ユキさんの映画レビュー・感想・評価

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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.8

映画作品単体というよりは、庵野秀明という作家について、となってしまうのがエヴァらしさであり、語りの距離感が難しいところ。つけるスコアも無しか、すべてのエヴァンゲリオンを通じての、という感じになってしま>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.2

花束はどれだけ水を取り替えたりしても、やがて萎れて枯れてしまう。それなら最初から無かったほうがよかったんだろうか、その花束から感じる華やかさや煌めきには”賞味期限”があって"はじまりはおわりのはじまり>>続きを読む

羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019年製作の映画)

3.8

評判だけ聞いて鑑賞。
エンターテインメント作品として見事な完成度。

妖精と人間は対立するのか、共存できるのか。ストーリーとしては王道。だけど、やっぱり人間と異種(この場合は妖精)が混ざり合いながら暮
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透明人間(2019年製作の映画)

3.8

オープニング。波が激しく打ちつける岸壁。その音からすでに圧があり、最近のこういうジャンルのアメリカ映画に多い気はするけど、音響の効果をしっかりと感じる。そりゃびっくりはするよ、とは思うけど、やっぱり効>>続きを読む

オフィシャル・シークレット(2018年製作の映画)

3.6

イラク戦争開戦前、イギリスの諜報機関GCHQで働くキャサリンはアメリカとイギリスの間で交わされるメールを読み、このまま"仕事"を続ければ戦争がはじまり、多くの人が命を落とすことになる。
自分が働いてい
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.4

甲子園ってなんだかよくわからないうちに、当たり前のように青春の殿堂みたいなポジションになってるなと思うんだけれど、その真ん中グラウンドではない、観客席、アルプススタンドのはしの方で繰り広げられる青春群>>続きを読む

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.5

ひとりの人間として、自分の生き方を選ぶ。社会の片隅で、同じように零れそうな者同志がどうにか関係をつくろうとする。
それをより確かなものにしようと一歩を踏み出すが、という。

作業着姿の凪沙に一番女性ら
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窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

3.2

原作漫画未読

「心底惚れるって、その人だけが例外になっちゃうてことなんですね」
だからこそ、惚れてしまった側も含めて、その気持ちを持て余しちゃって、ぐだぐだ、ぐちゃぐちゃした感情や関係に絡め取られて
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.6

映える悪夢とでもいえる光景がたっぷりと繰り広げられる。

倦怠感漂うカップル。そのひとりダニーの家族が不幸に見舞われ悲しみに包まれるが、それはパートナーのクリスチャンにはなかなか共有されるものではなく
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

3.3

傍から見たり、客観的に説明したりすると、ものすごく小さくて、地味な変化だったりするんだけど、本人からすると大きな変化や一歩だったりする。
じゃあ、それをどう描くかということになるんだけど、のんという人
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KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

3.8

朴正煕暗殺事件に基づいたフィクションということで、ポスター含めてネタバレ云々というより、暗殺実行に至るまでの過程をどのように描いているのかがポイント。

前半は政権内部の権力構造、パワーバランスを説明
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.7

家族を失い、社会から零れ落ちそうになった青年がヤクザと邂逅。無軌道な生活をしているから、近いところにいながらもヤクザにはならないと話していたけれど、組長の懐の深さへ救いをみてヤクザになる。ヤクザに憧れ>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.0

将来、自身のキャリアを拓くために高校生活を勉強に捧げ、おかげでエイミーはいい大学に入れる。意識高くやってきて、遊んでばっかの同級生へは「高校生が人生のピークでしょ、あなた達は」くらいに思ってたら、みん>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.2

原作未読
アニメを世界名作劇場?のTVシリーズで観ていたような気はするけど記憶なしだし、過去の映画化作品も未鑑賞。

四姉妹の人生におけるさまざまな選択を描いており、どんな人を選ぶのか/選ばないのか、
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.8

予告ではスリラーっぽい印象で、バイオレンス描写はわりと平気なんだけど、皮膚感覚として生理的にゾワッと迫る感じのは苦手だなと思って置いていたけど、観てよかった。
途中までは確かにスリラーなんだけれど、途
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.1

見る/見られる という関係の入れ替わりと、視線の応酬が堪能できる。
とても映画らしい要素でもあり、視線と視線が交わるというのは、恋愛が始まった?と思わせることができる要素でもある。終わり?という逆もし
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.1

