tdmさんの映画レビュー・感想・評価

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コロンバス(2017年製作の映画)

3.6

非対称でもバランスを保っている。

寝れない深夜に見るには良い映画だった。

集中力の低下の話が面白かったのと、ジンが「感動した理由」を訊くシーンがよかった。わかった気になれる壮大なストーリーよりも、
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

4.0

今日この瞬間もあちこちにある景色。
カフェで落ち合う2人、掴みかねる距離感、気まずい会話、合わないと共通認識できながらも場を共有した事実が生み出す離れがたい空気感。着眼点が好き。

タバコもコーヒーも
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パーマネント野ばら(2010年製作の映画)

4.2

学生時代、レポートを書くためだけに見たのに圧倒的な衝撃を残していった映画。少なからず人生観に影響してる。

もう1回見てからちゃんと感想を書きたい。

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.8

最高の"なんでもなさ"。

世界を旅した気持ちになれる。ニューヨークが1番好きだったかなぁ。ローマはコントすぎておもろい。どこまでが概念としてのイタリア人で、どこまで本当にあんな感じなんだろう。イタリ
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.8

最後の一言がズルすぎる。

ノリきれなかったなーーーーー完全に自分の受け止め方が悪い。悪いところに目がいってしまった。「可哀想な人たち」として全く描いていないからこそ、それが凄く良いところでもあるんだ
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.7

オシャレを詰め込んだ映画。逆にいうと、オシャレしか詰め込まれていないので、それ以上でもそれ以下でもない。
ずっと絵画を眺めているような、絵本を読んでいるような、紙芝居を読み聞かせされているような、アニ
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マトリックス(1999年製作の映画)

4.0

人間が考えられる範囲の中でしかプログラムは動かない。それに勝るのは愛と信念と想像力であり、それこそ人間が人間たる所以。

問いが本質的すぎる。それをここまでエンタメに昇華しているのが凄いし、20年以上
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映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ(2021年製作の映画)

3.7

競争や損得のない世界で幸せそうに暮らしてる絵面見るだけで開幕5分なのにすでに涙腺緩みきってたし、トカゲの気持ちだけで泣けるからダメ。すみっコ入りさせてくれ頼む。
話としては前回の方が圧倒的によく出来て
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.0

会おうよで会ってくれる友人を大切にしようと思える作品。

体感1時間以下。一瞬も飽きなかった。語り方で歌を浮かせないの凄い。
話は王道中の王道。時間は待ってくれない。夢と妥協。資本主義への疑問。人間関
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.0

世界観がまずもって好き。中世ヨーロッパフェチ。そしてずっと霧で薄暗いところもフェチ。某砂の惑星とは格の違う丁寧さと殺陣。“The Last Duel”は見惚れて手汗ずっと出てた。金属音の重厚感。
霧が
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.7

スタミナ太郎とか男子中学生のバイキングとか、そういう類の映画。居酒屋6品コースの1品目が枝豆ではないにせよまぁガッツリで有名な店だからポテトフライぐらい来るだろと思ってたら、「え、米2杯出てくる?」み>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

3.7

言葉を捻り出すのが難しい映画。ワンシチュエーションスリラー。極限状態で歪む現実と理性。社会とは無縁の隔絶された環境だからこそ、手段を選ばず先に上に立ったものがルールとなる。人間が人間たる所以と向き合う>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.6

逃げる場所とうまく付き合って現実を変える。仮想世界は別世界ではなく、現実の地続きで成り立つ。

話はなんか細切れで感情が繋がってこないなーという感じだった。詰め込んでんなぁ。深掘りして欲しかったなぁ。
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夏時間(2019年製作の映画)

3.6

はちどりに次ぐ、って言うから期待して見たけど、ちょっと、うん???
見終わって3分から15分後ぐらいにかけてじわじわ良さはわかったけど。コンディションが悪かったのかな。好みの系統ではあっただけに惜しい
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.8

たまたま1番最初に仲間を見つけて、最初にコミュニティを作れた人間同士で共有されるものが「普通」になる。でもそれは必ずベン図的で規模の大小があるだけで、正誤ではない。

開始してすぐ繰り広げられる具体極
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クルエラ(2021年製作の映画)

3.7

強い女性に、音楽とビジュアルで攻めてくる今っぽい映画。音楽はBirds of Preyの方が好きだったけど、話はこっちの方が好き。

みんなディズニーに飢えてたのかわからんけど、そんな高評価するほどで
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.2

生まれは変えられないけど、生き方は変えられる。形作られてきた自分はそう簡単には変わらないけど、違う場所があるって知ったから、縛られながらも模索し続ける。社会が投影された自分ではいたくないから。

