ユウさんの映画レビュー・感想・評価

ユウ

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Diner ダイナー(2019年製作の映画)

4.0

一体どういう心持ちで観てればいいのかわからない映画。
やたらと演劇的なノリと奇抜な衣装や装飾品に彩られたサスペンスは、もはやコメディというかシュールギャグの様相。
だが、かといってクソ映画ということも
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探偵マリコの生涯で一番悲惨な日(2023年製作の映画)

1.6

キャストと設定は最高、けど蓋を開けてみると思ったのと全く違う。
予告編で流れるものが本編とかけ離れているというのはプロモーションの手法としてお馴染みだが、この映画は予告でコメディと思わせておいて実際は
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バリコワ2 呪われた女たち(2023年製作の映画)

2.5

やっぱりか!
と言いたくなるほど、前作からの期待を裏切らない出来の映画。もちろん悪い意味で。
ただ、こういう見えている地雷というかZ級ホラーにはそれ相応の需要がある。
案の定ホラーのフリをしたコメディ
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アンホーリー 忌まわしき聖地(2021年製作の映画)

3.4

真面目にやったエンド・オブ・デイズみたいな映画。
いや、エンド・オブ・デイズも筋肉頼みってこと以外は真面目なんですけどね。

かなりいいB級ホラー映画だった。
怖くはないし、序盤を過ぎるとあまり怖がら
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スレンダーマン 奴を見たら、終わり(2018年製作の映画)

1.5

お手本みたいなクソホラー映画。
そして駄作過ぎてスレンダーマンが怖くなくなるという脅威の作用を持っている。(効果の実感には個人差があります)

スレンダーマンがただ追いかけてくるだけの方がよっぽど怖か
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

2.9

序盤から途中までかなり面白かった。

けれど終盤は、正直いい言葉が見つからない。
神話的テーマが盛り込まれているが、有耶無耶なラストシーンとは結びついておらず惜しく感じた。
確かめようのない要素が出て
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(r)adius ラディウス(2017年製作の映画)

3.3

序盤、世界観というかストーリーというかを掴むのに少し難儀した。

おそらく、あえて解説的な状況整理は可能な限り排除したかったのだろう。
そしてこの混乱した状況での展開スピードはちょうどよく視聴者をつい
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赤ずきん(2011年製作の映画)

3.8

悪魔退治人を主役とした映画は多々あるが、この映画は、その退治人に守られる民衆が主役。

人狼が暗躍する村にて、村人は人狼に生贄を供することによって襲撃を免れてきた。
だが盟約を破って人狼が襲撃したこと
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.3

全体的にはかなり楽しめた。

楽しめたけど、最序盤のおバカ成分不足はなんとかならんかったのか!
ネタは掴みが命と関西の方はおっしゃいますが、そんな掴みの大切さを痛感させられる映画。

アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

3.7

時間が進まない世界に閉じ込められた人々を描いた映画。

この映画は悪人と呼べる人物が誰一人居ない。
もし本当に、現実の街が丸ごと閉鎖次元に投げ出されたらこうなるんじゃないか?と思わせるような、興味深い
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コンビニエンス・ストーリー(2022年製作の映画)

3.6

三木聡監督作品。
もうこの時点で論理性や道理というものは端っから期待していなかった。

のだが、実際には比較的ストーリーがちゃんとしているし、セルフパロディは少なめ。
「気持ちがパタンとなる」や「俺は
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アーカイヴ(2020年製作の映画)

4.2

アイエエエ!? ナンデ!サイバネ技師ナンデ!??
実際あからさまにブレードランナーめいたグラフィティー重点
「生産的な一日を送りましょう」という欺瞞的アナウンスンーが度々流れ、マッポーめいたアトモスフ
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.7

映画監督とまでいかずとも映像を作ったことがある人ならみんなが経験する特有の感覚、エディターズハイとでも言うか、あれを見事に映像化している。
途中で「コレジャネエエエ!」と思って全リセットまで込みで!
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さよならの朝に約束の花をかざろう(2018年製作の映画)

4.2

かなり良かった。

漠然とした下知識しかなかったので、血のつながりのない親子が根無草のような放浪生活を送る映画かと思っていたし、生活の中で母親であるマキアと息子であるエリアルの外見的年齢差が追いつき追
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フェイクプラスティックプラネット(2019年製作の映画)

2.0

中盤を過ぎた辺りで、尺的にこれは投げっぱなしエンド直行ですな? と予感させ、案の定投げっぱなしエンドになる映画。
スリラーとカテゴライズされていたし実際スリラーっぽいシーンはあるものの、盛り上げるため
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友だちのパパが好き(2015年製作の映画)

3.3

ドロドロして重たい話をしてるはずなのに、どこか脱力感を抱かせる不思議な映画。
この映画のジャンルは……なんだ??
テーマがテーマなので人を選ぶが、一度色んな人に見てみてほしい映画。

ソロモンの偽証 後篇・裁判(2015年製作の映画)

2.0

ダレる。
名作長編小説を可能な限り原作に忠実にすべく連作長編映画にしたら名作になる!! とは限らないことを証明してしまった映画。
逆説的にメディアミックス展開の際に、いわゆる映画尺へのダウンサイジング
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変な家(2024年製作の映画)

4.2

最近、勢力拡大中の物件系ホラー。
ビックリ系を良しとするなら面白い映画。

編集がかなり優れており、特に序盤は良質なジェットコースター展開。
主人公がいわゆるYouTuberで、
「主役がクリエイター
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モンスターハンター(2019年製作の映画)

