この頃のエドガー・ライトは良かった。
退屈する間もないスピード感も気持ち良いし、グロもギャグもドン引きしすぎない絶妙の塩梅。
オタクネタも無邪気の範疇。
いつのまにか嫌いな作家になってしまっていたが>>続きを読む
昔観た時は優等生的な映画ぐらいにしか思わなかったが、見直すとかなり良かった。
「トム・クルーズの賞狙い映画」という世評に惑わされていたのかもしれない。
何もかも正反対な『トップガン』が世間を盛り上げて>>続きを読む
あの可憐な松原智恵子が、甚だ原始時代の様相を呈す東映実録の世界に放られてどうなるかと思いきや、意外にも強く効果していた。
後の女性文芸路線の萌芽を感じる新三部作だが、その立役者が日活青春映画出身の松原>>続きを読む
実録チックではあるが、本質は60年代の東映ギャング映画が蘇ったようなバタ臭い無国籍アクション。
シリーズの中でもひときわ番外編の趣が濃い。
『暴走パニック 大激突』『狂った野獣』といった東映カーアクシ>>続きを読む
笹原脚本管理下にあった怜悧な群像劇から、『人斬り与太』時代の”一人追い”形式へ回帰。
結果、単発芸の連続でしかないキャラ勝負映画と化し、旧来型のプログラムピクチャーへと堕ちた。
とはいえ全盛期の深作な>>続きを読む
この時期になると、一般の日活映画にもロマンポルノの足音が聞こえるというか、OPなどロマンポルノと言われても違和感がない。
『女の警察シリーズ』では悪どい引き抜きから女を守っていた小林旭だが、流れを汲む>>続きを読む
『動く標的シリーズ』のその後を描いたような、老ハードボイルド。
地味な映画だが、主演クラスから脇役に至るまで実力派揃いの良作。
物語自体はいい年こいた初老たちによる痴情でしかなく、その辺みみっちさも>>続きを読む
久々に観たけどめちゃくちゃ面白い。
この語り口は発明だよなあ。未だに現役だし。
『ゴッドファーザー』より『仁義なき戦い』に近い。
ジェームズ・キャグニー直系のジョー・ペシが、『ミーン・ストリート』の>>続きを読む
当時はDBそのものに飢えていたので、シリーズを総括するようなEDは感動的だった。
とはいえ緊張感はなくユルユル。
やはり練習試合感を全面に出されると厳しい。
バトル中にいきなり悟空を殴りだすベジータを見た時は、見てはいけない物を見ている気分だった。
魔人ブウ戦や前作の道程はなんだったのか。
昔の劇場版みたいな「オラに力をくれ→撃破」に比べたら、今回は倒し>>続きを読む
ヒルデガーンなる人格もクソもない怪物とよく分からないモヒカンのゲスト主体で話が進む割に、最後は悟空が伏線ゼロの謎技で解決するという大胆な構成を持つ。
それでも本編ではあまり描かれない日常パートが多く、>>続きを読む
空間切り取りやパズルテレポート等、ジャネンバのアクションは新機軸で魅せるが、それに打ち勝つのが合体戦士というのは幼心にフェアじゃない気がした。
スピンオフのさらにスピンオフという感じ。
当時幼稚園児だったが、ひどく不出来なブツを目撃した印象があった。
実質的リメイク『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』にて成仏さる。
ブロリー、原始人と化す。
青年悟飯の造形失敗がダイレクトに痛いスピンオフ。
ワンパターンの各個撃破ではなく、味方側が倒れる中でトランクスだけがゴクアを撃破するという展開はおっと思った。
市街地での戦闘も珍しい。
敵ボス・ボージャックは大して魅力ないのに、SFCゲームのおかげ>>続きを読む
ブロリーのキャラは良いが、ベジータのキャラも含め話は崩壊気味。
DB映画のくせに70分もあるので途中で飽きる。
劇場版にも関わらず作画は粗いが、悟空&メタルクウラ1号機のアクションは出色。
界王拳アクションの見納めでもある。
カードダス等でネタバレしていたものの、崖の上の100体はインパクトでかかった。
セルの試作品みたいな人造人間13号と戦う。
14号、15号は見た目のキャラは濃いが喋らないので印象に残らない。
13号は80年代のアメリカ映画に出てきそうな見た目でこれまた没個性的。
合体後はこれまた>>続きを読む
