みつみさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

(2021年製作の映画)

3.9

なんか良く分からないけどセンスが凄い。1901年に制作された世界初のストップモーション・アニメって設定で短編1本撮りましょうって発想だけでも相当なのに、そこで描かれてるものがぶっ飛んでる。
チリについ
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.2

今年1番の衝撃作。
こんな映像見たことない。二次元と三次元が融合したストップモーションアニメなんですが、その異様さにまず視覚からやられる。そして、自分が認識していたものが変容していく様を目の当たりにし
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THE 有頂天ホテル(2005年製作の映画)

2.9

昔見たはずなのにほぼほぼ忘れてた。当時は多分ゲラゲラ笑ったと思うけど、今だと手数が多すぎてお腹いっぱいになってしまった。三谷組勢揃いで豪華ですね。ここまでいくつも物語走らせても着地させる三谷幸喜さんは>>続きを読む

グッドモーニングショー(2016年製作の映画)

2.2

同じワイドショーのMCだけどエルピスの後に見ると長澤まさみさんの落差が趣深い。中井貴一さんと時任三郎さんのふぞろいの林檎たちコンビとキャスティングだけでも楽しめました。
中井貴一さんのコメディの安定感
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偽りの隣人 ある諜報員の告白(2020年製作の映画)

3.3

前半のコメディのノリが合わなくて結構しんどかったんですが、我慢の先に良質なドラマがと思ったら肝心のところでまたコミカルに振っていて忙しい映画でした。
体制側で非人道的なことをしてるので、人間味を出すの
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ふたりのマエストロ(2022年製作の映画)

3.9

あらすじで三谷幸喜さんが書くようなライトタッチのコメディだと思っていたら、この題材でそこまで盛り込みますかってくらい良質なヒューマンドラマでした。これはズルいですよ。
とにかく映画の作りが上手すぎる。
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距ててて(2021年製作の映画)

3.6

田辺弁慶映画祭で「ミューズは溺れない」と双璧だと思ったらまさかの無冠だった本作が地上波でやっていたので再見。
人間関係における下手するとギスギスしそうな微妙なズレを、受け入れはしないけど尊重する大人の
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ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)

2.8

安心安定のバカリズム作品。
大爆発もしないし時間潰すのには丁度良いヌルさ。
これならスマホ弄りながらでも見れちゃいます。山場も特にないので見逃したって巻き戻すこともなく気付いたらエンドロールって感じで
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散歩する植物(2019年製作の映画)

-

not for meでした。
監督の意図するところを汲み取れず。所々でこれいけるかもってなるんだけど、結局乗り切れないまま終わってしまいました。ティーチインだったり解説があると解消するんでしょうけど、
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来る(2018年製作の映画)

1.5

監督のハラスメント問題があってなかなか見る気が起きなかったけど配信終了ということで。
作品に罪はないとは良く言われるけれど、演者ならまだしも監督となるとやっぱり無理ですね。
それはそうと、ずっと玉山鉄
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アウシュヴィッツの生還者(2021年製作の映画)

3.8

実に映画らしい映画でした。
実話ベースとは言え、俄に信じ難い真実を前に茫然としてしまう。もっとドラマチックな作りも出来たであろう素材に対して誠実に向き合うことにした制作陣に感謝です。一歩引いた立ち位置
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ソウルに帰る(2022年製作の映画)

3.4

あらすじから想像した人物像じゃなかったけど意外と面白かったです。
主人公があまりに奔放で、個人主義の国フランスと儒教の国韓国の文化のギャップで突き通すのかと思ったけど、中盤から後半にかけての時間の経過
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メッセージ(2016年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

配信終了が近いので。
いまいちピンときませんでした。自分とSFの相性が悪すぎるのかしら?
最初の回想シーンとモノローグで全部言っちゃってるからそういうものとして見てたので驚きがなかった。
テーマは決断
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.8

多分こういうのを映画体験って言うんでしょうね。
クローネンバーグ初体験なので、理解するのは早々に諦めて、耽美な世界に身を委ねてました。グロ耐性がないのでちょいちょい目を背けながらも…
友人からオススメ
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.4

期待してたし、ちゃんと腰を落ち着けて見ないとって延び延びにしてたけど配信終了が近いのでやっと鑑賞しました。
んー…これならもっと早くに見ても良かったかな…期待値上げすぎたかもです。実在の事件をベースに
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シモーヌ フランスに最も愛された政治家(2022年製作の映画)

3.7

人工中絶を合法化した政治家シモーヌ・ヴェイユの生涯を描いた作品。
望まぬ妊娠をした女学生が主人公の「あのこと」を見たばかりなので、内容がリンクして胸に来るものがありました。
人工中絶のみならず、社会的
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猫と、とうさん(2022年製作の映画)

3.2

猫好きのための映画でした。成人男性が猫を飼うことの社会的な評価が興味深かったです。皆さん猫ファーストで本当に良い顔してる。
制作者が意図していないであろう方向に物語が展開するのはドキュメンタリーの醍醐
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

配信終了が近いので。
初手から、そうはならんだろーって展開で、その後もツッコミどころ満載だったんですが、韓国映画のリメイクと聞いて納得。
韓国映画あるあるの警察無能と逆に良い人なんじゃないかレベルの犯
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

