うらぬすさんの映画レビュー・感想・評価

うらぬす

うらぬす

1900年(1976年製作の映画)

3.2

いまいち焦点が定まっておらず、壮大な愚作に陥る一歩手前のところでギリギリ踏みとどまっている印象

監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影(2020年製作の映画)

3.6

SNSに限らず道具はその功罪を見極めて賢く使いましょうという話だと思う

アンフロステッド: ポップタルトをめぐる物語(2024年製作の映画)

2.9

大して笑えず、鋭い風刺が潜んでいるようなこともなく、褒めるべき箇所が見当たらない

アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~(2024年製作の映画)

3.7

馬鹿馬鹿しくて非現実的な設定ではあるけど主演二人のパワーが強すぎて

アリス、ダーリン(2022年製作の映画)

3.9

有害で支配/被支配の恋愛関係から抜け出す難しさを、アナ・ケンドリックの演技がほとんど完璧に表現している。こんなクソ男、頭をモールでかち割ってやれ、と第三者目線では思ってしまうけど、それが簡単にできたら>>続きを読む

スペースマン(2024年製作の映画)

4.0

深宇宙での探索と自己探求が密接に結びついていて「アド・アストラ」を彷彿とさせる。幻惑的なチョプラ雲に囲まれながらハヌーシュと別れるシーンがただただ切なくて、思わず「アド・アストラ」より高得点をつけてし>>続きを読む

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

4.0

三部作を締めくくるに相応しい、感動的で力強いフィナーレ。シーザーを演じたアンディ・サーキスと、特殊効果を担当したスタッフらの功績は計り知れない。

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.3

価値観の衝突がもたらす軋轢や、観察力の賜物であろう生々しい人物造形を、巧みな台詞回しや、時に言葉を用いず映像と演出のみによって表現する。あらすじを読む限りでは既視感のある作品だと思っていたのに、実際に>>続きを読む

猿の惑星:新世紀(ライジング)(2014年製作の映画)

4.0

恐るべき制作費を掛けたであろうスペクタクルな映像が単に派手であるというだけでなく、畏怖の感情すら呼び起こすような荘厳さをも備えているのは『THE BATMAN』と同じ。これがマット・リーヴス監督の作家>>続きを読む

猿の惑星:創世記(ジェネシス)(2011年製作の映画)

3.8

何の捻りもないけど瑕疵も少ない。キャロラインが存在意義のほとんどないお飾りのヒロインでしかないのは気になるけど。シーザーの躍動感ある動きや人間と大差ない表情の豊かな変化には魅了された。

アイル・シー・ユー・イン・マイ・ドリームス(2015年製作の映画)

3.7

良く言えば素朴、悪く言えばやや平凡ではあるものの、老いや喪失との向き合い方を丁寧に描いていて好感が持てる。

渇きと偽り(2020年製作の映画)

3.9

閉塞感と緊張感が漂う中、エリック・バナの抑制された演技と苦み走った表情が作品をより味わい深いものにしている

異人たち(2023年製作の映画)

4.3

ノスタルジーと呼ぶにはあまりにほろ苦く、マジックリアリズムにしては曖昧模糊たる趣で似て非なるものに思える、かなり不思議な作品。とはいえ、全体の印象として掴みどころのない輪郭を持っている一方で、過去に負>>続きを読む

はじめから烙印を押されて(2023年製作の映画)

3.9

テーマの深刻さ・重要性は言うまでもなく、種々の視覚的な創意工夫を施して倦まずに鑑賞できるようにしている点がとても良い

サラウンデッド(2023年製作の映画)

3.8

オーソドックスな西部劇のフォーマットを用いながら当時の黒人女性が直面する辛苦を織り交ぜるという現代的な捻りも少々加える。レティーシャ・ライトの力強さと脆さが同居する瞳の演技に見入ってしまう。

虎を仕留めるために(2022年製作の映画)

3.8

悍ましいミソジニーが跋扈する社会において闘うことをやめない少女の信念のなんと気高いことか

地球は優しいウソでまわってる(2023年製作の映画)

4.0

中流階級の人々の日常におけるささやかなトラブルや人間関係をあくまでリアルに取り上げつつ、その中に宝石のように輝く美しいヒューマンドラマを見出すこの監督の才能は、なかなか他に類を見ない気がする。たとえ本>>続きを読む

ガール・ピクチャー(2022年製作の映画)

3.7

型に嵌まらない女子たちの妙にリアルな生活の描写が面白い

健太郎さん(2019年製作の映画)

2.7

音楽の使い方のセンスと役者の演技にだいぶ難がある

インスペクション ここで生きる(2022年製作の映画)

3.8

フレンチの受難と決意を一貫した内省的なトーンで描く。オーソドックスではあるものの明確な欠点のない普通に良い映画。エンドロールで流れるserpentwithfeetの曲が、エクスペリメンタルなアンビエン>>続きを読む

マヤを救って -小児医療の実像を問う-(2023年製作の映画)

3.8

広く認知されていない、しかし深刻な問題に光を当てるという意味で意義深いドキュメンタリーだけど、それにしてもちょっと酷すぎて見てるこちらまで無力感に苛まれる。

ビハインド・ザ・ドア 誘拐(2020年製作の映画)

4.0

頼むからこのサイコババアに致命的な(そして可能な限り残酷な)一撃を与えてから逃げてくれ、というのは子供たちに相手には望みすぎだろうか。
飛び道具的な展開や演出は用いず、非力な子供目線での恐怖を徹底的に
>>続きを読む

デスパレート・ラン(2021年製作の映画)

2.9

銃乱射事件を題材とした真に迫った誠実なサスペンスと、先の展開が読めない興味深いスリラー、どちらにも遠く到達していない明らかな失敗作

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

キリスト教が求心力を失いつつあった当時の社会情勢を絡めた、説得力のある(?)前日譚としてのストーリーも十分楽しめた。だけどそれ以上に、悍ましさの中に美しさが滲むような、現代美術的な趣すらある恐怖演出の>>続きを読む

ダムゼル/運命を拓きし者(2024年製作の映画)

3.3

よくあるファンタジーを女性主導の物語として構成し直した感じで悪くはないけどちょっと無難すぎて何の驚きもない

テリファイド(2017年製作の映画)

3.7

あまりにも不可解な現象を前に、恐怖と同じくらいかそれ以上に当惑させられる。とはいえ奇を衒うばかりではない、ホラー演出の冴えを随所に感じて悪くなかった。ただジャンプスケアはもうちょっと控えめのほうが好み>>続きを読む

グランド・セントラル(2013年製作の映画)

3.7

被爆によるフィジカルな危機と人間関係面の危機という二重の危うさを孕んだ恋の行方を描く、なかなか奇妙で興味深い映画だった

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