dudeさんの映画レビュー・感想・評価

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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.8

世界観が素晴らしかった。美しい映画だった。
女性を描く、というのは昨今少しありふれたものになりつつあるが、その中でもこの映画はしっかりと個性的に、そして面白く描けていた。
女性を描く一方で、男性の滑稽
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

オッペンハイマー、掴みどころのない人物だった。
アメリカ人にとっては、英雄的な人なのだろうか、もしくは反戦の象徴なのか。
核使用国のアメリカでは、きっと深い内省をもたらすような映画なのかもしれない。
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キリング・フィールド(1984年製作の映画)

3.8

歴史を知るという意味で、一度は見るべき。
戦争の描写が、凄惨で生々しく、そこがよかった。
クメールルージュの恐ろしさも感じられ、当時のカンボジアの緊張感がとても伝わった。

ディス・ブラン役の俳優の方
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.3

面白かった。
犬の使い方が絶妙で、観客に何かを示唆しているように思えながら、その答えは決してわからない。犬の芝居が、この作品に奥行きをもたらしている。
奥さんの口論の芝居、息子の決意した顔。
この映画
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

見やすく、ほろっと感動した。
山下監督ならではのテンポ感、ゆるさがたまらなかった。
乃木さん脚本の、エンタメとしてのバランスの良さもあった。

綾野剛さんのヤクザの雰囲気も絶妙に物語にリアリティを与え
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機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

3.7

明るくて、お祭り感のある内容だった。
途中まで構えて見てしまったのだが、そんなことは間違い。
久々のキャラクターたちを、ただただ楽しめば良い映画。

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.6

岡山天音の熱演が素晴らしかった。
彼の演技が、この映画の白眉だったと思う。
それだけでも、見る価値はあると思う。

ただ、笑いの部分のリアリティが少し薄く感じてしまった。この手のドキュメンタリーベース
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

とても楽しめた。
平山という一人の男をひたすらに見せていく。
セリフはないが、彼という人をどんどん好きになる。
劇中で、人それぞれ世界があると語られる。分断という言葉を聞くようになって久しいが、トイレ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

曇天でのゴジラとの戦闘。
ゴジラに対する無力感。
時代設定の妙が抜群。

怪獣周りのシーンはどれも良かった。
最初の船での追いかけっこは、ゴジラ映画としてもとても斬新だったと思う。

横道世之介(2013年製作の映画)

4.5

ほんとによかった。
笑いと涙の程よいバランス感。
押し付けがましさがなく、こちらに委ねてくれているのに、しっかりと感情を動かされる。
描写の量も適切で、見た後にいろいろと想像してしまった。
沖田監督の
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屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)

4.3

非常に質の高いストーリーと演出でとても見応えがあった。
なかなか渋い作品なのですが、おすすめです。良作です。
王道児童文学という雰囲気もあって、かつてのジブリがそうだったように、今の小さい子供たちにも
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

3.8

ラストの展開は笑った。
展開が早く、見やすい。

チキン屋が大当たりする設定は、すごく面白かった!

ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

3.8

見やすく、展開も早く、楽しめた。
テレビドラマの劇場版としては、とても完成度が高かったと思う。
社会問題の織り込み方も絶妙で、テンポの良い笑いの中に、ちゃんと残るものがあった。
ゆとり世代とZ世代の喧
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Gメン(2023年製作の映画)

3.9

テンポよく、アクションも見応えがあった。
大袈裟な芝居は、最初見ていてちょっとキツかったが、徐々にその傾向も薄らいで行ったように感じた。もしくは慣れたのか。

とにかくストーリーの展開の速さとアクショ
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.2

とにかく映像が綺麗。
ストーリーも王道で、若干予想はついてしまうが、嫌味がなく、素直に楽しめる。

見惚れてしまうような映像の数々に、納得の設定。
一見の価値あり。

崖の上のポニョ(2008年製作の映画)

3.8

海と人間の共生をテーマにしたラブストーリーだと思った。
震災の後というのは、この映画を語る上で外せない事実。
自然と人間の共生は宮崎作品に通底するテーマだと思う。もののけ姫では、その間にある争いを描い
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おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)

4.5

遅ればせながら視聴。

昔の日本の家庭、この空気、すごく好きだった。向田邦子のエッセイにも感じる、この父親が寡黙で強かった時代のなんとも言えない家族の空気。

30を前にして、人生で立ち止まってしまう
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

3.8

人生とは。生きるとは。
リメンバーミーと同じスタッフということで、大人も楽しめる内容。

アニメらしさはありつつも、描くメッセージは大人も考えさせる。
誰が見ても楽しめる。

ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

現実世界の中のおとぎ話か、はたまたおとぎ話の世界の中の現実なのか。
ティム・バートン作品は好きでも嫌いでもないくらいだったが、これは間違いなく良作。

ほら吹き親父の言う、嘘の世界が序盤は面白く、終盤
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怪物(2023年製作の映画)

