みつみさんの映画レビュー・感想・評価

みつみ

みつみ

アース・ママ(2023年製作の映画)

3.6

【A24の知られざる映画たち presented by U-NEXT】
なかなかヘヴィでした。母親の役割について社会的な圧力を感じさせるような会話からの始まりからして心して見ないとって姿勢を正しました
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.5

阪元裕吾監督作品はnot for meなの分かった上で見たのですが、前作にあったケレン味が悪い方向に出ちゃった感がありました。メタっぽいのも自分は乗れずに鼻についたりも…
ただファンの方も喜んでるし、
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.0

韓国のリメイク版を先に見てからの視聴になりました。見る順番としては、オリジナルを先に見るのが正解でしたね。
韓国版は分かりやすいと言うかハッキリと見方を提示するのでそのまま受け止めれば良いのに対して、
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ソウルメイト(2023年製作の映画)

4.0

みんな大好きキム・ダミちゃん。
幸運にもと言って良いのか分かりませんが、オリジナル未見で本作を視聴しました。
なんでオリジナル見てないんだろってくらい好きな映画です。幼馴染2人の名前のつかない関係性を
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ロー・タイド(2019年製作の映画)

3.6

これ好きなやつです。
コッポラの「アウトサイダー」好きな人への訴求力高め。
若者特有の焦燥感とかヒリヒリした感じが画面いっぱいに広がってますね。プライオリティの付け方間違えちゃうのとか、どうしたって二
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.0

お見事の一言ですね。
もっと大仰な見せ方もできるのに、半径5mの視点で語られるから、本当に自分の隣人にも居ておかしくはない市井の人が巻き込まれていくのを追体験できる。
いかにも小市民然としたカンバーバ
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.2

オンライン試写会で見たんですけど、これは映画館で見た方がより一層没入出来る映画ですね。
史実をベースにここまでの話を構築する韓国映画の底力よね。ハラハラしっぱなしでした。ここまで面白いと多少の記号っぽ
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

3.8

この監督好きです。
あらゆる人間の薄皮を一枚めくって顕にさせた本性を提示し続ける性格の悪さね。これ褒め言葉です。念の為。
近くで見ると悲劇だが遠くで見ると喜劇であるをまんま具現化してますよね。見てはい
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Firebird ファイアバード(2021年製作の映画)

3.6

LGBTQものが世界の潮流になってきたので新たな切り口が求められるが、本作は回想録を基に製作されたとのことで、等身大の人間を感じることが出来ます。エストニアで同性婚を認めさせる原動力になったというのも>>続きを読む

トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

閲覧注意ですね…
実在の事件をもとに作られてるとのことですが、ここまでの描写の必要あったのかなってくらい目を背けたくなるシーンの連続です。
ただ、原作本や映画を契機に社会を動かし法改正にまで至ったとい
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.2

これは逃げ場がないですね。
小劇場とかだと傍観者決め込んでるお前も当事者なんだよってメッセージは良くあるけど、エンタメとしてここまで昇華するのはさすがです。
冒頭から最悪の男性性を可視化することで、自
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私の少女/扉の少女(2014年製作の映画)

3.4

田舎特有の空気や秩序は万国共通なのかしら。本作も息が詰まる閉塞感と暴力性が見事に表現されておりました。
少女とは対照的に、主人公のバックグラウンドについては深い描写がなされてないので、ラストの受け止め
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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

3.8

あらすじから想像したよりも軽妙洒脱な映画でした。コンパクトな作品なのに過不足なく満足度高い。
とにかく主演の2人がハマってるんですよね。息子のフィンくんのZ世代感もさることながら、母親のジュリアン・ム
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ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

5.0

フィクションではなくドキュメンタリーという凄み。ニュースや脱北をテーマにした映画を見たりして知識として知ってるつもりだったけど、生の映像を目の当たりにすると重みが違った。
二度とこのようなドキュメンタ
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.0

吹き替えしか見当たらなくて仕方なしに見始めたけど、吹き替えで大正解の情報量。
アイデア一発勝負と思われた前作の続編って…って訝しんでたけど感服です。基本的に同じフォーマットなのにアップデートした上にこ
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#マンホール(2023年製作の映画)

3.7

正月は雑に日本映画を消化しようとしたら意外や意外、面白かったです。
画面が暗いとか、文字ばかりとかはありますが、そこは良いとして、自分の好みとしては、もっと振り切ったご都合主義でツッコミどころ満載の前
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CUBE 一度入ったら、最後(2021年製作の映画)

1.0

正月くらいしか見る前から駄作確定してるの消化する機会ないし配信も終わるしで視聴しましたけど、これすごいですね。
スタッフもキャストもリメイク元を資料として履修した上でこれが作られたかと想像すると震えま
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ビリーバーズ(2022年製作の映画)

2.9

原作もたぶん途中で読むの止めたやつなのでオチまで見られたのは良かった。
宇野祥平さん磯村勇斗さんの実力派俳優を向こうに大健闘の北村優衣さん。高校生の頃からちょいちょいチェックしてたのでなかなか複雑な気
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NOCEBO/ノセボ(2022年製作の映画)

