毛糸さんの映画レビュー・感想・評価

毛糸

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西湖畔(せいこはん)に生きる(2023年製作の映画)

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茶畑やお茶の工房の神聖な世界とマルチ商法にハマってからの地獄を煮詰めたような世界のコントラストが面白かった。母の演説の迫力。
マルチ商法にハマる人達が決してお金だけを目的にしているわけではない様子にな
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ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

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観たのは結構前だけど、すごく印象に残ってる。共に生きていこうとする2人は強烈な愛で繋がっているけど、破滅の香りが漂っていて、感情がめちゃめちゃになった。

シークレット・サンシャイン 4K レストア(2007年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

初めて観たイ・チャンドン作品はこれで、衝撃がすごくて映画館で特集している期間に4作観た。でもなぜこんなに心を掴まれたのか、説明する言葉がない。
信仰、宗教、救い。困難な状況における拠り所の、脆さと矛盾
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関心領域(2023年製作の映画)

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鑑賞者の立場からこの光景を観るととても非人道的でなぜそんなに麻痺できるのかと思うけれど、未来から現代を見つめたら同じように感じるのかもしれない。非情なことが起きていることは知っているけれど自分の力では>>続きを読む

アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家(2023年製作の映画)

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負の歴史や壮大なものとひとり対峙しながら創作を通して訴え続ける精神力とエネルギーに圧倒された。無数の囁き声の演出は、ベルリン・天使の詩を思わせるけれどこちらは悲しく聞こえる

プリシラ(2023年製作の映画)

4.0

マリーアントワネットもそうだけど、ソフィアコッポラの映画は全く主人公と境遇も性格も違うのに私もその気持ち知っている、となる。分かり合えない寂しさ、添え物にされる虚無感、その中での眩しいひととき、自立の>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.5

尊い…!飲んだくれてるシーンがこんなに美しいことある?

ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

4.5

レイトショーで見て、余韻とともに帰宅できたのが良かった。夜のなかで人々がささやかな優しさを交わし合う様子が素晴らしい。私も誰かにとってこのようなひとときの隣人でありたい。

福田村事件(2023年製作の映画)

3.8

悪質なヘイト、歪んだナショナリズム、差別に加担する権力者。それらはまだまだ今この時も溢れていて、目を背けたくなるような事件や問題が日々起きている。過去のものとして観で終わりにしてはいけない。

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

4.0

子供達が自分の気持と向き合い、言葉にしていて立派だなぁと思いながら観ていた。知性と良心を信じたい。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.7

他のジブリ作品は鑑賞者のために綺麗に作り上げられてたんだなと思うくらい、これはなんかパーソナルな創作と物語という感じがした。巨大さに改めて怖くなる。

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

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作り手の怒りを感じる。エンタメの姿にすることで幅広い層に現代の問題を見せてやるぞという気迫を感じた。

青いパパイヤの香り(1993年製作の映画)

3.5

ベトナムの空気を感じたくて鑑賞。美しく静かすぎるあまりずっと不穏な雰囲気があって、何か理不尽な事件が起きてしまわないかと不安だったけど大丈夫なので安心してください

マリー・アントワネット(2006年製作の映画)

5.0

高校生の頃に映画館で観て魅了された大好きで思い入れのある映画。マリーアントワネットの孤独や枯渇感、恋のきらめきや衝動…当時の自分も知っている感情で、歴史上の人でしかなかった彼女をこんな風に近く感じられ>>続きを読む

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

4.0

とにかく多幸感に溢れていて大好き!かわいくて軽やかでおしゃれで、いつ観ても良い気分になる

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.0

最初のうちはどうにも噛み合わず言い合いばかりの登場人物たちにちょっと落ち着いて…と思いながら観てたけど、失敗したり傷つきながら自分を見つめ直し決断していく彼らがどんどん可愛くみえてきた。綺麗なシーンも>>続きを読む

わたしはロランス(2012年製作の映画)

5.0

観るのに気合いがいるけど、何度も観たくなる素晴らしい映画。カラフルな逃避行のシーンやlet's go out tonightの流れるラスト、感情がめちゃめちゃになる。
愛したいのに決定的な溝が存在して
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午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

特別な技能ではなくて、その人がもともと待つ良識や感性をもとに日々を建て直していく様が尊くて、こうありたいと思う姿だった。エリザベートが初めてラジオを任されるあの瞬間をともにしたタルラは、きっとどこかで>>続きを読む