Promising Young WomanのEmerald Fennell監督による最新作。
異なる階級間のダイナミクスと先入観による真実の歪みといった既視感のあるテーマが扱われています。
そのためか、独特の世界観とセンセーショナルなシーンによって新鮮な解釈を加えようとする試みが感じられました。
作中ずっと続くピンポイントし難い違和感は良かったですが、性的表現とショックバリューに依拠した個別シーンの寄せ集めのような印象を受け、全体的なストーリー展開は少し物足りない気がしました。オチも割と予想できてしまい、感情があまり揺さぶられない終わり方でした。
期待値が高かった分少しがっかりでしたが、頭のネジが外れた役でお馴染みのBarry Keoghanと、Euphoriaとは全く異なる一面を見せてくれたJacob Elordiの演技は素晴らしく、それを見るだけでも価値のある作品だとは思います。
監督の次作に期待したいです。