2時間超えで法廷ものということで、だれないか心配したものの、杞憂に終わった。
冒頭でノリよくテンポよく活動家たちが紹介されていく。大きく重なる主張はあるものの、一枚岩ではなく、それぞれ異なる思惑がある
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.5

観終わった人の中に佐々木がいる。

もう、そうなったらこの作品を観てよかったということになるんじゃないかな。

中盤はもっと刈り込んだりできるのかなとか、冒頭のドラムや劇中歌の歌ものはいいなと思ったけ
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ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)

3.3

33シーン、静止動画とでもいうか、少し動く絵画の連続を眺めているような鑑賞体験。
西洋絵画へのオマージュが感じられるシーンもあり、そういった素養があれば、楽しみ方はいっそう深くなりそう。

ほぼ全てが
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罪の声(2020年製作の映画)

3.4

原作未読

モチーフの未解決事件については大凡知っている程度。全く白紙の状態で観たいという人でなければ、Wikipediaを一読しておいてもいいかも。
なにせ元ネタが未解決なのでネタバレということには
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はちどり(2018年製作の映画)

3.8

14歳の頃。楽しげなことが刹那的に思えたり、知ってる人の本心がわからなくってきたり。皆が退屈を避けるように身勝手な振る舞いをしているように感じられてきてしまう。
たまに、こういう昔に埋めた感覚を掘り起
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.3

TVシリーズ鑑賞済、漫画未読。

ストーリーは王道で、良くも悪くもすーっと入ってくる。TVシリーズの続きを映画クオリティで楽しめるという面白さ。
列車x夢という舞台設定は映画というメディアとも相性いい
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パピチャ 未来へのランウェイ(2019年製作の映画)

3.8

90年代、内戦下のアルジェリアで、徐々に人々、特に女性が息苦しく弾圧される空気が高まっていく。明るい展望も萎んでいく様子というか予感が、冒頭の流れでよく表されている。

主人公ネジュマはファッションデ
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.7

鑑賞後はまず、蒼井優!というテンションに。

いまの感覚からすると、芝居がかった言葉遣いで浮いている気がするかもしれないけれど、時代背景、この夫妻の社会階級、経済状況を鑑みるとこういった感じだったのか
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.6

原作未読

キム・ジヨンという名前は年代的に最もありふれた名前ということだけは聞いて作品内容は全く知らなかったが、なるほど、これは主人公だけの話ではない、彼女をイタコのような容れ物にして、我々の事であ
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異端の鳥(2019年製作の映画)

3.8

泥まみれの世界名作劇場
実際日曜夜にアニメでやったらリビングは地獄になると思いますが。。

開始間もなく容赦のない描写で「この作品はこのくらいやりますんで」と宣言されたようであり、個人的にその後への心
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

3.4

TVシリーズは鑑賞済み

映画新参かTVシリーズからかで、印象は大きく異なりそう。
ずっと観てきた人にとっては、感動のわんこそば状態で「はい、どんどん〜♪」と、まだまだいけるよねーとばかりに涙腺を絞り
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朝が来る(2020年製作の映画)

3.8

原作未読

ドキュメンタリーのようなルックとテンションで話が進んでいく。
特別養子縁組のコーディネートをする組織に関わるシーンに登場する方々は、実際の親子のように思う。
役者陣も役の人というよりも少し
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.7

IMAXレーザー/GTにて鑑賞

難しいとか謎が多いようにいわれるけど、そのあたりの要素は何となく物理学っぽいものに興味がある人であれば、何となく理解できるだろうし、インターステラーとは違い、製作側も
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ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

4.0

ジュディ・ガーランドについては、オズの魔法使のドロシー、瞳がキラキラしてるのはお薬で瞳孔開いてたから、くらいの知識で鑑賞。
覚醒剤については、当時からすれば(日本も含めて)法的には問題ないということだ
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Reframe THEATER EXPERIENCE with you(2020年製作の映画)

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Reframe 2019は現地でも鑑賞済み

Reframeは、通常のライブ公演とは異なり全員着席で、声援などはなし、曲間のMCもなし、リアクションは拍手のみといった、いうなればひとつのショーを鑑賞す
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