4.0

いやーすごい。
2度3度と繰り返し見た方が面白さが増すんだろうなってくらい緻密な作り込み。最近よくある雰囲気ホラーかなってこの作品に臨むとヤケドします。一見キワモノ映画のようでいて、強烈なメッセージ性
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宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました(2022年製作の映画)

4.0

このふざけた邦題から単なる出オチ映画と思われるかも知れませんが、めちゃくちゃ面白いです。
韓国のコメディは自分にはtoo muchで冷めることが多いのですが、Mr.BOOを彷彿とさせるようなナンセンス
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

4.3

これは面白いです。韓国映画の本気をみました。また新しい基準作っちゃいましたね。
極限状態に置かれた普通の人々が狂気に飲み込まれていくディストピア映画ですが、想像の10倍面白かったです。ヨン・サンホがア
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ファミリー・ディナー(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

北欧ホラーのような不穏な空気が終始漂うオーストリア発ホラー。
雰囲気はあるんですけど、ダイエットものだけにとっても薄味。雰囲気映画は量産傾向なので、なんだかんだ捻りやサプライズを欲してしまいますね。
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.2

初めてのケリー・ライカート作品がこれで良かったかも。
西部開拓時代をこのタッチで描き切る力量たるや。西部劇の定石を押さえつつも、緩やかに流れる空気に浸る贅沢な映画体験。
とにかく2人の人物設定が秀逸で
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

3.6

冒頭は映画ならではの贅沢な時間。劇伴を排し音でも魅せる調理シーンは必見ですね。
19世紀末という時代設定ですが、料理の前では等しくフラット人間関係が良かった。ストーリーに起伏があるものを求めると物足り
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最悪な子どもたち(2022年製作の映画)

3.5

問題を抱えている子どもたちをメインに据えた映画制作のドキュメンタリー風の、その実プロが演じたモキュメンタリーと思ったら、本当に似た境遇の子どもたちが演じているというレイヤー重なりまくりの入れ子構造は面>>続きを読む

シチリア・サマー(2022年製作の映画)

4.2

何も情報を入れずに見た方が楽しめるものと、ある程度分かった上で見るのが良いものとあるけど、自分にとっては後者の映画でした。結末が分かっているからこそ、一瞬一瞬がより輝いて見える。それこそ花火のように。>>続きを読む

あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

4.3

邦題が良い。この邦題がある上で原題を見るとそれだけでグッとくる。
インド出身の女性監督がこれを撮ったというのが希望ですよね。彼女自身もアメリカの大学を出たということで外からの視点を存分に取り入れて鋭く
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メランコリック(2018年製作の映画)

3.8

配信終了近いしフォロイーさんの評価が軒並み高評価だったので見たんですけど、これは面白い。こういう出会いがあるから良いんですよね。
最初は自主制作特有のシュールさと劇伴の少なさでむむむと思いましたが、心
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

4.0

こういうガイリッチーが見たかった!
相関図くれよってくらいの登場人物の多さと会話のテンポの早さ。時系列ギミックなしでも全然イケる。ガイリッチーだから無駄な登場人物いないって分かっているのにこう来るかっ
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デシベル(2022年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

一定の騒音を超えると作動する爆弾って設定は面白いのに、特に活かされる訳でもなく…結局爆弾の威力も良く分からないし…
理由を求めてはいけなんでしょうけど、犯人の動機と一般市民を巻き込む形での犯行というベ
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Winter boy(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

突然肉親を亡くした少年の喪失感を繊細に表現。前半部分は自分の体験と重ね合わせて、感情がおかしくなりそうでした。
ただ家族のそれぞれの心情もキチっと押さえているので、パリ以降は、どちらかと言うと家族の方
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天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ifのお話。クリスマスシーズンに見るのにちょうど良い映画ですね。
思いのほかジャックが元の生活に固執し続けてるのが面白かった。このターンが結構長いのよね。やっと改心したのかなって思ったのに、まだまだ未
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アルゴ(2012年製作の映画)

3.8

プロパガンダ臭を気にしなければハラハラドキドキです。映画として単純に面白い。
でも実話ベースだと面白さが上乗せされる効果ありますけど、かえって引っかかる部分も出てきちゃって。これが単に逃げ遅れた人たち
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蟻の王(2022年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

詩的で美しい映画です。
でもどうしても同じような題材の「大いなる自由」と比べてしまう。
確かにこの2人だけを切り取って見れば純愛なんでしょうけど、ここに至るまで行われたであろう数々の教授のグルーミング
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台風クラブ(1985年製作の映画)

3.6

久しぶりに視聴。
昔見た時は、しっちゃかめっちゃかで良く分からなかったけど、今見ると意図するところは分かる。ただ共感するには年をとりすぎました。1番良い時期に見ると刺さるんだろうな。
この映画は別の文
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ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「愛しのローズマリー」meets「50回目のファーストキス」って感じかなって見たけどロマンティックコメディではなかった。
前半は面白かったんですが、結局は良いシーンは美男美女だしルッキズムから離れてな
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