TakumiToyamaさんの映画レビュー・感想・評価

TakumiToyama

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

史実に対して誠実に描いた作品だと思いました。
原爆投下や広島長崎の惨状が描写されてないという意見があるのであれば、ただただ悲惨な映像があれば悲惨に見えるのか?という話で、核兵器の恐ろしさや当時の大義名
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海がきこえる(1993年製作の映画)

4.0

15年振りくらいに見たけど、こんなに良かったっけ!?となりました。画面の構図や背景の絵がいちいち良すぎる。
(モノローグはあるけど)それぞれのキャラクターは多くを語らず、心情がなかなか読み取り辛いから
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

前作以上に、圧倒的な映像と重低音を映画館で体験すべき作品。劇中の人々の熱狂を鑑賞する体験とも言えるし、あらゆる意味で宗教的でもある。
とにかく画面をデザインすることに振り切ってるというか、物語の展開的
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リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング(2023年製作の映画)

3.9

偉大なオリジネイターの矛盾と苦悩と解放を描いたドキュメンタリー。
ミュージシャンに限らず、あらゆる人々の影響元やロールモデルとしてリトルリチャードが存在したということ、この映画を観るとそれがよく分かる
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.1

正直前半は何回かウトウトしたけど、終盤〜ラストシーンは画面を食い入るように観ました。
たなびく白いシーツを抜けて映る漆を塗る2人、鉄格子の奥に見える波打つ海とそれを見る2人、扇子を使って視線を強調する
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

恋愛関係にはならずとも救い合える2人の関係性。相手の心情に寄り添いながら、誰もがそれぞれ当たり前に持っている生きづらさを理解しようと努めること。ふとしたときに目に映る光景や、投げかけられる何気ない言葉>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.1

IMAXマスト作品。映像もヤバいがハンスジマーの劇伴もヤバい。スターウォーズ×ナウシカ的な世界観だし、伏線散りばめられたストーリーも面白いが、今作は完全にプロローグ(155分あるけど…)という感じなの>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.0

こんなに静かな映画は初めて観たかもしれない。
台詞も少なく、物語が大きく動くわけでもなく、長回しの撮影で映される人物の(たまにゾクっとさせるような)表情と、絵画並みに美しいカットを挟みながら、本当に淡
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.6

STOP MAKING SENSE(≒意味付けをやめろ)、つまりは考えることをやめて、繰り返されるビートに乗って踊り続ければ良いということ。

徐々にメンバーが加わっていく流れがめちゃワクワクするし、
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千年女優(2001年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

今敏の劇場アニメーション2作目。前半のコメディタッチな雰囲気で油断してたら後半から怒涛の展開。走るシーンが圧巻。虚実入り混じった展開からラストシーンへ着地する構成も見事。
好きな人を追いかけている自分
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Renaissance: A Film by Beyoncé(2023年製作の映画)

4.2

超圧巻の完璧なライブパフォーマンス&主にツアーの裏側を映したドキュメンタリー。
ルネッサンス以前の作品はそんな熱心に聴いてないけどかなり楽しめたし、ビヨンセをあまり知らない人でも全然問題ないかと。
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くるりのえいが(2023年製作の映画)

3.9

くるり流のGet Back。この映画を観ると新作に対する解像度が上がるというか、より好きになります。
若かりし頃の映像が挟まるのもグッとくる。
音楽やってる人はレコーディングしたくなりますね。映画館で
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

冒頭から出てくる状況説明セリフやその後の大げさ演技を観て、むむ…という気持ちになってしまったのは否めないです。ただ、実際良かったところもいくつかありました。

良かったところ
・ゴジラがめちゃくちゃ怖
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.2

完璧主義を何とか貫こうと必死に行動する殺し屋のお仕事映画。
フィンチャー新作という期待を裏切らないバキッとハマる映像と緊張感が続くので、この手の映画が好きな人は脳内物質出ます。
継続する緊張感→エンド
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.1

まず、2023年にオリジナルSF作品が観れることが嬉しい。
人間vsAIという構図は使い古されたモチーフのようで、AIや機械や人工知能=悪(敵)という価値観を逆転させてるところがグッド。
エヴァやAK
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

25周年記念の劇場上映で久しぶりに観たので再投稿
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90年代の懐かしい質感で、まさに世紀末、インターネット黎明期という感じ。しかしテーマ自体は色褪せてな
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

