ヤコブさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ヤコブ

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アメリカの影(1959年製作の映画)

3.6

なんか熱気がある。

2個も3個もどアップの顔面がひしめき合って、台詞をまくしたてる。引き画や挿絵をほとんど入れず。街を練り歩くチンピラにサックスのBGMがうねる。すぐまた店に入って、画面をはみ出すく
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ファイブ・イージー・ピーセス(1970年製作の映画)

3.8

心の痛みについて語られる。そして何も解決せず終わる。

悲劇も喜劇も何もない、これ以上に冷たい現実はない。

やるせないが、人間なんてこんなもん。共感する部分多かった。

東京物語(1953年製作の映画)

4.8

たっぷり間をとった独特の会話が印象的。
しっかり人物の心象について考えたり想像する時間を与えられる。

現代の映画のように向こうから積極的に近づいて目を楽しませようとはしてくれないから、こちらから気持
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椿三十郎(1962年製作の映画)

3.9

お見事なエンターテイメント作品。
さすがとしか言いようがない。今見ても十分面白い。

欲望(1966年製作の映画)

-

さっぱりわからなかったので、評価は差し控えたい。

スタイリッシュだとか不条理だとか帯についてるが、いずれの観点からも半端だなぁって感想。不条理っていうか無秩序。建築や服が何となくファジョナブルなだけ
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.0

何個めかのイーストウッド作品。
毎度良質ではある。が、ちょっと平坦でもある。その辺含めて作家性なのだろう。

アメリカに住む普通の人々。朴訥として平凡な人々。アメリカンスナイパーの主人公もそうだったが
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嘆きのピエタ(2012年製作の映画)

4.0

すっきりして無駄なところがなかった。
よくできている。

相変わらず動物や小道具の使い方が上手い。うなぎのぬるっとした感じとかタイルに散らばった内臓とか。道端に連なった廃材とか。世界観ができている。
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8 1/2(1963年製作の映画)

5.0

すごい映画だ。

全てのシーンにアイデアと意図がある。映画の可能性に真正面から取り組み、あらゆる技術が試される。

役者の配置や移動、カメラワークで三次元空間を自由自在に操ったかと思えば、光と影で美し
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春夏秋冬そして春(2003年製作の映画)

3.5

池に浮かぶ寺はセットらしい。
あのセットと自然ありきの映画だろう。

宗教的で神話めいた話だが、監督は特に仏教映画を作る意図はなく、(キムギドグはキリスト教徒)あくまで俗にまみれ忙しない日々を送る、現
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.5

テロリストの演技が良かった。
人々を撃つ態度が怒りというより無関心に近い。全く人間だと思っていない。

怒りや憎しみの段階はとっくに超えてるというか。人を殺すことも、神のために死ぬことも、気負わず当た
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クーデター(2015年製作の映画)

3.5

シンプルイズベスト

泊まってるホテルの8階。
1階から徐々に暴徒が進行してくる。
逃げ場はない。さぁ、どうする。

とまぁ、シンプルな内容だが、これで良いんだな成立するんだなぁと感心する。絶体絶命の
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過去のない男(2002年製作の映画)

4.0

無表情でカメラ目線、台詞棒読み。それが良い。そのほうが伝わるものがあるから不思議だ。

常の喜怒哀楽の表情を画面いっぱいに映し出す映画が如何に下品か、気付かされる。

チケット・トゥ・パラダイス(2022年製作の映画)

1.0

南国の観光案内、結婚式のプロモーションビデオ。それ以上でもそれ以下でもない。

いがみあって離婚した夫婦の関係性が、娘の結婚を期に変化するという話だが。なぜ夫婦がいがみ合ったか、原因は何なのか、なぜ娘
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メッセージ(2016年製作の映画)

3.8

言語と記憶、時間がテーマの話。

映像は美しいが地味。綺麗にまとまりすぎてて少し面白みに欠ける。

アド・アストラ(2019年製作の映画)

4.0

独身男の独り言映画

独身男の独り言映画の傑作といえば、タクシードライバーと地獄の黙示録でしょう。

タクシードライバーは車で。
地獄の黙示録はボードで。
今回は宇宙船です。

タクシードライバーは夜
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INFINI/インフィニ(2015年製作の映画)

1.0

製作陣は映画を一度でも見たことがあるのか?

