まるさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

最高の続編である。

ちさとまひろの2バットが帰ってスクリーンで暴れる。前作よりも無駄話が多くなり、コメディ要素もパワーアップ。
『レザボア・ドックス』を彷彿とさせるアクションシーンもスケールが上がっ
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

1.5

監督の好きなエピソードをリメイクし、ダイジェストで見ている感覚である。その幕構成が早いため誰にも共感が出来ない。誰か一人に絞って捌いても良かったのではないか。また、エヴァのストーリーに置き換える事が可>>続きを読む

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.0

スピルバーグ監督の自伝的映画。どこまでが事実で、どこまでが虚像か気になる。
非常に辛い自分の物語を映画に逃避行する。複雑な家族関係に対して皆が悲しみと身勝手さがある。完璧な存在ではない。

ラストシー
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ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

3.5

誰もが知っているピノキオの物語をギレルモデルトロが現代的かつ普遍的な心情を優しく、時にはダークに再編集した。
お見事な物語。二元論だけではないゼベットおじさんの深い悲しみの底にある心情が儚く美しい。

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.0

導入でスクリーンから戦地に放り込まれる。戦争を大人のゲームと思っている若者たちが戦地で現実を知る。WW1の膠着状態が視覚的に理解しやすいように描かれており、反戦映画ならではの描き方と、その後ドイツがど>>続きを読む

ブロンド(2022年製作の映画)

1.0

死人に妄語である。実在の人物を使用して妄想的かつ攻撃的に婉曲に捻じ曲げたフィクションを誰が怒らないのだろうか。

モンローの不安定さは誰しもが知っている事実に対して、原作と監督が勝手なイフを織り混ぜす
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.5

カオス世界にトリップ。映画的流行のマルチバースを活用した普遍的なテーマである。ありのままの自分を引っ張り出し、カオス映像にくっつける様はあまりにも混沌としている中での一本筋が通った真っ当な映画である。

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.0

『ザ・スクエア』の居心地の悪さを知ったが、そこまで居心地の悪さは薄れていたので見やすく、面白いブラックコメディと受け入れることができた。
さまざまなヒエラルキーが大逆転するが、
その中でも登場人物はエ
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.0

夫殺人容疑の妻と追いかける刑事の恋路が絡むサスペンス。

パクチャヌクの官能的なシーンはほぼ皆無と言っていいが、変態性があらゆるところで滲み出ている。下敷きにある『めまい』を随所で思い出し、二転三転す
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

2.5

80年代初頭。エンパイア座で起こる数奇な恋愛物語。

サムメンデス色は色薄く、疎外された二人はエンパイア座で共にすることで成長していくが、鬱と差別というテーマが収まっていないが映画愛で丸く収めているよ
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ワース 命の値段(2019年製作の映画)

3.5

9.11被害者の命に値段を付けた弁護士の物語。
情緒は捨てて、数値的な被害だけ考える弁護士と、あらゆる事象に考慮するべきと被害者たち。そして政府や大企業の思惑。

大事なのは昇華と知る。見事な映画。制
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.0

ジョナサンメジャーズ演じるカーンを主役にした映画。冷静沈着で窄みのある演技。征服者の恐怖が伝わる映画であれば満点だろう。

問題はアントマン側である
プロットは間違ってないが、肉付けの登場人物の葛藤が
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バビロン(2021年製作の映画)

3.0

無音から足音が迫る黄金期の20年代ハリウッド。赤子も泣き止む大規模なパーティが本作の1番の見せ場であり、そのまま急降下していく。雑な演出と映画史の裏側を見せようとするラストがきまりを悪くしている。チャ>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

おじさんに嫌われたおじさんが嫌われてないと願いながら付き纏う映画。

島には独自のゆったりとした鎖国かつ閉鎖的な空間が程度の知識が手に入らない面白くないものとしている。コリンファレルが島を出ることを願
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少女は卒業しない(2023年製作の映画)

3.5

卒業まで2日と迫った女子の思いが大人へと一歩近づく。

桜並木の美しさや図書館の本カバーとどこか懐かしき淡い色と卒業後の彼女らのドラマを見てみたいと思えるほどの主観にさせられる。

別れを超えて成長す
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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.5

