フィルムスコアがダンスするさんの映画レビュー・感想・評価

フィルムスコアがダンスする

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アニメ(6)

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.2

画8 音7 本8 人9 嗜10
気味悪くて滑稽でチャーミング。
これぞアリ・アスター!
意味不明で考察し甲斐がある。
オマージュに加え、水害や浸水など「水」がシンボリックに扱われる。
生命の源、母なる
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.4

画9 音8 本9 人10 嗜8
右手左手、数字、階段、皮肉…。
ジョーカーに成るまでの物語に、オマージュやメタファーが盛り沢山で最高!
アメコミは苦手だが、現実味を落とし込んでいるのが良い。

30/
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湖の女たち(2023年製作の映画)

3.5

画6 音8 本6 人8 嗜7
この世界は美しいのか?
様々な時間軸の出来事を追って見る正義の倒錯と性的倒錯。
挿入曲はバッハのシャコンヌ。
執拗反復と形を変えて繰り返される過ちが得も言われぬマリアージ
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.5

画9 音9 本10 人8 嗜10
格式高く小綺麗な装いの人々の底気味悪さと、カジュアルで凡庸で安心安全な人の対比が、画的にもアンチテーゼとしても美しい。
鹿はキリスト教では悪魔の象徴、ケルト民族では復
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ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)

3.0

画6 音6 本6 人7 嗜5
ジョーカー不在の爆弾撃…?
キャットウーマンよりジョーカーの方が画面上は華やか。
全三作の伏線回収して総仕上げにしても長い。

27/2024

MOTHER マザー(2020年製作の映画)

2.9

画6 音6 本6 人7 嗜4
負の連鎖、心の麻痺。
境遇だけで、真っ当に幸せに生きることが難しくなってしまう悲しさ。

26/2024

アス(2019年製作の映画)

4.7

画9 音9 本10 人9 嗜10
不穏、恐怖、支配からの脱却。
導入はホラーあるある、画やメッセージはジョーダン・ピール節炸裂。
無駄がなく、伏線回収も美しい好みの映画。

エレミヤ書11章11節
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ダークナイト(2008年製作の映画)

3.5

画8 音7 本7 人7 嗜6
ジョーカーが華やか、そして鮮やか。
前作ビギンズより断然良い。

24/2024

日日是好日(2018年製作の映画)

3.9

画7 音8 本7 人9 嗜8
水の音、湯の音が小気味良い。
「日々是好日」を悟る瞬間に備えて、時節を感じながら丁寧に暮らす気持ちになれる映画。

23/2024

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.4

画7 音7 本7 人6 嗜7
「私はあなたに汚物をかけ辱め見世物とする」
旧約聖書ナホム書3章6節のエピグラフから始まる。

支配、差別、生物の習性、実際の事件、過去作品への敬愛とオマージュを合わせた
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バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)

2.9

画7 音7 本4 人7 嗜4
画と役者が豪華。
闇堕ち半グレが親の七光りと他人の力で戦う話。
主人公に魅力を感じないまま終了。

21/2024

私はあなたのニグロではない(2016年製作の映画)

3.7

画7 音6 本8 人8 嗜8
白人の憎しみの根源は恐れ、在りもしない幻影。
ゲイリー・クーパーとオードリー・ヘップバーンが"昼下がりの情事"をしていた頃、黒人はいくつもの不条理な死を迎えさせられていた
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リマスター サム・クック(2019年製作の映画)

3.5

画6 音7 本7 人7 嗜8
初っ端から淡々と謎の死について語られる。
原題の2つ、身体的な死、残されるはずだった伝説の死。
この時代の悲しみと怒りを知れる。

19/2024

ニーナ・シモン 魂の歌(2015年製作の映画)

3.3

画6 音7 本6 人6 嗜8
「自由とは恐れがないこと」
自由を求めた彼女が、身命を賭して発信し続けたメッセージ。
彼女に何があったか、時系列順に語られる。

10月はピンクリボン月間、乳癌で亡くなっ
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ECM レコード―サウンズ&サイレンス(2009年製作の映画)

3.9

画7 音9 本6 人8 嗜9
プロの音楽家たちの仕事を垣間見れる。
淡々とインタビューと演奏シーンが切り替わる。
編集等で作られたメッセージ性は蛇足となることもしばしばなので、この位シンプルなドキュメ
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BLUE NOTE ハート・オブ・モダン・ジャズ(1998年製作の映画)