人生
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.2

ミステリーでありホラーでありフィクションである現実。

凄すぎるて。脚本もホプキンスも。
今年これ越えてくる作品ないと思う。映画じゃなくて人生体験、映像体験。すがる藁がなくなっていく様。
もう1回見よ
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わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

3.8

人生、日常、家族という関係。
愛なのか、呪縛なのか。
過ぎる時間、変わる世界、変わらない暮らし、老いる身体。
一言目のセリフにアレを持ってくるのが全て。凄く良い。終わらせ方も。

少しも映画向けになっ
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トゥルーノース(2020年製作の映画)

3.9

生きる意味は、死に方にある。

キツすぎた。疲れすぎる。
どこまでが真実はわからないけど、少なくとも映画の世界はどこまでも現実だった。これを公開できた事が凄い。
てか入り方がうますぎる。なるほど、そう
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街の上で(2019年製作の映画)

4.2

よすぎたな...邦画史上一番だな...刹那性と永続性。俯瞰で見ると面白い会話。ツボすぎ。
なんでもなさすぎて本当に好き。めちゃくちゃ上質なコントみたいな感じもある。
クラフトコーラとかクラフトサワーと
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.7

人生ってそんなんだよねっていう映画。

くどいほど具体的で、対比で攻めてきたな〜。
だからこそ、そこにあった話であり、誰にでもあった話。

人として重要な感情を取り戻したいと思った。もっと世界と関わろ
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.8

予告とかポスターのイメージとは違ったけど、普通にめっちゃ面白かった。完成度高い企業ドラマ。時代的にも個人的にも刺さった。洋ちゃん合ってたなー。伏線回収もすきだった。あの文字列にちゃんと意味があるとは。>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.8

孤独と孤立は違う。

人が生み出した経済という論理、資本社会という幻想の尺度で生きるのが幸せの唯一解なのか。こんなに広大で美しい「現実」は、ずっとそこにあるのに。現実的には付き合わなければいけない幻想
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

3.9

ドルビーシネマなのも手伝って、水と光が綺麗すぎる。特に水に関しては水より水だった(語彙力)

うーん、まぁそういう話の流れでそうなるんだろうなって思ってたけど、それでもやっぱりそこに着地するのは違うん
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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -(2019年製作の映画)

3.7

アニメぐらいの尺で前半クローズさせるの上手いなって思った。

中盤ぐらいの音楽のタイプ音すき。

ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

3.9

モノと記憶。
モノはモノ、記憶は記憶。そう切り離せたらどれだけ楽だろう。モノを整理することは感情を整理すること。見ているモノは同じでも、抱く感情は異なる。そこにはただモノがあるだけなのに。感情もモノの
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魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

3.6

アンハサウェイ。

アンハサウェイ。

アンハサウェイが美しくてかっこよくてかわいくて面白くてうますぎる映画。頭空っぽで見られるエンタメ久々で楽しかった〜。BGMがジュラシックパークとかバックトゥーザ
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ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

3.9

ずっと気になってた期待通りの作品だった。動き続ける絵本。伝説の世界、寓話の世界がそのままそこにある感じ。本気で画集買いそう。

癖のある絵といえばそうかもしれないけど、線の描き方とか2D的な表現とか自
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

ノーランだ...

ノーランだ..........

メッセージ性がどうとか脚本が超絶面白いかどうかとかどうでも良くて、とにかく映画体験として最高だった。お金の使い方エグくて笑った。

繋がった瞬間は
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.8

受け入れてくれたから。

表情で語る映画。
親ってこんな気持ちなのかな。話が進めば進むほど、肯定的な感情と否定的な感情が同時に増していってぐちゃぐちゃになる。みんながみんな無力で、不器用で、精一杯で、
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.0

「人間」。愛。

IMAXで見て良かった映画ナンバーワン。轟音と無音の対比が最強。

宇宙系の映画はどうしても途中でダレるんだけど、そんなこと超越するほど終盤が良すぎる。ノーラン凄すぎ。そして少しだけ
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Reframe THEATER EXPERIENCE with you(2020年製作の映画)

-

芸術...

ライブではなかった。パフォーマンスだった。それを求めて行ったけど、その期待を遥かに超えてパフォーマンスだった。逆に言うと、「ライブ」を期待して行くとちょっと違ってガッカリする層もいそう。
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はちどり(2018年製作の映画)

4.7

こんなに苦しくて、こんなに綺麗で、こんなに繊細で、なのにこんなにどこか力強い物語を他に知らない。無情で、無常な日常。淡々と時は流れ、世界は移ろい行く。それでも、羽を休める場所はあるのかもしれない。>>続きを読む

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.9

国も思想も全部虚像。でも虚像によってもたらされた感情は本物。戦時下に限った話ではない。Fuckin' ideology.

外国語がわからないのを良いことに暴言吐くフェチ。身体一つで魅せるのって素敵。
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