物語は多少カオスなくらいが面白い。
そのことを実感させてくれた作品だ。
この映画は完成度という意味でいえば、最も“よくできた”作品ではないだろう。少なくとも整理され、要素を吟味して削ぎ落とした秩序だ>>続きを読む
「温暖化問題」から着想を得たであろう作品。
査読済みの論文を根拠に科学者が危機を訴えても、世間の関心はセレブのゴシップにあったり、政治家も本気で対策しなかったり、大衆は論点をすり替えた扇動に乗った>>続きを読む
息が詰まるような画角に、ピントを用いた心理表現など実験的な試みも見事な一級作品だ。新人監督ながら、その才能をいかんなく発揮した名作。
ところどころ良いシーンもあるが、あまり上等な作品とは言えない。よくもわるくも、長編初監督作品のひいき目で観るよりほかないだろう。
虐待、暴行、死などといった暗い過去の描写は記号的で重み厚みがなく、それ>>続きを読む