4.1

画6 音8 本8 人9 嗜10
ユリアン・ベネディクト監督の「Play Your Own Thing - Jazz in Europe」(自分の道 欧州ジャズのゆくえ)と比較して、よりコアな題材をより
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⾃分の道 欧州ジャズのゆくえ(2006年製作の映画)

4.0

画6 音8 本8 人8 嗜10
ジャズの歴史と音楽スタイルの確立。
生き様や多様性にも通じ、ライトな層にも伝わるメッセージがある。
ユリアン・ベネディクト監督の「BLUE NOTE ハートオブモダンジ
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ある男(2022年製作の映画)

3.2

画6 音6 本7 人7 嗜6
展開は読めるが、余韻を味わえる。
最後のシーンは原作の雰囲気をよく表してるのではなかろうか。

14/2024

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

2.6

画7 音9 本1 人5 嗜5
脚本が悪い。
数年の取材を経た原作上下巻を、2時間足らずに詰め込むから破綻する。
登場人物の背景がないため、行動原理や動機が不明のまま物語が進行する。
"愚行"とまでは言
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愚行録(2017年製作の映画)

4.0

画8 音7 本9 人8 嗜8
人が他人を評価するのは、自分の鬱屈した人生を否定する為かもしれない。
自分が評価する側と思いたいが為の愚行は、自分を否定する因子にしかならないというのに。
救いのない映画
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ぼくのお日さま(2024年製作の映画)

4.3

画9 音9 本9 人8 嗜8
たおやかで文学的な余白を感じる映画。
4:3のスタンダードサイズ画角の画的な余白。
視線や光などから感情を読み取れる音の余白。
「ぼくのお日さま」だけど、劇中のドビュッシ
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さよならドビュッシー(2013年製作の映画)

2.4

画4 音8 本4 人5 嗜3
赤い膝上丈のワンピースに黒いタイツはない。
ドビュッシーなのに。
「月の光」を選曲した"彼女"も選ばないと思う。
物語の邪魔になる程、目障りだった。

10/2024

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

3.9

画7 音7 本10 人7 嗜8
秋が深まり、スーパームーン。
ドビュッシー「月の光」と田園風景が印象的なこの映画を思い出しての鑑賞。
実験的で詩的で、時の流れを緩やかに感じる。

9/2024

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.1

画7 音10 本8 人6 嗜10
これを見てジャズを聴きたいと思った方は、ライブへ行くべし!
この映画は生の臨場感を表現しているから。
画も演奏中に特に力が入っている。
絵柄とモーションキャプチャが合
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.4

画7 音7 本7 人8 嗜5
芥見先生のエヴァ愛JUMP愛がひしひしと。
話自体はアニメ1期2期の方が面白いが、MAPPAの画はさることながら、照井順政さんの音楽も美しい。
「一人は寂しいよ。」

7
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ルックバック(2024年製作の映画)

4.1

画9 音7 本9 人7 嗜9
原作とクリエイターへのリスペクトに満ちた作品。
振り返れ、湧き上がる感情がそこにある。

6/2024

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.5

画6 音7 本7 人8 嗜7
慢心、偽善、不穏。
不条理か道理か、選択を迫られる主人公。
原題「The Killing of a Sacred Deer」のとおり、聖なる捧げもの=生贄を選ぶのではない
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

画9 音7 本8 人8 嗜8
絢爛なイングランド王室。
権力と孤独、覇権争い、性愛、成り上がりと没落。
章毎のテーマが示されるのでわかりやすい。
ヨルゴス監督の毒っ気は殆どないが、ラストが良かった。
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憐れみの3章(2024年製作の映画)

4.8

画9 音10 本10 人9 嗜10
原題「kind of kindness」優しさの種類
優しさ≒慈悲、憐れに思う気持ちと捉えた邦題は、前作ファンの気を引くプロモーション。
"良かれと思って"が招く悲
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

2.9

画8 音6 本5 人6 嗜4
偽物の愛を捨てて、自己愛を手に入れる話。
丁寧な心理描写の描き方と画的な美しさがある。
2/2024

ブルー・マインド(2017年製作の映画)

2.6

画6 音6 本5 人5 嗜4
思春期の不安と、秘められた孤独。
本能か郷愁か、自然に触れるシーンの画と音が良い。
1/2024