TakumiToyama

パーフェクトブルーのTakumiToyamaのネタバレレビュー・内容・結末

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

25周年記念の劇場上映で久しぶりに観たので再投稿
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90年代の懐かしい質感で、まさに世紀末、インターネット黎明期という感じ。しかしテーマ自体は色褪せてなく、周囲に定義された自分を演じるというところで、むしろ今の時代の方がよりシリアスに共感される部分もあるのではないかと思います。

アニメにしか出来ない表現や演出が満載で、現実と虚構の境目が観てる側も分からなくなるけど、シーンを繋ぐテンポが良いので、不快感はなくむしろ気持ち良く感じる。
そもそも、他者から見えている自分も、もっと言えば自分自身が認識している自分も、それが作られた虚構ではないと断言出来るのかどうかは疑問なわけで、そういうモヤっとした感覚をアニメならではの技巧で表現しつつ、そのうえでサイコスリラーとしても楽しませてくれる作品でした。

ラストのセリフ(しかも鏡越し!)からエンディングへ一気になだれ込むのが最高です。
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