tk33220さんの映画レビュー・感想・評価

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戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

4.5

一つのアクションを演出するために過剰なくらいカットを割り(ダブルアクションだろうがお構いなし)、観客の感情へ訴えかけられる理論に基づいた力技が凄い。階段での活劇はこう撮れと言わんばかりのカメラの横移動>>続きを読む

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.2

この映画自体どこに重きを置いているのかイマイチわかりづらい淡白な印象を受けるし、たファスビンダーがテーブルで食事をするショットのようにたまに混ざってくるものが良かったりはするけど、それでも全編に渡って>>続きを読む

マッチング(2024年製作の映画)

2.5

基本的に役者が背筋を伸ばして明後日の方向を見つめながらボソボソ台詞を口にするというミステリーで一向に映画が始まらない。シュトロハイムが一瞬映っていた。

楊貴妃(1955年製作の映画)

5.0

1ショット目から強烈な縦の構図と横への緩やかなパンから始まる。全編通して水谷浩の美術と杉山公平の撮影が冴えている。森雅之と京マチ子が王宮を抜け出して祭りを楽しむ場面で、何度かカットを割りながら画面左側>>続きを読む

東京行進曲(1929年製作の映画)

3.5

冒頭の夏川静江の奥に浮かび上がる影や、溝口的男性像のような振る舞いを酒の席で見せる高木永二のあり方がどことなく表現主義っぽさを感じさせる。

虞美人草(1935年製作の映画)

3.5

根岸東一郎が恩師に対して無神経な話をしに行った帰りに、月田一郎に対して自らが受けた仕打ちを真似するという件で、まずは月田一郎と火鉢を囲った自宅のような場面で会話が発生し、次のショットでレストランに移行>>続きを読む

雪夫人絵図(1950年製作の映画)

4.8

柳英二郎が小暮実千代を強引に抱こうとし簾を下ろし部屋を閉め切ったところに久我美子が水を持って戻ってくる場面や、何度か加藤春哉が覗きを試みる場面、山村聡にそそのかされて階段を登り洋間へ小暮実千代が入って>>続きを読む

ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争(2023年製作の映画)

3.0

最後の最後まで見ることを強いてくる作家であった。唐突に挿入される『アワーミュージック』は反則でしょう。

ハンテッド 狩られる夜(2023年製作の映画)

3.4

ワンシチュエーションものとしては善戦してると思うが、どうしても北村龍平『ダウンレンジ』と比較してしまう。トランシーバーによる会話から犯人が誰なのかという点がチラついてしまってるのがノイズに感じる。ただ>>続きを読む

犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

3.3

捜査をしていく中で立ちはだかる壁(主に鍵がかかった扉等)を怪力で破壊していくところなどは楽しめるものの、だからといって荒唐無稽さがあるかと言うとうまくまとまりすぎてる印象がある。

女性の勝利(1946年製作の映画)

4.8

決してGHQ占領下だから云々で済まされるべき映画ではない。三浦光子が田中絹代宅の勝手口から余った肉を売りにやってくる場面で「ごめんください」とか弱い声が画面オフから聞こえてくるところや、高橋とよが「朝>>続きを読む

瀧の白糸(1933年製作の映画)

5.0

この頃から溝口らしい視線を一方が合わせようとするともう一方が逸らすという演出が散見される。内側からの切り返しは言わずもがな、過去回想との奇妙なカットバックや、汽車での移動シーンにおけるソヴィエト映画の>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

2.5

くだらない。『Beau』自体がそうだったけど題材があまりにも映画に向いてない。定期的に下品なショック描写を挟み込むことが演出だと思い込んでるからか、終盤の2人の女性との会話シーンの凡庸さがより際立つ。

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

2.5

サスペンスに興味がないから仕方がないのだろうけど、あまりにも事件が起こるのが遅すぎる。終盤唐突に心変わりをするリュ・ジュンヨルのトンチをきかせた提案もよくわからないし、下品なクローズアップに辟易させら>>続きを読む

サイン(2002年製作の映画)

3.9

事故にあった妻との最後の会話を、謎の生命体と相対しているサスペンスをぶった切ってまで挿入してくるトリッキーさと、その回想から惹き起こされるバットをフルスイングするという馬鹿馬鹿しいアクションにどうして>>続きを読む

ミレニアム・マンボ 4Kレストア版(2001年製作の映画)

5.0

あってないような話を時には性急な場面展開やジャンプカットで繋ぎながら、唐突に画面から姿を消してしまうトゥアン・ジュンハオとカオ・ジエ2人の姿を否が応でも想起させられながら、スー・チーの記憶にある夕張の>>続きを読む

ストライキ(1925年製作の映画)

4.5

工場内で窓から射し込む恐らく自然光のようなものを利用したショットや、画面奥までソリッドに作り上げられた構図など隅々まで面白い。

サンライズ(1927年製作の映画)

