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<抑圧された女性は共に支え合い>
イスラム社会のモロッコでは、妊娠中絶は違法で、未婚の母から生まれた子は「罪の子」として厳しい人生を強いられるという。その境遇にあるサミアは、生まれたら養子に出して別>>続きを読む
<高齢者必見の問題作にして怪作!>
要介護老人の後見人として働くマーラは、理路整然と搾取女の本領を発揮して悪行の限りを尽くすダーク・ヒロイン。その犯行は、全て法律に則っていて誰にも止められず、その手>>続きを読む
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<夢追い人と家族が織りなす人間ドラマ>
前・後編(約4時間半)を通して観た。
脚本は足立紳で、『百円の恋』と同様、本作でもキャラの肉付けが巧みだ。
晃は自らの限界に気付きながら夢に縛られている男、龍>>続きを読む
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<世の理不尽に耐える母子の生きざま>
コロナ禍の中、社会のあらゆる抑圧と理不尽に打ちのめされ、加えて意固地で不器用な生き方が災いして不幸な境遇から抜け出せない。そんな母子の切ない物語。
男性優位の社>>続きを読む
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<狂気の主婦を支える家族の絆>
人をもてなしたい、そんな純粋な思いなのだが、他人がいると何故か過剰に振舞ってしまうメイベル。そんな妻の思いに無理解なニックは、自分の妻が異常だと人に思われたくない、少>>続きを読む
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<温かく切なく描く愛の形>
同じ男を愛して喪い、その思いを引きずる男と女。ケーキ職人が愛したのは同性の恋人で、異国に追って足跡を辿るうち、喪失感を共有する彼の妻と心が通じ合い結ばれてしまう。
いわゆ>>続きを読む
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<学ぶとは、生きるとは>
国王付きの学者でキリスト教徒だった若銓が、迫害され流刑となった島で、豊富な海洋生物の知識を持ち、出世して人の役に立ちたいと独学する若者・昌大に出会い、互いの知識を教え合うよ>>続きを読む
<オカルトを信じるや否や>
旅回りの魔術師一座を待ち受けたのは、領事、警察署長、医師といった非科学的なものを信じない連中で、魔術のトリックを暴こうとする。そして魔術を披露した一座は彼らに嘲笑されるが>>続きを読む
<ヤクザ対刑事、孤狼二人の闘い>
前作では、大上(役所広司)の汚職まみれの制御不能な悪行が、実は裏社会の抗争終結に繋がっていたというストーリーだったが、そこには裏社会なりの組織のメカニズムが機能して>>続きを読む
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<狂騒で描く現代の孤独と虚無>
1960年代のアメリカ社会は、物質的には豊かになるが、ベトナム戦争が始まって社会は混沌とし、人間関係は希薄になっていった時代。
そんな時代を背景に、中年実業家の良き夫>>続きを読む
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<認知症の父と家族の物語>
原作はフローリアン・ゼレールの戯曲で、この作品の後にゼレール自身が監督した映画『ファーザー(2021年)』が公開されている。原作は一緒だが映画の色合いはだいぶ異なる。
ド>>続きを読む
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<権力と服従が招いた不幸な実話>
敗戦直前のドイツで、疲弊した兵士たちによる脱走や犯罪が頻発する中、脱走兵の若者ヘロルトは偶然手に入れた軍服を着て将校に成りすまし、瞬く間に残虐な支配者へとのし上がっ>>続きを読む
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<国に背き良心に従い生きた>
独裁国家だった冷戦時代の東ドイツで、監視体制の中枢にいるヴィースラーは、家族も愛する人もなく、ブレヒトを読むことも音楽に涙することもなかった。そんな彼が反体制派と目され>>続きを読む
<変化する社会に翻弄される人々>
遠く山西省から沈みゆく三峡の地へ、別れた妻子を探しに来た男と、音信が途絶えた夫を探しに来た女。三峡は風景画や詩歌など様々な中国の芸術を育んだ土地だが、そんなことに二>>続きを読む
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<性被害の不条理、復讐の罪を問う>
近代化が進むイラン。行き過ぎた工事でアパートが崩れかけ、住んでいた夫婦が引っ越したその先で妻が暴行事件に遭ってしまう。犯人追及の先に行商をする初老の男が現れ‥‥。>>続きを読む
<警察とヤクザの癒着と対立、人間模様>
『仁義なき戦い完結編』を撮った翌年の作で、それまでヤクザを演じた役者が、本作では刑事になるという実録路線の異色作。それだけに、どっちがヤクザか警察か、誰が正義>>続きを読む
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<女優と監督、その愛と業>
かつて心底惚れ抜いた女がいた。女が本当に愛してくれていたかは分からない。その女は他の男に走って、そして死んだ。
死の淵に立ち会った男はその後5年間立ち直れないでいる。過去>>続きを読む
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<飄々と描く人生と男女の深淵>
