題名通りほとんど会話によって織りなされる素晴らしい作品。
ストレートには表現しないけれども各人の苦しみがひしひしと伝わってくる巧みな言葉遣いと、衝突しながらもお互いを支え合う様子から、集落の価値観と女性たちのこれまでの歩みが鮮明に映し出されます。
Francis McDormandの台詞の少なさに少し驚きましたが、プロデューサーとしても意義のある作品を選ぶ彼女の意志が感じられ、限られたスクリーンタイムでもしっかりと存在感を発揮する姿はさすがだなと思いました。
物語の中心人物も皆超一流でしたが、なかでもSheila McCarthyとKate Hallettが素晴らしかったです。
Jessie BuckleyはThe Lost Daughterで好きになり、そもそもの期待値が高かったからか本作品では母国のアイルランド訛りが出てしまうのが少し気になったものの、訳あって挑戦的な態度を取る嫌われ役を見事に演じていました。
Rooney MaraとClaire Foyもそれぞれの知名度とは対照的にスポットライトを浴びすぎないような演技／演出で、キャスト全体の調和が取れている印象でした。
今年のアカデミー賞はレベルが高かったんだな...
Sarah Polleyの今後の作品がとても楽しみです。
