュアル面も良かった。
それでは皆さんご一緒に
\ホーホッシオンイーシーセンウーマ/

凶悪(2013年製作の映画)

4.0

とにかくリリーフランキーの演技力が素晴らしい
これが史実というね…
よし、ぶっこんじゃおう!

ライトハウス(2019年製作の映画)

5.0

好きや…
めっちゃ好き…
好きやねん…

(訳 もうとにかく全てが素晴らしい。
鑑賞後には愉楽の衝動でよがり狂いたくなるぐらいに、私の琴線に触れるどころでは無く、この作品と私の過去現在がぐちゃぐちゃに
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狂猿(2021年製作の映画)

4.0

デスマッチのカリスマ葛西純のドキュメンタリー映画。
デスマッチの歴史と葛西純の歴史を振り返りつつ、カリスマとしての矜持や地道な裏作業、そして日々の暮らしを垣間見れる。
ドキュメンタリー映画としての作り
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朝が来る(2020年製作の映画)

4.5

欲しかった人と手放さざるを得なかった人、この両者の対比の根源は愛したかった人と愛されたかった人なのではなかろうか?
勿論、現実的には一概にそう言えないのは重々承知している。
交互に描かれた二人の人生が
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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.0

役者の皆様の演技力にお見事、と拍手を送りたい。
個人的には舞台演劇を思わせる映画も大好きで尚且つクラシカルな台詞回しも好みなので、この映画のカラーに魅了されました。

思想の統制による倫理観を失った狂
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みをつくし料理帖(2020年製作の映画)

3.7

美味しそうな料理が画面を彩りますが、お腹が鳴るというよりは優しくじんわりと沁み渡るような映画でした。
奇を衒う様なカットや大迫力のシーンなど必要無く、松本穂香さんと奈緒さんの繊細な芝居が光り、角川映画
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オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(2013年製作の映画)

4.5

芳醇なワインや濃厚な味わいのチョコレートを味わったような余韻を感じた。
音楽も映像もただ素晴らしい。
速攻でサントラ購入したね。
ティルダ様が美しすぎる…

コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

4.3

もう何回観たか覚えてないぐらい観ている作品。
何も考えずにずっと観ていられる映像。
コーヒーと煙草と他愛のない会話、それだけでこんなにオシャレに作り上げた役者と製作陣に脱帽。

酔うと化け物になる父がつらい(2019年製作の映画)

4.0

身に覚えのある家庭環境をもつ者にとっては観ていて本当に辛かった。
故に心にずっしりと残る。
観終えた後に、私は赦せるだろうか?という問い掛けを暫く頭の中で反芻させていたが、出来るならば赦せる様に強くな
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.8

グザヴィエ・ドランのファンなので、そりゃ観ますとも。
ドラン特有の大胆且つ、シーンに馴染む楽曲の使い方は流石の一言。
マティアスの葛藤が観ていて辛かった。
前作同様にラストシーンを経て、登場人物の踏み
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.8

遅ればせながらやっと観れました。
現実問題として、社会というシステムを人間という生物が運営すると格差を産み出す事により正常を保とうとする。

終盤のとあるシーンでソン・ガンホが階段を駆け下りて外に出よ
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ミッドサマー ディレクターズカット版(2019年製作の映画)

2.8

もう後一押し二押しあれば化けた作品だろうなぁと感じた。
役者の演技は良いと思うし、設定も悪くないのに、全体的に浅く感じた。
余韻が全く残らない味の薄いワインを飲んだ様な感覚に近い。

ジョーカー(2019年製作の映画)

3.5

ずっと楽しみにしていたし音楽も良かったし衣装も良かったのにこの作品が俺に刺さらなかったのは、金持ちが描いた底辺を見せられているからなんだな、と敬愛している漫画家さんの意見を見て納得した。
だがしかし、
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おいしい家族(2019年製作の映画)

3.7

とても優しい映画。
あるがままの自分で居られるユートピアに俺も行ってみたいなと思うと同時に、行ったら行ったで俺はどうなってしまうのだろうか?と考えたり。
でも観終わった後に優しい気持ちになれる温かい作
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.8

音楽も衣装も画作りも全てがオシャレな映画。
特に色彩感がとても好みです。
意外と随所に詩情を感じられて、濃く深みのある色彩と余白を残した主人公の内面の対比が興味深い作品でした。
とりあえず観終わってす
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ある船頭の話(2019年製作の映画)

4.0

初の長編監督でこのクオリティは素晴らしすぎる。
俳優としても大好きだけど監督としてのオダギリジョーも大好きになりました。
人間の根源だったり、人間の意味について考えるきっかけになる映画。
きっといつの
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.5

当時を再現した背景の細かい所や音楽へのこだわりは流石の一言。
最低限、チャールズ・マンソンやシャロンテートの事件について知っておいた方が楽しめると思います。
タイトル通り、おとぎ話な映画。

ウィーアーリトルゾンビーズ(2019年製作の映画)

3.8

とても面白い映像に音楽が素晴らしくマッチしていて引き込まれました。
ユニークな撮影技法も用いられているみたいで、そこにフィルム写真のような質感も感じてより魅力的でした。
綿密に計算された挑戦的な映画。
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サスペリア(2018年製作の映画)

4.3

隆起する肩甲骨!
逆方向に曲がる関節!
あゝ素晴らしい。
ティルダ様は相変わらず美しく、トム・ヨークが手掛けた音も作品全体の絵作りも謎を残して終わるのも凄く好みです。

We Margiela マルジェラと私たち(2017年製作の映画)

3.9

チームに誇りを持つ事。
垣間見えるクリエイターの苦悩。
エネルギーを保ち続ける事の難しさ。
確かに一つ言える事は、この映画に出演したかつてマルジェラで働いていた人達は皆、戦士であり求道者であったという
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.0

高校生の時にDVDで観た気がする。
鋭いメッセージ性とハイセンスなヴィジュアルを併せ持った名作。
観終わったらアンソニー・バージェスの原作本も是非。
またイメージが変わると思います。

耳をすませば(1995年製作の映画)

3.6

冷静に考えろ…
天沢聖司くんストーカーじゃね?

悪の法則(2013年製作の映画)

4.2

当時レイトショーで観ました。
深夜の人も疎らな映画館の雰囲気も相まって極上な時間を過ごせました。
人間の持つ欲望についての作品。
バッドエンド好きの私、大喜び。

嫌われ松子の一生(2006年製作の映画)

3.9

愛したくて、愛されたくて、ただそれだけでも人生は地獄。
懸命に生きようとすればするほど、それは尚更のこと。

まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)

4.5

正常とは?狂っているとは?
陽気な明るさの中に内包されたメッセージが強く刺さる作品。
平和で楽しい方がいいよな、と思うよ。

LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て(2018年製作の映画)

4.8

三上博史さんのファンなので観た映画。
途中までは舞台を観ているような映画で、個人的にはそういうタイプの映画も好きなので楽しめた。
この作品を舞台ではなく映画にした意味。
それが最後の最後に表れます。
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エレファント・ソング(2014年製作の映画)

4.3

冬の空気、その冷たさ。
張り詰めた空気、その肌触り。
観終えた後に憶える感覚がとても好きな映画。

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