ヒロインのガミは儲からない花屋を経営し、夫は翻訳家をしていて、「5年間夫とはいつも一緒。彼は離れないことに愛を感じている」と言う。
そんなガミが夫の出張中に、3人の同>>続きを読む
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<事件被害者にとって赦しとは>
女子生徒が万引きをしたのかどうかは分からない。しかし、それをきっかけに死亡事故が起き、何人もの人生が狂ってしまう。
事故を招いた店長はひたすら詫び、娘の無実を信じる父>>続きを読む
<自然は壊され、心は病んで>
冒頭のタイトルバックから、無機質な工場群がピンボケで映し出され、カラーでありながらモノクロのような荒涼とした世界が広がる。
この映画が作られた1960年代は、世界各国が>>続きを読む
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<死刑執行を命じられたら非情になれるか>
4話のオムニバスから成り、(1)は平和な生活を営みながら死刑執行を生業とする男、(2)は死刑執行の命令に耐えられず兵舎を脱走する男、(3)は犯罪人と思い死刑>>続きを読む
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<旅をして、物語を綴り、ずっと一緒に>
女性同士の友情物語だが、本音と建て前、羨望と嫉妬が入り混じって、互いに傷つけ合いながらいたわり合い、心の内で闘いながら絆を深めていく。その心理も複雑だが、物語>>続きを読む
<社会の闇に抗う壮絶な純愛>
女子高生とチンピラの若者は共に親の庇護下にはなく、信頼できるのは自分だけ。そんな孤独を抱えて身を寄せ合ううち、お互いがかけがえのない存在になっていく。そしてある事件をき>>続きを読む
<安楽死に潜む幸福感とは>
「暗くて重い」「救いがない」「安楽死を看取るのは辛い」という感想が並びそうな、日本では劇場未公開の映画。全体的に言葉足らず、という印象を持った。日本と北欧の死生観の違いに>>続きを読む
<老後の幸せを問うドキュメンタリー>
探偵事務所に雇われた老人が、入居者を装って老人ホームに潜入し、虐待疑惑を調査するというドキュメンタリー映画。
第一印象は「本当にドキュメンタリーなのか?」という>>続きを読む
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<戦争を回避させた陰のドラマ>
平凡なセールスマンだった男が、東欧に地の利があって目立たないというだけでスパイ情報の運び屋に誘われ、やがて核戦争回避の陰の立役者になる。導入は軽妙だが徐々に深刻さを増>>続きを読む
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<死を見据え老いを生きる>
この森に集まった老人は、大火事で家族を失ったり、がんで余命宣告を受けたり、あるいは病院に幽閉された生活から抜け出したいとか理由は様々だが、静かな暮らしの中で、残りの人生を>>続きを読む
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<家族の断絶と神の沈黙>
作家の父、17歳の息子、心の病を持つ娘、娘婿で医師の4人が、島の別荘で夏の休暇を過ごす。穏やかに見えた家族関係だったが娘の精神病を巡って、潜んでいた愛憎が次第に浮き彫りにな>>続きを読む
<“見ること”にこだわり抜いた実験作>
世界中の映像を収集しようと旅する男とそれを追う女、その恋人の作家、私立探偵に銀行強盗犯まで加わって追跡劇を展開するロードムービーが前半。後半はアポリジニの村で>>続きを読む
<悩める文学中年の狡猾な企み>
ベストセラー作家の妻を持ち、自らも小説家志望のアルバロは、傑作を書こうと日々努力するものの、彼には才能も想像力もなく、文学セミナー講師から言われた「インスピレーション>>続きを読む
<パワフルな女性たちに快哉!>
主婦エレーヌは、妻を家政婦くらいにしか思っていない夫と暮らし、その身勝手な仕事人間ぶりに怒り、夫婦仲はギクシャクしている。また息子は女性に対して節操がなく、引き起こす>>続きを読む
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<使い古した喜びはやがて悲しみになる>
家庭を持ち、まもなく父親になる男と、縛られずに生きたいと未だに放浪生活をする男。人生の節目を迎えた彼らは、共に不安を抱えていた。
長らく疎遠だったそんな二人が>>続きを読む
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<静謐にして優しい異色の仏教世界>
キム・ギドクというと、理不尽な社会を糾弾する攻撃性や挑発性が真っ先に浮かぶが、本作にはそんな姿勢は全く見えない。輪廻転生という大きな枠組みの中に、一人の男の人生を>>続きを読む
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<人生を演じる男の不思議な寓話>
主人公オスカーが何者であるかは不明だが、リムジンでパリ市街を流しながら、富豪、物乞い、殺人者と、次々別の人物に変装しそれぞれの人生を演じていく。物語に繋がりはなく、>>続きを読む
<差別、暴力、共生を深く見つめる>
ニューヨークの黒人街で息子とピザ屋を営むイタリア人のサルは、怒りっぽい性格だが仕事を愛し、この街や人を愛していた。向かいには韓国人が営むスーパーがあり、これらの店>>続きを読む
<マザコン男の純真さが幸せを呼ぶ>
三人兄弟の末っ子に生まれ、父親には捨てられ、過保護の母親と二人で暮らしてきた30歳の男ピールは、突然母親を亡くし、25年前に父と共に去った兄たちを探す旅に出る。>>続きを読む