3.8

是枝映画好きとしては物足りなかった。
是枝監督の映画は、毎回息を呑むようなワンシーンがあるのだが、今回はなかった。
全体が理屈で構成されていて、ストーリーが少し読めてしまった。

タイトルや演出、セリ
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.5

少なくとも、私はこれまで見たことのない映像だった。
映像の斬新さを裏で支えるストーリーもちゃんとあり、違和感なく見られる。
話自体も、既視感のない、マルチバースを題材としたストーリー。
前作は単体で素
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.5

面白かった。
設定の奇妙さ、そこから滲み出る人間の滑稽さ、ラストのほんわか感。
日常のささやかなドラマと、壮大なSFのミスマッチ感。この劇団にしか描けないものがある、というのは本当にすごいこと。
サマ
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

途中まで実話なのかと思うほどのリアリティがあった。

芸術に没頭するターが、自分には愛おしく思えた。
奥さんの設定や、没落していく様子など、今の社会を巧みに映していたと思う。

ラストがいまいちピンと
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.2

面白かった。
情報の出し方が上手で、いい感じに見てる人の想像を掻き立ててくる。
そして、こうなるんじゃないかというこちらの想いを程よく裏切ってくれる。

特筆すべきはその説明のなさ。
説明的な描写を潔
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劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室(2023年製作の映画)

3.0

待ってたら救えない命がある、と、待ってなければ救えない命がある、という二項対立があまり腑に落ちなかった。
それはケースバイケースなのでは、と思ってしまった。
後半は、感動が波状攻撃を仕掛けてくる。
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名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

好評ということで、17.8年振りにコナン映画を見ました。
まだ、ドアタマのコナンの紹介があって、ほっと一安心しつつも、
自分が見ていた頃のミステリー映画という空気とは一線を画すエンタメ作品に変わり果て
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.5

賛否分かれそうな作品だが、大満足でした。
大好きな、ビッグリボウスキにも通じる、
かくも愚かで不条理、滑稽で無意味なこの世界をどう生きるのか、ほんの少しの意味のある時間を大切に生きていこうというメッセ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.0

夢を追う男の青春物語。
音楽モノは、やっぱり曲の説得力が勝負。その曲が素晴らしかった。JAZZってこんなに熱い音楽なのかと感動した。
ストーリー自体は、わかりやすく、王道。
この映画の白眉はやはり演奏
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.4

シンウルトラマンを見終わった時の印象に近かった。
戦闘シーンはそれなりに楽しめるのだが、肝心のストーリーはやはり薄味感は否めない。
戦闘シーンもCGを多用しすぎていたと思う。特撮モノを、CGで派手にし
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Winny(2023年製作の映画)

4.3

面白かった。2006年前後、パソコンに触れていた人なら特に楽しめると思う。
日本が最新の技術に対して行った処置は理不尽という他なく、もし金子さんが自由に開発していたらと思うと目頭が熱くなる。
金子さん
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.1

他者と交流することの持つ不自由さを感じられた。なんとも居心地の悪い空気が続く。このなんとも言えない空気を味わうだけでも、見る価値あり。
二人が争うのだが、共感できる側がどんどん移っていくのが面白かった
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

4.3

まさに悲喜劇で、逃げていく人間を観察すると言う刺激的なエンターテインメントだった。
人間誰しも、裕一に共感できる要素はあると思う。
辛い話なのかと思っていたが、見終わった印象はカラッとしていて、前向き
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アムステルダム(2022年製作の映画)

3.6

前半がもう少し展開が早ければよかったと思う。
最後のバートのセリフから、やりたいことはなんとなくわかる。ビッグリボウスキ的、レイモンド・チャンドラー的な、巻き込まれ型のストーリーにするならば、映像の工
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

4.3

フィクションとは、ありもしない世界を作ることだが、映像のテクノロジーはとうとうここまできたのかと感動するばかりだった。
とにかく映像の素晴らしさの連続。
もはやこれは映画なのかと考えたくなるほど。映画
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.5

バスケシーンの良さは言わずもがな。CGの良さが全面に出ていた。
ストーリー、演出はすごく丁寧で、品がいい。
キャラクターの表情、セリフの一つ一つが、本当に瑞々しく、生きているようだった。井上さんの手腕
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