5.0

マーガレット・リヴィングストン宅の食卓とライトが異様な角度で配置されていたり、田舎のセットや照明設計の諸々が所謂表現主義的に立ち込められていながら、対照的に都会の絢爛なセットで繰り広げられる夫婦の若い>>続きを読む

残菊物語(1939年製作の映画)

5.0

徹頭徹尾、森赫子の「覚悟」に関する映画で、あくまでも花柳章太郎はその「覚悟」に反応することしか許されないかのように振る舞っている。森赫子の「覚悟」によって花柳章太郎は突き動かされ、恐らく映画史上最も感>>続きを読む

噂の女(1954年製作の映画)

5.0

田中絹代が狂言の裏で中村雀右衛門と久我美子が一緒に東京行きについて会話しているところに遭遇し出て行きたい気持ちを抑える場面と、日本家屋にちょっと不釣り合いなドビュッシーのピアノの音に誘われるように田中>>続きを読む

ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

2.9

家まで送ってもらう車内での会話や、受付がいない間に病院内に忍び込む場面などコミカルにできそうなのに中途半端に鈍臭いのが良くない。『ブンミおじさんの森』と同様に電灯に犬を括り付けている紐がスルリとほどけ>>続きを読む

Here(2023年製作の映画)

3.5

過剰なまでに強調される環境音の差し引きが面白い。シュテファン・ゴタとリヨ・ゴン出会いの場となる中華料理屋では内側からの切り返しと店外からの引きのショットでさらっと演出しておき、後日リヨ・ゴンと再会する>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.3

上白石萌音は詫びの印や細やかな気遣いなどから同僚にお菓子を配り、彼女自身は母親を演じるりょうから頻繁に手厚い仕送りを受け取っている描写が見受けられる。このような日常で起こる有難迷惑な場面に松村北斗がズ>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.0

いよいよ目的の場所に辿り着き、探していた人物を俯瞰ショットから昼食時の切り返しによって予想外の再会シーンを演出する後半こそ楽しめるが、エリセその人の監督としての歩みを想起してようやくラストの映画上映が>>続きを読む

ラストエンペラー(1987年製作の映画)

4.4

拘留を解かれ庭師として生活するジョン・ローン(老けメイクが良い)が自転車を漕ぎ町を進んでいくとデモ隊と鉢合わせるところから、紫禁城に忍び込み少年と会話をするラストへ傾れ込む一連の流れが素晴らしい。自転>>続きを読む

フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

3.3

ゼメキスとドン・バージェスらしいトリック志向の技巧的画面作りが題材と上手く調和しているかは疑問。どちらかというとサスペンスの方がマッチしている気がする。

浮草(1959年製作の映画)

4.5

序盤に一座が港町に着き列を成して歩く様子を俯瞰で捉えたり、所々の照明を抑えた画面作りなどは宮川一夫らしさが見受けられる。田中春男ら一座の面々が砂浜で飛行機を見上げるショットから楽屋の京マチ子のショット>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

2.5

いくら画面内に視覚的な要素を散りばめてようが、肝心なアクションが全く撮れてないので知的なお遊戯にしか見えない。映画とはこういう頭で考えることでしか楽しみを享受できない陳腐なものだったのでしょうか。

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.8

「VS富める者たち」という構図を性急な画面捌きや軽快なセリフ劇で無駄なく描き切っている。コロナ禍の社会が舞台になっているため当たり前のようにマスクで顔を半分隠した役者が映されるがそれがハンデとすら感じ>>続きを読む

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.5

驚異的なショット数やセリフの応酬からあくまでも低体温な青春映画を映し出している。

ノスタルジア(1983年製作の映画)

4.0

焼身自殺の場面における犬の鳴き声や叫び声のけたたましさに呼応するかのようにカット割りが性急になりパトカーと警察たちの切り返しなども挿入される流れが最高にサスペンスフル。

山椒大夫(1954年製作の映画)

5.0

溝口はワンシーンワンショットっていうレッテルが馬鹿馬鹿しく思えるくらいにはここぞというタイミングで割っている。御触れを出し屋敷へ取り締まりに向かうシークエンスで、身分が改まった花柳喜章と進藤英太郎が対>>続きを読む

ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)

2.0

全て画面を見なくても説明がされるため、何ら映画とは関係がない。

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.3

スカしたオフビートに逃れることなく的確な画面の連鎖で笑わしてくれるところや、齋藤潤の声変わりによる逃避や部活の後輩との関係に関する描写などを過剰にならないよう抑制している感覚に好感を抱く。

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

2.6

クライマックスでの謝罪がバイト先で高い皿を割ってしまいましたという程度の「ごめんなさい」で笑いそうになる。

お遊さま(1951年製作の映画)

5.0

それが映画というメディアにおける規則であるかのように乙羽信子は画面上で抑制され、田中絹代が全面に押し出される。物語上そうだからというもっともらしさを超越している。かと言って乙羽信子の存在感が消されてい>>続きを読む

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