4.0

後のモンスターハンターNowである。

……というのはさすがに冗談だが、現実世界に侵食してくるモンハン世界という構図は一致しており、次元の裂け目の描写も一緒。
おそらくだが、Nowはこの映像演出を取り
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宇宙人のあいつ(2023年製作の映画)

3.8

焼肉屋を営む真田兄弟、その次男が実は宇宙人というぶっ飛んだ設定。そして宇宙人であることとは全く関係なく飛び出すギャグ要素。

宇宙人である次男は、故郷への帰還に際して家族の一人をアブダクションしなけれ
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容疑者Xの献身(2008年製作の映画)

4.6

THE ガリレオな映画。

ガリレオの旧知の友、石神は四色問題の解法を「美しくない」という美学のみを理由に解き直そうとする天才数学者。
美学でのみ突き動かされる人間はいつの世も美しいものだが、彼の孤高
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ソラニン(2010年製作の映画)

4.1

言語化できない情緒に溢れる映画。
原作原理主義者の存在を差し置いても、多分、好みがはっきり別れる映画の一つだろう。

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

2.2

俳優陣がヨシ!
絶妙なサイコ加減でとても見応えがある。

けど、元ネタとなった埼玉愛犬家連続殺人事件が強すぎるので、それを映画化という観点からはちょっと弱い。(そこを忠実にしたものを放映できるか?とい
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暗殺教室 卒業編(2016年製作の映画)

3.3

暗殺教室完結編。
殺せんせーの過去と弱点などが明かされる。
弱点というのは、スピードに極振りなため、実は非力ということ。……それは物理的におかしくない?

面白い映画だったしカオス極まりないストーリー
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暗殺教室(2015年製作の映画)

4.6

超高速で活動する超生物。
超生物は、月を崩壊させ、その上で一年後には地球も木っ端微塵に破壊すると宣言。
各国、国連は事態を憂慮しあらゆる手段で超生物排除に臨むが、無反動で亜光速の挙動を取る目標(物理的
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ジャッジ!(2013年製作の映画)

3.3

この映画はベストCMを決めるコンペを主軸に展開される。
CMとは当然、利権を得るための手段だ。
そのCMの中から優れたCMを公平に選ぶというコンペ。

しかし、利権と公平というものは、本来相容れない。
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夏への扉 ―キミのいる未来へ―(2021年製作の映画)

5.0

ハインラインの名作、夏への扉の日本映画版。
大抵の作家というものは、書いてしまえば一行や二行で足りるような些細な文章を、そのシナリオの全てを詰め込んだ象徴的な文章へといかに昇華させるか、という事に作品
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.1

頭を空っぽにして楽しめるコメディ。
絶妙な塩梅での感動的な要素もありつつ、全体のテンポはとても軽快で、演出も小気味よく退屈せずに観られた。

ループする度に一週間の記憶が夢として処理されるため、その夢
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いつか輝いていた彼女は(2018年製作の映画)

3.2

時々MVが始まる前にちょっとしたドラマがあったりする歌というものは世に多数存在する。
この映画はいわばそのMVの前振りを極限まで引き延ばして映画にした、みたいな作品。

そしてMINT mate BO
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アシュラ(2012年製作の映画)

3.8

なんでこんなの見始めちゃったかな? といういつものジョージ秋山作品に対する虚無感を案の定抱く映画。

「え、ここで終わる気!?」というところで終わる。
じゃあ続きがあればよかったかといえばそんなことは
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スペースマン(2024年製作の映画)

4.0

孤独な蜘蛛型の宇宙生物が、孤独な宇宙飛行士ヤコブと共に、宇宙の起源の探求を行う。
その中で宇宙生物は、人間とは何か、宇宙とは何か、恐怖とは何か、大切とは何かを問い、時に諭していく。

ヤコブは突如星空
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南極料理人(2009年製作の映画)

3.3

南極という遠隔地で営まれる人間模様を食事を通して描いたコメディ映画。
非日常空間での日常というものを題材にした映画は山とあれど、そういった映画の中でもかなり現実的な部類。
気軽に観れて、気軽に笑える映
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ある男(2022年製作の映画)

4.2

全体的にゆったりとしたストーリーの流れでありながら、生々しい差別描写が頻出する本作。

予告編で受ける印象ほど、スピード感が強いサスペンスではなく、若干の肩透かしを食らった。
だが、その分、重苦しい濃
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ザ・ミスト(2018年製作の映画)

4.2

未知の自然災害に襲われる映画。

主人公夫婦は、新種の自己免疫不全の病を抱えた娘を持ち、彼女は特殊な生命維持カプセルの中での生活を余儀なくされている。
夫婦は娘の人生について時に衝突しながらも真摯に向
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ラプラスの魔女(2018年製作の映画)

4.5

ラプラスの魔とは、全ての量子の状態を把握することができる存在がいたとすれば、その存在は過去も未来も全て現在と同一次元の出来事として把握し尽くすという理論およびその仮定の存在のこと。
そして、ラプラスの
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男子高校生の日常(2013年製作の映画)

3.4

序盤はよし!!

けど途中から、「あ、あれ? 男日ってこういう作品だったっけ?」となる。

展開的に映画と相性が悪いと監督や脚本家が判断したのだろうけど、賢明な判断とは言えない。

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