ヤコブさんの映画レビュー・感想・評価

ヤコブ

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ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

4.0

世慣れしたしょぼくれ中年が謎を解いていくってベースはロンググッドバイのマーロウから来てるんだろう。コーエン兄弟がロンググッドバイを脚本の参照にしたとWikiにある。雰囲気的にポールトーマスアンダーソン>>続きを読む

キリング・ゾーイ(1993年製作の映画)

4.0

癖になる魅力がある映画。換えがきかないっていうか。配信がなくDVDを買うか悩ましいところ。

主人公の影が薄く、演出も控えめなので、とにかく悪役の自暴自棄っぷりが引き立つ。無計画、無秩序、ゲイ、殺人、
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世界の涯ての鼓動(2017年製作の映画)

3.9

太極拳映画。

2時間の使い方が秀逸すぎる。退屈や中だるみすら心地いい。

熟練のツアーガイドと行く旅行のような。ちょっと室内の会話に飽きてきたタイミングでノルマンディーの海に連れ出してくれる。

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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

センス映画。

世界観が完璧。セット、衣装、カメラワーク、音楽。古典をオマージュしながら、現代的エッセンスを取り入れ。音楽はジャースキン・フェンドリックス。強烈なキャラクターショー、原作はアラスター・
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ノーウェア:漂流(2023年製作の映画)

3.0

「サバイバル系」というジャンルに期待する全ての要素に応えてくれていた。コンテナで漂うアイデアも良かったし、画も迫力があった。タッパーだとかイヤホンだとか何の役にも立たなそうなものが、上手に機能してて楽>>続きを読む

GANTZ:O(2016年製作の映画)

3.2

加藤視点じゃなく、最初から主人公なしの群像劇で良い。ガンツに人間ドラマを求める人はいないので。あと、音楽の盛り上げ方がダサい。

バケモノとアクションはすごかった。

哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.5

観客を誘導するのがうまいですね。
同監督の他作品もそうでしたが。うまい具合にミスリードさせられます。チェイサーからしてそうだったので、得意なんでしょうね。

今回はただ「筋」じゃなく「ジャンル」をミス
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哀しき獣(2010年製作の映画)

3.3

一生懸命斧で殴り合ってますが、理由がわからず終始ポカーンです。最後種明かしみたいなのはあったものの「?」

ネタバレ解説見ると、自分が登場人物の名前を把握してなかったせいだとわかったのですが。韓国ノワ
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バービー(2023年製作の映画)

3.2

全体としてストーリーをコントロールできてないというか。アイデアを整理できてない感じがしました。

大きな構造としてバービーVSケンだけで良かったのではないかと思います。人間界に行くのはケンだけ。そこで
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チェイサー(2008年製作の映画)

4.0

全く先が読めない、面白い。

「犯人は誰だ」「犯人を捕まえろ」「被害者を助け出せ」と、その時々で立ち上がるミッションは、視聴者が思う半歩先に解決。そして予想外に話が転がる。

どこか間抜けで、その場の
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シン・レッド・ライン(1998年製作の映画)

4.3

シチュエーションが良いですね。なだらかな見晴らしの良い丘です。草は光に透き通り、サラサラと軽い明暗です。夏の熊本、阿蘇を散歩してる気分です。

音が良い。ズォーんと鳴り響く荘厳な弦楽器に、カチャカチャ
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セインツ -約束の果て-(2013年製作の映画)

3.8

映像が綺麗でしたね。移り変わる時の流れも綺麗でした。映画らしい映画ってこういうのですね。

ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005年製作の映画)

3.3

スッキリ無駄のない映画だった。観やすい。

終わり方も良い。ちょっとだけ意外な感じが◎

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

2.0

一言で言うなら「大味」

作りに繊細さがなかった。あと3回くらいプレビューして、脚本から修正入れて、直す必要がある。オムニバスの寄せ集めに感じた。詰め込みすぎ。無駄が多い。

感動ポルノ、演出がくどす
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ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

4.0

手法がオーソドックスでテーマが普遍的だから、全く古さを感じさせない。語り継がれるべき名作。

ブラック・スキャンダル(2015年製作の映画)

3.5

ゴッドファーザーとかグッドフェローズとか、破滅的なギャングをシックな演出で見たい方には、実に合った映画じゃないでしょうか。

画面の色味は深く、落ち着いていて、街並みや車が印象的に撮られています。わり
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街のあかり(2006年製作の映画)

3.8

良いっすね。

日曜の昼間に酒飲みながら観たい映画。
犬のチョイスが毎度のことながら良い。(素人のええ犬ですわ)