公開初日に観て、数日後にもう1回(ずっと眠くてウトウトしてた)、8月末に3回目。
案の定一筋縄ではいかな過ぎる内容でした。

様々な引用、膨大なメタファーやアナロジーがあるようで、しかし宮崎駿が表現し
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バービー(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

大前提として、多くの人が楽しめるコメディ映画であることは間違いないです。
ただし観る人によって抱く感想は本当に様々だと思うので、エンタメ性と社会的な側面を良いバランスで両立してる作品でした。

現代の
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ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

3.9

角川シネマ有楽町でロバートアルトマン傑作選

鏡越しのショットや動き回るカメラで、現実なのか幻想なのか分からない映像が行ったり来たり。主人公が苛まれる妄想?幻影?を追体験しながら進んでいく。
こういう
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トップをねらえ2! 劇場版(2006年製作の映画)

4.1

35周年記念でOVA版を劇場で鑑賞

前作と絵柄が違うので食わず嫌いしてた2作目。約20年前の作品なので平成アニメのテンションに付いてけない感は否めないが、エヴァ(特に新劇場版以降)を彷彿とさせる要素
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ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)

4.3

角川シネマ有楽町でロバートアルトマン傑作選

7年前くらいに観て以来だったので再投稿。
所々にユーモアもある緩めのハードボイルド。カメラ動きまくりの70年代の映像観てるだけで大満足。猫も犬も脇役もみん
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雨にぬれた舗道(1969年製作の映画)

4.4

角川シネマ有楽町でロバートアルトマン傑作選

サンディデニスの美貌もさることながら、衣装や家の内装や夜の街のネオンなど、フィルムの質感も相まってどこを取っても美しい。
さらに、鏡やガラス越しのショット
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.2

クラシック界における権威の腐敗(転落)を描いてはいるものの、決して他人事ではなく、もはや誰にでも起こりうるような出来事や思考や罠が、この現代においてたしかに存在することを考えさせられる作品でした。>>続きを読む

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.7

目黒シネマで再鑑賞したので改めて投稿

言うまでもなくジョディフォスターとアンソニーホプキンスの演技がとにかく素晴らしい。
そして、劇伴とカメラワークとロケーション(冒頭のクラリスが森の中で訓練してる
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

実写「シン」シリーズの中でも一番馴染みのない仮面ライダー。庵野秀明作品としてとても面白かったです。
庵野印とも言うべき美しい画やアングルも印象的だったけど、バイオレンスな描写をちゃんと映したうえで、ヒ
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エルヴィス(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

序盤はめまぐるしいテンポの早さとギラギラ演出に面食らったが、あまりにも巨大なアイコンとなってしまったエルヴィスの苦悩と、黒人音楽への愛情が描かれていて興味深かった。
観終わったあとは切ない気持ちになっ
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.3

初めてのPTA作品。
はっきり言って大きなクライマックスや起承転結はなく、主人公2人が空回りしながらも必死に生きてるだけ…なのだが、それだけでも十分楽しめる映画でした。

良すぎるカメラワーク(特に冒
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シャイニング(1980年製作の映画)

4.6

セット、カメラワーク、ファッション(特にダニー!)、そして役者の演技、どれを取っても最高。数多ある名作の中でも、色褪せない魅力を持った特別な作品。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.5

これは予備知識入れて観た方が良い作品。
終盤まで淡々と進むが全く飽きない。1969年、憧れのアメリカンカルチャー盛り沢山。楽観的なムードの中にも確実に存在している不穏な空気と暴力。そして、時代に取り残
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.0

これも映画館で観るべき映画。否応なしにテンション上がる。凄いよトムクルーズ。これが何でもありにしてしまうスター性か。

言わずもがなアメリカ海軍をカッコよく描いたお話なので、楽観的に楽しめないという視
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.8

ウルトラマンや特撮はほとんど通ってないが、庵野秀明脚本なので観ないわけには。
大体楽しく観れたけど少し消化不良な感じ。まぁ元ネタほとんど分からないからね。。。

ザ・ビートルズ:Get Back(2021年製作の映画)

4.2

ビートルズが演奏しながら曲を作っている。それを観ることが出来るだけで幸せな気持ちになれるんです。
音楽を作るうえでの人間関係において、共感することや身につまされるような場面もあるが、何よりも、思い描い
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.8

公開当時、映画館で何回観たか。。。
短く感想を述べるのはとてもとても難しい。
とにかく、こんな素晴らしい形で終わらせてくれてありがとうという気持ち。

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