YuyaTakegawaさんの映画レビュー・感想・評価

YuyaTakegawa

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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.5

黒澤明版へのリスペクトは節々に感じるものの、すっきりさせるために削られた部分も多く、好みは分かれそう。個人的には使命に気付く場面はもう少し劇的でも良かったかなぁ。

暗殺の森(1970年製作の映画)

4.5

自分の個性や本性を普通ではない、恐ろしい、何かに依ることで拭い去ろうとするのか、それが人間じゃないか、それが美しいじゃないかと受け入れて生きるのか。映像の中で何度も対比的に表現されているが、自分は光の>>続きを読む

生きる(1952年製作の映画)

4.0

世のため人のため、が最も生きがいを感じる、普遍的真理だなと確認する映画。まさに生まれ変わる決意をした瞬間のハッピーバースデーの大合唱のシーンが秀逸。

牯嶺街少年殺人事件(1991年製作の映画)

4.5

戒厳令化の台湾を舞台にした作品。約4時間という長さを感じさせない。政治的状況と人間心理をリンクさせ、時折体制批判めいたことを言ってみたりするものの、あくまで人間ドラマの域に止め、外省人の苦悩を昇華させ>>続きを読む

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.0

原作の味、出てない気がする。。映画の時間にまとめるのは難しい前提ですが、、何だか消化不良。

熊は、いない/ノー・ベアーズ(2022年製作の映画)

4.0

本質はThere are no bears ではなくてNo more bearsなのかなと思うと邦題のつけ方難しいなと思った。息子さんの映画より淡々と飾りなくイランや因習に囚われる人々を描いている。ラ>>続きを読む

ブリキの太鼓 ディレクターズカット版(1979年製作の映画)

4.0

観たのはディレクターズカットでした。原作小説を下敷きにしている分制約を感じさせるが、そこは致し方ないか。個人的には同種の作品である『アンダーグラウンド』に軍配。

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.5

現代版ニキータを描きたかったのかな? 監督の初期の頃の雰囲気取り戻しつつも少し盛り込みすぎな気が。強烈なキャラクター造形できたのでそこをもっと深掘りしても良かったように思う。ワンちゃんたちの演技にも脱>>続きを読む

違国日記(2023年製作の映画)

3.5

原作を大切にしている感じがわかるだけに、映画という枠に収めきれない、「言葉が足りない」と感じてしまった。尺の長さや冒頭の一連の演出(映像や音楽)の違和感、槙生が小説家である設定を活かしきれていない部分>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

4.5

描かないことで描く。アプローチは違うけれど私が想起したのは「ファニーゲーム」。同作でハネケ監督が観る主体である我々の"無責任な関心"を突きつけたことに対して、この映画は"無関心の責任"を突きつけている>>続きを読む

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

3.5

「休息是為了走更長遠的路」人生において立ち止まらなければならないときは誰しもある。ノスタルジーだけではない、前向きなメッセージを受け取りました。恋愛ものとしては王道なのであとは切り口の面白さを愉しむべ>>続きを読む

MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

3.0

1観たから、、期待値下げてたから、モヤるのは受け入れるしかないw 続編まだありそうなのがまたw

第七の封印(1956年製作の映画)

4.0

ようやくU-NEXTのおかげで観ることが出来ましたw 難解と言われているが、意外とストーリーもシンプルで鑑賞しやすいなという印象。普遍的なテーマで古くも感じない。キリスト教、監督の人生の文脈から深掘り>>続きを読む

シティーハンター(2024年製作の映画)

3.5

久々にマンガ読み返したくなった!w 鈴木亮平凄いなぁ。

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.0

監督のインタビューによると、ロックダウン期間中に日本映画を観まくっていたとのことで、影響はどこかミニマルな家族ものという部分に出てるようで馴染みのある演出にも見える。ストーリーそのものはシンプルながら>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

原作読んでて、そこまで期待してなかったけど、、これ良いじゃん! 紅という歌、声変わり、映画への愛、をストレートに結びつけていく脚本の妙ですかね。そして加藤雅也の出演シーンはまさかで笑いましたw 個人的>>続きを読む

REBEL MOON ー パート2: 傷跡を刻む者(2024年製作の映画)