絵面もキャラクターも極端にデフォルメされてるからこそ、響くリアリティ、普遍性。巨匠の
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

3.9

韓国の一般的な農村や都市の景観が、等身大で映し出されていて良かった。こういうの映ったら映画っぽくないよねっていう、無駄な自意識がなく爽やかだった。画も音も必要最小限、タイトな演出が様々な解釈を呼ぶ原作>>続きを読む

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

1.0

よく人に勧められるので期待して見てみたが、しょうもない映画だった。

開始1分でカット割やカメラワークの凡庸さが目につき、まぁ、好きなタイプの映画じゃないのはわかったから、エンタメとして楽しませてもら
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バビロン(2021年製作の映画)

4.9

ド名作。

尺は長いが緩急があって、非常に見応えがあった。音楽の使い方が秀逸で、ちょっとアフリカンなビートが破滅的なキャラクターと、酒池肉林の熱狂にぴったりだった。場面転換はもちろん、サントラとしても
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

2.7

洞窟に行くまで1時間15分。特にこれといった見せ場なし。まるで藤岡弘のMV。めちゃくちゃ苦痛。ギュッと5分にまとめて欲しかった。

洞窟での戦いは、ランボー2や3のゲリラ戦を彷彿しグッときた。肉体の吹
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.0

ゴーストの見た目が白い布被せただけってのが、よかった。明け方の草原を白い布のドレープがたなびく姿は、ひたすら美しかった。ゆっくり長回しの映像は今の短いカット割りが当たり前の動画に日常的にズブズブに浸っ>>続きを読む

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

3.5

リアリティを感じなかった。

ストーカー(狂気)+コメディアン(夢)+プライベート(本当の自分)という3つの重なった人格について。

ジョーカーはコメディアン(夢)⇄プライベート(本当の自分)の対比が
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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

3.8

荒野のサバイバルロードムービー。

長回しでゆっくり荒野の景色を撮ってくれるので、自分も一緒に移民と旅をしてる気分になれて良かった。

迷子と水不足とインディアンのせいで、終始画面に嫌な緊張感が漂って
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ドッグマン(2018年製作の映画)

3.5

惜しい。

役者とロケ地は最高。

主人公の少し猫背で人懐っこくニタニタしたコミカルな顔面◎海辺の寂れた街の感じ。まばらな建物、どことなく孤立した閉鎖的な雰囲気◎そんなとこでなぜだかやってるドッグシッ
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ブラッド・シンプル(1984年製作の映画)

4.1

非人情、冷たいセンス

ラストシーン。最後に見る景色が水道管から漏れた一雫。特に伏線も隠喩もなく、笑いとも皮肉とも明示しない。ただ最後にこの人こういうの見てましたって画。この人情を突き放す冷たいセンス
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

5.0

戦争映画っていうか、川下り映画。トロトロ、歩くくらいのスピードで下っていくのが、良い。気怠い熱帯の原色と、夢。目覚めさせるように飛び出す、虎。

「得体の知れない誰か」に会いに行くっていう設定が良い。
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ファーゴ(1996年製作の映画)

5.0

アメリカでは女署長が絶大的な人気を誇ると 確かに妊婦である署長が血生臭い事件にほんわかでスローなテンポを持ち込んでいる
この役者のいい意味での おばさん臭さ 他の作品見たときも思ったけど 焼肉屋の店員
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

4.9

どんな映画に対しても「映像美」という言葉が軽々しく使われるが、タルコフスキーに関しては「映像美」が頭ひとつ抜けてる。ちょっと異常。常軌を逸してる。見てしばらくは体調崩す。

ブラウン・バニー(2003年製作の映画)

3.7

良い映画だと思う。愛の喪失、シンプルなテーマ。悲しい横顔。フロントガラスの水飛沫、夕暮れ。ラフなショットが続く。シャワーの音。静寂。

監督は酷評にうんざりしたらしいが。
また、映画を撮って欲しい。

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

3.5

何度も映画館に観に行ったという人の気持ちは、残念ながらわからなかった。飛行シーンもふーんって感じ。(自分ジェットコースター乗っても無表情なタイプです。)

話はベタベタなハリウッド映画だった。良い話だ
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カルメンという名の女(1983年製作の映画)

4.3

映画とは何か、という映画。

映像、音声、台詞、音楽、役者バラバラと解体され組み立てられ、かろうじてストーリーと呼べるような連続した時間が浮かび上がる。

フィクションがフィクションであることをまるで
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