実話に基づく物語。田舎町の10名余りの共同馬主になりレースへ挑戦する。

教科書に載りそうな三幕構成と組み立て方。王道過ぎるがぴたりとハマりすぎて文句を言えるところがない。

ウェールズ映画というとこ
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

3.5

早歩きで別部屋に向かう。何するかと思いきや体操。瞑想をしながらタスクを振るように体操をする。

モリコーネの生涯は奥さんと音楽だけ。

モリコーネが手がけた映画が年代順に次々と出てくる。どのような人物
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アンブリン(1968年製作の映画)

3.0

スピルバーグ第1作商業映画。
本人は恥ずかしいかもしれない上、プロのように見せかけたと仰っているが、ガールフレンドとの逃避行をニューシネマらしく美しい音色と砂漠で撮っている。
また、大人への逃避行も自
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.0

地上から600mの電波塔に取り残された友人2人の運命は如何に。

映画上制限された上なので展開が読みやすい。
ただ高所恐怖症でなくてもヒヤとさせられる映像多し。
VRのような自身がその場にいるような感
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RRR(2022年製作の映画)

4.5

頭に思いつくカットが何個もある。3時間余りの長尺は失速することなくラストまで迎える。途中のインターミッションシーンまでかっこよくて笑えてしまう。
気分高揚映画を観るときのオススメである。

スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

3.0

クリスマス3日余暇を不安定なダイアナがいかに乗り切れるか。
ダイアナが王室に来てから崩れていく様は描かれないので予備知識は土台であってから鑑賞推奨になる。
フィクションとノンフィクションの狭間なのでダ
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愛する人に伝える言葉(2021年製作の映画)

3.5

癌で余命がわずかで自暴自棄になる息子と親身に支える母の関係が切ない。カトリーヌドヌーヴの苦く痛い気持ちをわずかな表情だけで魅せる。ブノワマジメルのさまざまな表情も良い演技。
何もやれてないという言葉が
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.0

観客としては彼に想いを持って映画に来ているのに彼を想わせてくれないのに対してフラストレーション。
ヒーロー誕生を描かないといけないのは分かるがそれよりも描いてほしいのは彼の大きな存在である。

窓辺にて(2022年製作の映画)

3.0

今泉監督の映画で度々出てくる不倫する登場人物。決して良い行いではないと登場人物すら分かっているのに事後の話すら面白く綺麗に聞こえてくる。
完璧な人間なんぞ居ないけど、隣人に自信を貰える。
心に余裕を持
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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

3.5

明日、誰かと会うことが少しだけ楽しみになる一本。

『ファントム・スレッド』のレスリーマンヴィルがドレスを買う立場へ。お茶目で器用なおばさまがディオールにフランス革命を起こす様は楽しいですし、ドレスや
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.0

70分という短尺が心地よいリズムによって織り成される描写の数々。
シアマの繊細さが映像の数々の端々のセリフで見受けれるが少しだけでも違えば映画として成り立たないような時間が素晴らしい。

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.0

とても大好きな映画です。
説明要らずのテンポの速いアクションと密室芸で楽しい。

レッドカーペットで直接お会いしていることを加味した点数となります。

ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV(2021年製作の映画)

4.0

編集が如何に大事か分かる映画。

当時酷評が多かったロッキー4を再編集し直した。

良かったです。80年代のテイストは消えないものの、イライラする場面は消え、セリフの位置を変え、別パターンのカットに変
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.0

空に何かがいる…。
ジョーダンピールらしいメタファー満載の映画となり、奇妙な音楽と撮影ですぐにピール監督作品とわかる。
組立はすごくいいのだが、ひとつのシーンが長いためかテンポの悪い長尺。

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

2.5

テーマを論理的に解決できないまま肩透かしを食らった。結局、何回も同じことにあって学ばない人間とは。

シーンごとに楽しいシーンはあるが、軸が多すぎて向かう矛先がはっきりと見えない。パーク組が居ない方が
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プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

3.5

必要な条件以外できる限り削ぎ取った簡潔な映画。古典的なスリラーの作り方かつ美しい三幕構成と言った基本的文法が揃っている為、目新しさと言うものはないが面白い。

今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

4.0

擦られ過ぎている映画ではある。主演の演技は残念で、台詞も臭いのだが、
周りの役者と脚本の構成と精密さで非常に質の高い映画となった。

思ったことがそのまま展開する物語はではあるが、繋ぎが上手いので楽し
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