3.0

SF活劇ごった煮(味ちょっと薄め)感は気にせずに観るしかないw つい連作だと観ちゃうんだよなぁ

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.0

クローネンバーグは稀有なストーリーテラーですよね。グロいけどw ただ今回はそこまでではなく感じましたし、御大の集大成的な色合いの強い作品なのかな。痛みのない(喜びも危険も感じにくい)世界で、拠り所にし>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

3時間という長さを感じさせないのはさすがノーラン監督。彼流の時制の交錯はもはや彼の映画には欠かせないお約束だが今回も効果的に使われていた。肝心の中身は極めてまっとうに(本当の人物は知らないがキャラクタ>>続きを読む

ジャンヌ・ダルク裁判(1962年製作の映画)

4.0

ジャンヌ・ダルクものは網羅しておこうかなシリーズ。冷徹な視点というか、視点そのものの映画というか。「裁かるる」の顔面クローズアップ劇とは違う突き放しが、見せ物としての聖者に対する火刑の残酷さと普遍性(>>続きを読む

切腹(1962年製作の映画)

4.5

社会風刺あり、どんでん返しあり、殺陣あり、演技合戦あり、時代劇の枠を超えた完成度の高さ。1962年にどう受け止められたのだろうか。そして現代では? 全く古さは感じない。

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

前作を前の晩に鑑賞してから臨む。前作は、え、そこで終わるの? という感じだったのに対して今作はテンポよく話が進み中弛みもなかった! サーガとしてはどこまで盛り上がれるのかは悩ましいけれど(原作あるので>>続きを読む

ジャズ・シンガー(1927年製作の映画)

3.0

歴史的な価値はあるのだろうが、全面トーキーではないので少し期待からは外れた。宗教と家族と自己実現と。いつの世も変わらない。

市子(2023年製作の映画)

3.5

「ある男」と近い設定だけどあっちはすべての登場人物が自身のアイデンティティの危機に向き合う演出だった気がして、こちらは対照的に、全ての登場人物の愛憎の対象としての市子にスポットライトが当てられ、そこで>>続きを読む

パレード(2024年製作の映画)

3.5

喪失感や罪悪感を抱えている人にとっては沁みるはず。ただ自分にとっては感情移入できる人物がいなかった(類似の経験がないからだと思いますが)。とはいえ映画への優しい眼差しに終始包まれて心地よい時間が過ごせ>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

サスペンスとして観ればよくある話。この映画のクライマックスは録音を元に再現される夫婦喧嘩のシーン。敢えて男女のステレオタイプの逆の役割を与えて話の流れにたっぷり現実味を乗せつつ、痛烈な皮肉をかましてく>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.0

過去作を観てる人にとっては説明的すぎるように感じるかも。。「私はアナ」の繰り返しは少しやり過ぎな感がw 映画愛。

裏窓(1954年製作の映画)

3.5

ワンシチュエーション。流石の出来だと思うのですが、今観てしまうとあんなに綺麗な人(グレースケリー)要らないよなぁ、とか思ったりw

メアリーの総て(2017年製作の映画)

4.0

詳細どこまで史実に則っているかはさておき、メアリー・シェリーのことを知らない方にとっては入口として良いのではないでしょうか。「哀れなるものたち」の下敷きになっているのは確かなので併せて観たい。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

これまた「フランケンシュタイン」とその作家をめぐる物語。著者メアリー・シェリーの旧姓はゴッドウィン(父の名)であり、フェミニズムの祖と言われるメアリーの母は出産と引き換えに命を落としている。メアリーと>>続きを読む

ザ・マスター(2012年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

PTSDに悩まされる元軍人の魂の軌跡。教祖との擬似親子関係(教祖からはまた違う角度に見えるかもだが)を軸に話は進む。マグノリア的な展開かと思いきや、最後は離れ離れになり自分を取り戻すという流れ。最後バ>>続きを読む

ジャニス リトル・ガール・ブルー(2015年製作の映画)

3.5

知っている話も多かったけど改めて彼女の孤独を感じる一本。

マイレージ、マイライフ(2009年製作の映画)

3.0

英語の勉強兼ねてはじめたabceedにて。結局は飛行機がホーム、何だか寂しく感じましたね。展開はありがちと思いきやハッピーエンディングに行かず、シニカルではあるので面白いと言えば面白いのだが。何だか歳>>続きを読む