配信終了が近いので駆け込み。
いやー面白い!ホラーが苦手なので前半パートが苦行でしたけど、1番の山場と思われた真相が明らかになってからのもう一山。ラストに向けてのドライブ感がすごい。ホラー・サスペンス
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イノセンツ(2021年製作の映画)

4.2

私がジュブナイルもの大好きというのを差し引いても、この夏はコレで決まりでしょ。
大友克洋の「童夢」にインスピレーションを受けたという惹句に負けない強度を持った作品でした。大人の預かり知らぬところにある
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インスペクション ここで生きる(2022年製作の映画)

3.8

映画でよく見る新兵の訓練なのに全然違う印象を受ける不思議な感覚がありました。
監督の自伝的な作品なので、主人公の感情の機微が丁寧に描かれているのだけれど、ジェレミー・ポープが怒りや憤りや哀しみを見事に
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裸足になって(2022年製作の映画)

3.6

アルジェリアについての知識が圧倒的に足りなかったので、肝心な部分を取り逃がしていました。
紹介記事を探したところ、

”個人の自由や身体を使った表現に規制があるアルジェリア。本作に登場するアルジェリア
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古の王子と3つの花(2022年製作の映画)

4.5

本当に贅沢な時間だった。
絵もお話も世界観もパーフェクト。鑑賞後の満ち足りた感覚はここ数年でもないクラスでした。ここまで豊穣な世界を見せてくれてありがとうございます。最高の時間旅行でした。

スーパー30 アーナンド先生の教室(2019年製作の映画)

3.8

実話ベースで90%は体験に基づいているというから驚き。
ちょっとこのシーンいるのかな?とか分かりやすくするためのアニメーション処理で逆にファンタジーのような現実感の喪失はあったにせよ、全体としては面白
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炎上する君(2022年製作の映画)

2.1

このレビューはネタバレを含みます

テーマもセリフ回しも演劇っぽくて数年前に小劇場にハマってた頃を思い出しました。
映像は時間がかかるから仕方ないんでしょうけど、もう周知されているところで止まっていたのは残念でした。たぶん皆んなその先が
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658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

3.9

見る人の世代によって刺さり方が変わってくるような属人性のある作品。
特にロスジェネ世代に対する訴求力が強すぎますね。ロスジェネ+ミドルエイジクライシス+女性 この難役を菊地凛子さんが熱演。光を失った虚
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大いなる自由(2021年製作の映画)

4.2

これはやられた。
理解が進んできたと思っていたけど結局浅い部分でしか見てなかったと自分の足元が揺らぐ。もっと深い人間の本質的なところが描かれてました。
しかも真面目一辺倒ではなく、ちょいちょい笑えると
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オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年製作の映画)

3.4

これはまさにツッコムのは野暮でしょ系の映画ですね。
映画内でそういうルールだって言ってるならそれで良いじゃん。それを楽しもうぜ。ってやつ。
整合性とかクソ喰らえってスタンス好きです。2人以外全員モブ!
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アイの歌声を聴かせて(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

一番最初に浮かんだ率直な感想は、「試されてる」でした。
違和感を利用するというか逆手に取るみたいなのは悔しいけど狙い通りだったんではないでしょうか?だから穴があってもそれも狙いなんじゃないかって躊躇し
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宇宙でいちばんあかるい屋根(2020年製作の映画)

2.8

配信終了間近なので駆け込み視聴。
映像がとにかく綺麗で清原果耶さんのプロモーションビデオを見てるようでした。

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

3.4

配信終了が近いので。
イーストウッドだから反戦だってのは分かるけど、911のニュース映像からイラク侵攻に繋げたりとか原作通りなのかも知れないけどプロパガンダとして見られても仕方ないかなと。あと支援に至
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.8

ストレスフルな社会を忘れさせてくれる一本。
たまには何も考えずに見たくなる日ってありますよね。それにうってつけの作品。細かい事は良いんだよとばかりに畳み掛ける展開は多少の無理があっても許せてしまう。清
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告白、あるいは完璧な弁護(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

物語の構造は本当に面白い。ただ演出が自分にはtoo muchでした。この手のは完全後出しジャンケンでも良いと思うのですが、制作者の誠意なのかヒント出しすぎて答え合わせメインで見る形になってしまったのは>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.6

とにかくマルセルがかわいいに尽きる。
ストーリーがとか色々あるかも知れないけど、実写とストップモーションの組み合わせを存分に楽しめました。マルセルを愛でるだけでも良いじゃない。

プチ・ニコラ パリがくれた幸せ(2022年製作の映画)

3.4

水彩画のような優しく美しい映像でプチ・ニコラ愛に溢れている。メタ構造も効果的でした。
ただプチ・ニコラの作風や時代背景を知っていれば、より理解が深まって楽しめたのかなと思う。

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.8

良すぎましたね。
思春期に入りかけの年代の感情の揺らぎが繊細に描かれているので、心の奥底に埃被った状態で放置されてた部分をガンガンに刺激されました。説明セリフもモノローグも一切なしでも痛いほどに心情が
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