たしかこれは90年代半ば頃フジテレビのDB×ちびまる子ちゃん正月コラボ番組で観た。
悟空とまるちゃんが袴を着て互いの映画(ちびまる側は『私の好きなうた』)をプレゼンする公正だったが、小学生のくせに上下>>続きを読む
『殺人者を追え』のついでに再見。
暑そうな描写の釣瓶打ちな冒頭から、大木実の目線でタイトルバック。
ここまでは凄く記憶にあって、あとは高峰秀子や田村高廣が出ていたことすら忘れていたのだが、見返しても一>>続きを読む
最近の気候にピッタリの張り込み映画。
「あんな大金があったら扇風機数百台買いたい」という台詞に同意するほど暑さが伝わってくる。
それでも『野良犬』や『張込み』に比べて都会的というか、外国犯罪映画の香り>>続きを読む
『普通の人々』や『いまを生きる』の遥か前にこんなのがあったんだなあ。
こういう、いかにも家父長的な人物がニューロティックに描かれるとより歪みが増す。
なんて恐ろしいんだ。
「婚前交渉」という言葉も知らない女性観。
2年後にロマンポルノを撮り出す会社の映画とは思えんな。
あくまで吉永小百合と浜田光夫の映画なので渡哲也は珍しく振られ役だが、天然炸裂の吉永小百合に対し「アン>>続きを読む
ニヴフ民族(ギリヤーク人)を扱った映画は珍しいんじゃないか。
「敵役(小高雄二)はおろか主人公(宍戸錠)も日本人を恨んでいる」という設定然り、ロケーション主体の撮影、宍戸錠と和泉雅子が台詞もなく氷上>>続きを読む
良く出来てるとは言い難いが、発するエネルギーは強かった。
田村正和と渡哲也の組み合わせは珍しいので、同時期の『荒い海』の姉妹編かな?と思いきや、蓋を開ければ今村色の強い社会派アクション。
むしろ『神々>>続きを読む
昔ほどの感動は薄れたが、それでも良かった。
今でも男友達と二人旅の時、別れ際はあの去り方を気取ってしまう。
天真爛漫なキャメロン・ディアスに対し、普通なら悪役に位置する造形のジュリア・ロバーツを主人公に据えたのは面白いけど、コメディとはいえ所業が悪魔的すぎてちょっと引いた。
全てを知った元カレの反応も素敵で>>続きを読む
ベン・スティラー映画は苦手だが、これは良かった。
ここまで色々な男を狂わせるキャメロン・ディアスは陽性のファム・ファタールだな。
普通なら男性不信になる。
”ヘアジェル”よりも犬のシーンで笑った。
見慣れた役者たちばかりなのに、本当にこういう人々がこの場所で暮らしていたようにしか見えない。
記録映像より記録映像っぽい。
山田洋次の超技巧。
「”家系ホラー”を宇宙でやったろう」という前半は、見世物版『惑星ソラリス』気取りで楽しめなくもなかったが、サム・ニールが乱心して以降は4流スラッシャーと化してひどい。
やたら凝ってるゴア描写もこうなる>>続きを読む
再現VTR、下手するとカラオケ映像レベルのしょぼい映像に出鼻挫かれそうになったが、遭難してからは引き込まれた。
自分に置き換えて想像しながら観るとかなり怖いと思う。
少し前に観たジョン・スタージェス>>続きを読む
地下室でナチに怯えていた少女が世界一有名な映画女優になるまで。
オードリー・ヘプバーン自体は特別好きでも嫌いでもないから、ああいう生い立ちは知らなんだ。
オードリーの半生も興味深かったし、名作の切り>>続きを読む
藤竜也の無駄遣い。絵に書いたような凡庸な「頑固おやじ」。
年寄り監督が撮ったかのような…
この監督の映画は合わないと分かった。
『ビーチ・バム』とか、この映画のリリー・フランキーみたいな「不真面目に>>続きを読む
「つまらない映画」よりも、こういう「一度見れば二度と観なくていい映画」が嫌いだ。
この監督、近年すっかり硬派ぶってるけど、こんなものを作ってるあたりやっぱ信用出来ない。
想い続けた若い女に念願叶ってハフハフしゃぶりつくダーク・ボガードに対し、蝋人形のように脱力し無表情になったジャクリーヌ・ササール。
この落差がきつい。
向いている方向は『ロング・グッドバイ』なのに、謎の散りばめが逆効果でとっちらかってる。
ジーン・ハックマンは好演だが、他の登場人物たちは安っぽいせいでミステリアスというより支離滅裂。
ラストの水上バイ>>続きを読む