トイストーリーでもバックトゥザ・フューチャーでも何でもいい。映画を始まりから終わりまで、一度でも見たことがある人なら、こんなひどい映画は作らない。

色々
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ライフ(2017年製作の映画)

3.5

筋がわかりやすく、映像も綺麗で楽しめた。ただ設定がまんまエイリアンなので、新しいところがなかった。もうちょい火星人のヴィジュアルを派手にするとか、乗組員の殺され方を工夫するとか、アイデアが欲しかった。>>続きを読む

プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.5

脚本100点

設定がよくできてる。そのうえで仕掛けがよく練られてる。

SawだとかGET Backに通じる低予算映画の見本。

場面転換がほとんどなく、コンクリートの部屋の中のみで物語を飽きさせず
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アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

3.5

長い。同じような景色の繰り返し。
市街地だけではなく、砂漠や森や、戦闘シーンにもっと特色があっても良かったのでは。

ストーリー自体は齟齬が無く、妥当で納得できるのだが、意外性があるわけでもなく、伏線
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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.2

仁義なき戦いの廉価版

仁義なき戦いのオマージュが全編に散りばめられてる、、、がやはり本家の迫力には遠く及ばず。あの手持ちカメラのゴタゴタ感、ドキュメンタリー感は演出できてなかった。編集もあの妙にキャ
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.9

泣いた。

伊藤さんずるいよ。ほんと美人過ぎず高嶺の花過ぎず、自分の元カノとうまい具合に重なった。池松さん、最高。いるよね、こういうマイペース不思議なミステリアス君。役者陣良かった。屋敷の演技も最高。
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音楽(2019年製作の映画)

4.0

とても良い。

絵作りが素敵。ザラザラっぽい紙に水彩で描いたようなクラフト感溢れる背景に、ペラッペラの人物の線。コマ撮りっぽいぎこちない動き。演奏シーンはデッサンっぽかったり、実写的だったり。見応えす
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.5

フィルムっぽい質感のジャケにおしゃんを感じて観たら、なんじゃこれ。

社会派?エンタメ?よくわからん。社会派なら取材足りんし、エンタメなら胸糞過ぎ。

やたら作りは真面目だから、B級いじるみたいなネタ
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グンダーマン 優しき裏切り者の歌(2018年製作の映画)

3.0

・東ドイツ=社会主義国
・1990年東西ドイツ統一
・シュタージ=秘密警察

の知識さえあればだいたい内容は理解できる。

石炭掘る重機を見る映画。デカイ。スケール感がある。

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

2.0

くだらない映画だった

任侠物でサクサク進めればいいものを
後半わけのわからん社会派コントで水を差し 結果的に何がしたいのかさっぱりわからんかった

ギュッと絞って1時間に編集し直して欲しい

すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.5

ヤクザの造形が昔ながらの不器用なヤクザって感じで、何のひねりもないんですけど、良いんですよね。現在の社会状況を反映してはいるんですけど、ベースにあるのは昭和の人情話で。時代が変わっても支えになるのは繋>>続きを読む

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

4.0

倫理的にアウト

子供の肉体が破壊される瞬間をモロに見せるのは、自分のモラル的にアウトだった。児童ポルノを見せられるような胸糞悪さを感じた。大人の視覚的刺激のために子供や小動物をネタに使うのはフェアじ
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スパイの妻(2020年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

半端。

一応は史実を元にして、物語の展開や山場も史実に頼ってるとこが大きいのだから、最低限話の整合性は示してほしかった。

なんで蒼井優はわざわざ文書を半分持ってたのか、なんで高橋一生はああいう形で
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

これでまだ2作目。既に伝説。

「たまたま行った旅先が変態村」はよくある設定で、行ったからには逃げるか死ぬか洗脳されるしかない。つまり先が読める。

それでもこの映画が面白いのは「序盤に家族が死んだ」
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

どっしりした良い作品。
予備知識なくとも楽しめる。

2人のおっさんの友情が抑制的にほっこり描かれてた。ラスト以外派手なシーンほとんどないが、それでも惹きつけられる。なんか知らんがずっと観れた。

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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

1.0

推奨年齢9歳 教養映画

ナチス側の視点にたって描いたのは、少し新鮮だったが、演出は凡庸で、音楽は陳腐。カメラワークは緩く、編集は散漫。

テーマは使い古されたもの。戦争は悲惨、愛は素晴らしい。イデオ
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