懐からはみ出る手紙、走って走って走るバンツマ。殺陣の面白さなのか、阪東妻三郎の魅力なのか。最後にかけて、画面は疾走感に包まれていく。
ニューヨークの街を駆け巡る馬とカウボーイたち、次々に放り投げられる人間に興奮。サウンド版でないものを観てみたい。
自伝ではなく、自画像。
言葉で語るのは難しい、そこには極めて映画的な何かが存在していたから。
特別学級のプレートが繰り返し映され、そのたびに変化していく。黒板に書いていたカウントダウンを消したその瞬間もいい。みんなの成長。
いかにも道徳的だ。子どもたちの取っ組み合いの喧嘩の潔さ、そして、悪意に勝る善意の崇高さ。
ディゾルブや多重露光など、画面構成の丁寧さが要所要所で光る。息子の様子を確かめる為に学校の階段を駆け上がる父親>>続きを読む
シャルロットのまなざす世界がうまく描けているからこそ、その憧れからの幻滅は鋭く、思春期に誰もが抱いたアンビバレントな感情に再び触れることになる。彼女のクララへのまなざし、まさしく我々が映画に抱く憧れそ>>続きを読む
誰もが愛らしい人である、というごく当たり前の事実を再確認させてくれる映画だ。キャメラと被写体の溶けるような距離感、圧倒されるばかりである。
音の綿密な演出がすごい。が、逆に言うと、それが目についてしまう。
とはいえ、本作において音の重要度の高さは並々でないので仕方ないか。ラジオから、LOVE LIFE が聴こえてきて、それが空間を繋いでい>>続きを読む
ニューヨークの空港で、入国も帰国もできずに宙ぶらりん。「群れ」からの孤立であり、いかにもスピルバーグ的な主題。
『太陽の帝国』と感覚的に近い感じがしたが、こちらはヤヌス・カミンスキーの暗さとトム・ハン>>続きを読む