煌さんの映画レビュー・感想・評価

煌

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つぐない(2007年製作の映画)

4.7

人間の愚かさと罪深さ。人間が他者(もしくは己)を裁いたり、あるいは赦したりすることの限界性。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.8

まさかこの映画でこんなにボロ泣きするとは思わんかった。

自分の心の中にも巨大なベーグルがあって、しょっちゅう飲み込まれかけて、全てが無駄に思えて、愛が負けそうになって、ほとほと疲れ果ててしまう。
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ほつれる(2023年製作の映画)

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芝居+脚本における台詞の完成度の高さでここまで映画全体を引き上げられるんだな。テーマと展開そっちのけで芝居の付け方と台詞の書き方ばかり気になっていた

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

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人間の感情と想像力を掻き立て、一瞬で物語の世界へと引き込むことのできる音楽の力。
めちゃくちゃ良かった。更に映画を好きになっちゃう。

アニエスによるヴァルダ(2019年製作の映画)

5.0

「長年この仕事を続けてきた理由、それは"ひらめき"と"創造"、そして"共有"よ」

「ひらめきは何の前触れもなく突然現実から出てくる」


「…一緒に働くスタッフの姿を鏡に映し出してみた…映画は人と私
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ヘアスプレー(2007年製作の映画)

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「年を重ねるごとに僕らは強くなる」
「ここまで来たけどまだ道のりは長い」!

現実に打ちひしがれることなく生き続けようとする人間達の可能性。音楽と踊りに宿る底知れないパワーと希望。
信じる力は伝播する
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エル・スール(1982年製作の映画)

4.1

教会の後ろに佇む父の立ち姿。皆と同じように蝋燭の温かい光に包まれることはなく、どことなく冷たさの残る青い夜空の光が父の左半身を照らす。

ベッドの下に隠れる「沈黙の抵抗」、父からの沈黙の応酬。

窓辺
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汚れた血(1986年製作の映画)

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ジュリエット・ビノシュの顔見てたら映画終わってました!ほんとすみません!

HANA-BI(1997年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ひまわりの顔がついた動物、バックミラー越しのトランプマジック、枯山水ダイブ、シュークリームとショートケーキ(苺)、雪雪雪雪雪光光光光光自決

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

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これを観た後、現実世界に戻る瞬間の脱力感と疲労感が凄まじい。
魂の底から湧き起こる詩を魂で受け取るということ。深淵に潜り込み、耳を澄まして世界を感じ取り、生命の躍動を堪能する。

台北ストーリー(1985年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

映画全体に流れる時間と空間の独特な質感。
時たま現れるバチバチに決まったショットとセリフにハッとさせられる。
二人の主人公の結末の対比。

「結婚は万能薬じゃない。アメリカだって万能薬じゃない。儚い希
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わたしはロランス(2012年製作の映画)

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色とりどりの服が青い部屋に舞う、光を受けてキラキラと輝く埃はかけがえのない幸福の象徴かのように二人だけの空間を満たす。
後半で繰り返される同様のイメージ。今度は雲ひとつない真っ青な空から降り注ぐ無数の
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

途中までなんやこの映画!と思っていたけれど、証明写真のシーンとモーテルのシーンが良すぎたからなんか全部許しちゃった。
おっぱい直視できなくてバスタブで体育座りしちゃうのも、直立斜めに寝るのも、結局は胎
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ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

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めちゃくちゃ良い映画だよ、めちゃくちゃ良いんだけど、ちょっと幼きヤンヤンに核心を突いたことを語らせすぎじゃないか…?と、ヤンヤンの無邪気な瞳と小さな図体から飛び出すハッとさせられる言葉の数々…みたいな>>続きを読む

恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

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ずっと存在は知っていたけどなぜか観るタイミングを逃していた作品、たまたま気分が向いたので観てみよう…となった今日が、偶然にも2月2日だった。
こういう偶然を愛して生きていきたいなあ

すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

妥協、諦め、見過ごし、折り合い、そんなんばかりが上手くなっていく人生に一体何の意味があるというのか。
三上が生まれて初めて自らの正義を曲げ、社会的に生きていくということを選択したあの瞬間、涙を流しなが
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

「僕が録音を好きな理由は音を永遠に残せるから。平凡なものを不滅にできるってクールだ」/話したくなければ話さなくていい/聞くこと話すこと/僕たちは大丈夫じゃないと声高らかに叫び合う/ブラブラ、ブラブラブ>>続きを読む

台風クラブ(1985年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

" 俺たちには、厳粛に生きるための厳粛な死が与えられていない。 "

あの頃。(2021年製作の映画)

3.8

こういう死の描き方あるんやな。いいな、愛が溢れてて。

別れる決心(2022年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

砂浜に穴を開けて、満潮と共に砂山が崩壊していく様を眺めながら、自らの死をじわじわと待つ。この映画で唯一良かったシーン。

RRR(2022年製作の映画)

3.1

上映後パラパラと拍手のあがる映画館の中で一人、「ハマれなかった………」という失望感と虚脱感をおぼえて退場。

圧巻のスケール感であることは確か、本映画の大きな山場であるナートゥダンスも人並みに楽しめた
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(2023年製作の映画)

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完全なる個人的な好みの問題だけど、巨匠の描く完成度の高いデカスケール映画、徹底的かつ洗練されたメタ認知によって描かれる人間像や世界観よりも、キャリア的にも精神的にも未熟な監督が描く、要所要所に(意図せ>>続きを読む

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